中学校社会サポートBOOKS
単元を貫く「発問」でつくる中学校社会科新授業&評価プラン

中学校社会サポートBOOKS単元を貫く「発問」でつくる中学校社会科新授業&評価プラン

近日刊行予定

「発問」を軸とした授業づくり&評価計画がわかる

中学校3年間社会科三分野のすべての授業について、単元を貫く「発問」を示し、さらに学習活動、評価方法等を理論と実践の両面から示した一冊。発問による授業構成に重点を置くことは、毎時間を充実させるだけでなく、「指導と評価の一体化」にも効果的に機能します。


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ISBN:
978-4-18-344716-6
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
中学校
仕様:
B5判 168頁
状態:
近日刊行
出荷:
2021年8月5日
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Contents

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 単元を貫く「発問」でつくる新しい授業づくり
1 単元を貫く「発問」の考え方
2 単元を貫く「発問」に基づく授業づくりと評価計画
3 年間指導計画の具体例
4 学習評価の具体例
5 単元を貫く「発問」に基づいた今後の取組
6 本書の読み方
第2章 単元を貫く「発問」でつくる新授業&評価プラン
地理的分野
A 世界と日本の地域構成 (1)地域構成(16時間扱い) 世界や日本はどのように構成されている?
B 世界の様々な地域 (1)世界各地の人々の生活と環境(8時間扱い) なぜ,世界各地では人々の生活に多様な特色が見られるの?
B 世界の様々な地域 (2)世界の諸地域(31時間扱い) なぜ,オーストラリアは多文化社会に移行したの?
C 日本の様々な地域 (1)地域調査の手法(6時間扱い) 私たちの学校周辺にはどのような特色や課題がある?
C 日本の様々な地域 (2)日本の地域的特色と地域区分(14時間扱い) 日本の地域的特色に基づいて,日本の地域区分を考えよう
C 日本の様々な地域 (3)日本の諸地域(32時間扱い) 日本の諸地域を学習する視点を考えよう
C 日本の様々な地域 (4)地域の在り方(8時間扱い) 地域の人に読んでもらえる資料集をつくろう
歴史的分野
A 歴史との対話 (1)私たちと歴史・(2)身近な地域の歴史(9時間扱い) 歴史の捉え方と調べ方を身に付けよう
B 近世までの日本とアジア (1)古代までの日本(19時間扱い) 古代はどのように中世へとつながった?
B 近世までの日本とアジア (2)中世の日本(14時間扱い) 中世はどのように近世へとつながった?
B 近世までの日本とアジア (3)近世の日本(27時間扱い) 近世はどのように近代へとつながった?
C 近現代の日本と世界 (1)近代(前半)の日本と世界(26時間扱い) 近代前半はどのように近代後半へとつながった?
C 近現代の日本と世界 (1)近代(後半)の日本と世界(26時間扱い) 近代後半はどのように現代へとつながった?
C 近現代の日本と世界 (2)現代の日本と世界(14時間扱い) 現代社会の基礎はどのように築かれ,どのように変容した?
公民的分野
A 私たちと現代社会 (1)私たちが生きる現代社会と文化の特色(8時間扱い) 伝統と文化を通して,現代社会がどのように見える?
A 私たちと現代社会 (2)現代社会を捉える枠組み(8時間扱い) 私たちは現代社会をどのように見ればよい?
B 私たちと経済 (1)市場の働きと経済(20時間扱い) 私たちはどのように市場経済に関わるのがよい?
B 私たちと経済 (2)国民の生活と政府の役割(10時間扱い) 国や地方公共団体が果たす役割について考えよう
C 私たちと政治 (1)人間の尊重と日本国憲法の基本的原則(14時間扱い) 私たちはどのように社会に関わるのがよい?
C 私たちと政治 (2)民主政治と政治参加(20時間扱い) 私たちはどのように政治に関わるのがよい?
D 私たちと国際社会の諸課題 (1)世界平和と人類の福祉の増大(12時間扱い) 世界平和と人類の福祉の増大のためにできることとは?
D 私たちと国際社会の諸課題 (2)よりよい社会を目指して(8時間扱い) 私たちがよりよい社会を築いていくためには?
初出一覧・参考文献一覧

はじめに

 社会科に限らず,授業において発問を考えることは最も大切であり,困難な作業です。引き出すものは同じだったとしても,発問一つで生徒が生き生きと活動し,生涯にわたって印象付くような授業になることもあります。だからこそ,発問は授業の命とも言えます。

 「発問」には明確な定義はありません。生徒が知っているかどうかを聞くためのものから,「なぜ?」と問い,探究を導くものまで1時間の授業の中にも様々な発問があります。

 筆者が初めて授業した当時は,1時間の授業を貫く発問,単元を貫く「発問」という言葉は,教員養成課程等で聞くことはありましたが,学校現場ではまだ一般的なものではありませんでした。筆者自身は,初任者のころから単元を貫く「発問」を意識して授業をつくり,生徒にも「単元の課題」という言葉で示してはいましたが,学習指導案に明記したことはありませんでした。2014年に,単元を貫く「発問」をテーマに1冊の書籍を出版したいというお話をいただき,それまで自分が考えてきた授業理論を整理し,実践事例を含めた『単元を貫く「発問」でつくる中学校社会科授業モデル30』を2015年9月に刊行することができました。


 それから時が過ぎ,『学習指導要領(平成29年告示)(以下,新学習指導要領)』が改訂されました。そして,「単元を貫く問い」という文言で,『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料(以下,参考資料)』にも明記されるようになりました。前著『15のストラテジーでうまくいく! 中学校社会科 学習課題のデザイン』は,新学習指導要領告示の直前の2017年2月に刊行し,改訂に向けた議論を受けて,理論と実践例を示したものでした。出版の直後,公立中学校から埼玉大学教育学部附属中学校に異動となりました。そして,新学習指導要領の具現化という研究方針のもと,全面実施に向け,日常の授業,研究協議会等の公開授業,国立教育政策研究所指定校事業等を通して,3学年,三分野すべての単元の先行的授業実践を,着任からの4年間をかけて積み上げることができました。

 新学習指導要領が求めていることを踏まえた授業づくりは,1時間の授業を貫く発問,複数時間の小単元を貫く発問,20時間ほどの中項目全体を貫く発問,評価計画など,少なくとも1〜2か月先を見通した準備が必要だと考えます。本書の出版のお話をいただいた際,多忙な学校現場において,夜遅くまで残業して教材研究に取り組む時代を終わりにし,誰もが勤務時間内に授業づくりができる,働き方改革につながる著作にしたいと考えました。

 そこで,本書を執筆するに当たって特に意識したことは,次の3点です。

@ 中学校社会科三分野の3年間の指導計画,社会に開かれた教育課程,カリキュラム・マネジメント等を含む教育課程編成に役立つものとすること。

A 「指導と評価の一体化」のための計画例を示し,生徒に観点別学習状況の評価を行い,生徒の学習改善や教師の授業改善につながるものとすること。

B 新学習指導要領の主旨に基づく実践事例集とし,教育実習生や初任者から教員経験年数の長い方々にとっても明日使える授業のアイデアを提供するものとすること。

 本書の意義は,新学習指導要領において,中学校3年間で350単位時間実施される社会科三分野のすべての授業について,筆者自らの実践に基づき,単元を貫く「発問」を示し,さらに毎時間の主発問と学習活動,各単元のまとめ,評価方法の事例を示したことにあります。また,ワークシートや学習活動の工夫などの授業の手法についても触れていますが,発問による授業構成に重点を置き,生徒の実態に合わせて先生方に工夫していただけるようにしました。

 新学習指導要領,参考資料においては,具体的な学習活動や単元のまとめの例はすべてが示されているわけではないため,本書に事例を示すことにためらいもありました。しかし,ともに学んできた生徒たちの顔を思い浮かべると,自分の授業実践記録を公開することが,彼らへの恩返しになるのではないか,と思うようになりました。そして,新学習指導要領の全面実施に合わせて出版することで,今後の社会科教育の発展につなげたいと考えるようになりました。確かに,本書で示した事例は,新学習指導要領が求める資質・能力を確実に身に付けた状態とは言えない部分もあるかもしれません。しかし,多くの先生方に読んでいただくことによって,たとえ批判の対象となったとしても,その結果として,よりよい授業づくりにお役立ていただけたなら,本書の意義は十分に果たせたと考えます。

 さて,2020年は,新型コロナウイルス感染拡大というこれまでに経験したことがない事態への対応が迫られました。筆者自身は,担任として3年間持ち上がった生徒の卒業間近での突然の休校要請でしたが,辛うじて卒業式だけは行うことができました。新年度になっても続く休校でしたが,新しい生活様式のもと,授業の在り方も変わりました。本書においては,コロナ禍で実施してきた,安全を考えた対話学習,ICTの活用,オンライン授業についても触れています。感染症への対応は,これまで人類が何度も直面してきたことかもしれませんが,未知の感染症は,私たちの人間関係を大きく変えてしまうほどの影響力があることを初めて実感しました。その影響は社会構造,国際社会にも変化をもたらし,その深刻さが現在も進みつつあるところに日々恐ろしさを感じています。このような社会情勢においても,教員が社会科授業づくりを持続可能に行い,生徒たちがこの危機を乗り越えるために,学び続けることにつながる一冊となることを心から願っております。

 本書は,筆者の日々の教育活動をご支援,ご指導くださった勤務校,埼玉大学の先生方,文部科学省,国立教育政策研究所の皆様,埼玉県,さいたま市教育委員会の皆様をはじめ,多くの方々のおかげで誕生することができました。そして,日々の授業に真剣に取り組んでくれた勤務校の生徒たち,理解を示してくださった保護者の皆様に感謝を申し上げます。

 最後になりますが,コロナ禍でも毎日の生活を懸命に支えてくれている妻と2人の娘たち,本書を企画・校正してくださった明治図書出版の赤木恭平さんに,厚く御礼申し上げます。


  2021年3月   /内藤 圭太

著者紹介

内藤 圭太(ないとう けいた)著書を検索»

東京学芸大学附属竹早中学校教諭。

1984(昭和59)年,浦和(現さいたま)市生まれ。

2008(平成20)年,武蔵大学人文学部比較文化学科卒業。

2010(平成22)年,東京学芸大学大学院教育学研究科社会科教育専攻修士課程修了。

東京学芸大学附属小金井中学校非常勤講師,埼玉県公立中学校教諭,埼玉大学教育学部附属中学校教諭を経て,2021(令和3)年4月より現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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