実践と理論に基づく
「わらべうた」から始める音楽教育 幼児の遊び 実践編 上巻

実践と理論に基づく「わらべうた」から始める音楽教育 幼児の遊び 実践編 上巻

3歳から始める!イラストでよくわかる「わらべうた」遊び実践編

「わらべうた」は、音楽教育につながるだけでなく、運動能力、知的能力、コミュニケーション能力までも育む、無限の可能性を秘めています。そんな力を育む幼児の遊びのポイントを、40年の実践と理論に基づきわかりやすくまとめた「わらべうた入門書」実践編です。


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PDF
ISBN:
978-4-18-322127-8
ジャンル:
幼児教育
刊行:
対象:
幼児・保育
仕様:
A5判 192頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年11月11日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 人間の一生とその基礎となる幼児期
◆人間の一生を 木にたとえたら
第2章 「幼児のわらべうた」は「遊び」
(1) 幼児の「わらべうた」とは?
(2) 子どもたちが,「わらべうた」の遊びで自ら気付き,自ら育て,自ら成長させてきたこと
(3) 「子どもから子どもへ」 伝えるように
第3章 まず 実践しましょう! その為に
(1) わらべうた遊びの分類表
(2) 決めて,実践し,試してみましょう(保育園・幼稚園・子ども園での実践)
(3) 計画を立てて,実践してみましょう
(4) 計画どおりにならないのは,当たり前! そこからが楽しい!
(5) 演習・実践・ポイント(この本の,使い方)
第4章 各遊びの実践例とポイント
「人になる,仕上げ」
◆ファンタジー遊び(想像と現実を行ったり来たり)
1 ファンタジー遊びのポイント
2 ファンタジー遊びの計画
3 ファンタジー遊びの実践
A 1つの遊びで,ファンタジーを広げる
B 幾つかの遊びを積み重ねて,「私」の物語にしていく
(1) 鬼きめ(他己認知・数の基本)演習・実践・ポイント
1 比較遊び 第一〜四段階
2 選択遊び 第一〜四段階
3 数の体感 第一〜四段階
(2) しぐさ遊び(観察と模倣=学びの基本)
演習・実践・ポイント
1 第一段階 ◆1人遊び ◆2人以上の遊び
《立体的な身体認知について》
2 第二段階 ◆2人組 ◆3人組(釜おくり)
3 第三段階 ◆二重輪 ◆一重輪
《二重輪・一重輪の世界》
(3) 歩きの遊び(人になる=身体機能の基礎)
演習・実践・ポイント
☆大人のために=良きモデルとなる為に
《歩きについて》
☆子どもと共に
1 歩き
1) 重心移動
2) 練り歩き
3) 先頭交代
4) 手つなぎ歩き
5) 円歩き
6) しゃがみ歩き
7) 回転
(4) 昔遊び(身体の様々な機能を開く)演習・実践・ポイント
1 手・足遊び
1) 手の開閉
2) 指あわせ
3) 指さし
4) 手遊び
5) おはじき
6) 靴なげ
2 お手玉
1) 投げ上げ
2) 投げ玉式
3) 突き玉式
4) お手玉まわし
3 まりつき
1) 両手つき
2) 片手つき
4 縄跳び
(5) 鑑賞曲(美的体験・民俗の継承)演習・実践・ポイント
(6) 文学(詩・語呂合わせ 絵本)演習・実践・ポイント
第5章 課業について
(1) 課業とは,何でしょうか?
1) あなたは,なぜ音楽を聴きますか?
2) 音楽は,心動かされる喜び!
(2) 幼児の課業一覧表
(3) 幼児の課業
1) 遊びの中で,身についていく課業
@ 拍感 A 内的聴感
2) 遊びを豊かにする時,自然に行っている課業
B 大小 C 速い遅い D 高低 E 音色
3) 歌うこと 歌と共に遊ぶ課業
@ 歌うこと A 歌と共に遊ぶ課業
第6章 保育園・子ども園・幼稚園のカリキュラム
1 わらべうたの役目(保育の中で)
卒園までにしておきたい 基本的な遊び
2 カリキュラムのサンプルと記録用紙のサンプル
3歳・4歳・5歳
(T) 年間カリキュラム
(U) 月案のカリキュラム
(V) 年齢別 4月のカリキュラムの例
A案=毎日 B案=週に1〜2回
(W) 日案の記録
3 「今月のわらべうた」年間計画の年齢別サンプル

はじめに

 0歳から「遊ばせ遊び」をしてもらった子どもたち。大人への信頼で愛着関係が育ち,自分とこの世界への安心感を手に入れたでしょうか?

 全ての五感が,しっかりと開かれたでしょうか? 開かれた五感で,周りへの興味が芽生えているでしょうか? ある子は飛びつくように,ある子はじわじわと,近づいて,きらきらとした瞳で,目にするもの,出会うものを,見ているでしょうか?

 そんな子どもたちは,この幼児期の3年間で,生きていくのに必要な全ての基礎を手に入れるでしょう。そして,自分を知り,友達を知り,この社会を知り,動物や植物・風や雨・空や雲・香りや肌触り・森羅万象の地球を知り,地球の動きを司る宇宙の中にある命の脈動を体感するのでしょう。

 「わらべうた」を通して子どもだけが理解できる宇宙の音楽・人間の音楽を声と身体で表現し,体感し,体験し,意気揚々と大人の世界へと旅立っていくのです。

 そんな豊かな子ども時代を,しっかりと手渡す為に,大人である私たちは,何を知り,何を考え,何を身につけたら良いでしょうか? それらを,どんな形で子どもたちに手渡したら,伝わるのでしょうか?

 子どもたちに,《豊かな子ども時代》を手渡したいと願って,「わらべうた」を遊び,「わらべうた」を探究してきた中から生まれた本です。

 同じように,周りの子どもたちに《豊かな子ども時代》を手渡したいと願っている大人の方々に,是非手にとって一緒に手渡していただけることを願っています。そして,「もっと豊かなわらべうた」になるように,皆さんの提案や実践を教えていただけたらうれしいです。


   /十時 やよい

著者紹介

十時 やよい(ととき やよい)著書を検索»

桐朋女子高校音楽科・桐朋学園大学演奏学科ピアノ専攻卒業後福岡でコダーイを学ぶ。1980年に佐賀で音楽教室を始め,佐賀コダーイ芸術教育研究会を設立。Ugrin Gabor・Arany Janos・Rozgonyi Eva・Kocsarne Herboly Ildiko・陣内直氏を招いてのソルフェージュ・合唱セミナーを毎年開催。


ピアノ教育の教材と方法論「メヌエット」,ピアノ教師の演奏グループ「Sinfoniaひびき」,弦楽教師中心のアンサンブル演奏グループ「Corda vuota」などの各種教師の勉強会設立。


「日本コダーイ協会全国大会in佐賀’97」実行委員長。

元日本コダーイ協会理事・国際コダーイ協会会員。

佐賀コダーイセンター主宰。

「佐賀わらべうたセミナー」「佐賀保育セミナー」主催。

2008年佐賀県芸術文化功労賞受賞。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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