その自由進度学習、間違っていませんか? 失敗しない進め方

その自由進度学習、間違っていませんか? 失敗しない進め方

新刊

「なんちゃって自由進度学習」から卒業しよう!

自由進度学習は、自由と放任を見極めることが必要です。子どもを見取り、自立した学習者に育てるためのポイントについて、学習環境の整備から学習の進め方、各教科における自由進度学習の実践例やICT活用法、悩みや疑問に応えるQ&Aで解説した必携の1冊です。


紙版価格: 2,420円(税込)

送料・代引手数料無料

電子版予価: 2,178円(税込)

7/2刊行予定

ISBN:
978-4-18-306625-1
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2025年6月23日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
1章 自由と放任を見極める!「自由進度学習」の考え方と4つのポイント
1 自由進度学習とは?
2 「なんちゃって自由進度学習」になる6つの原因
3 個別最適な学びと協働的な学びの関係性
4 なぜ自由進度学習が必要なのか
5 自由進度学習に取り組んだ子どもの感想
6 「できない」「わからない」の価値を捉え直す
7 放任にならないためには?
8 システムを転換する覚悟を持つ
9 子どもを見取り,指導する4つのポイント
2章 失敗しない自由進度学習の作り方
1 漢字の自由進度学習の作り方
1 学習環境を整備する
2 学習計画を共有する
3 実践の具体
2 国語の自由進度学習の作り方
1 学習環境を整備する
2 学習の進め方を指導する
3 子どもの学習に伴走する
4 自由進度学習を取り入れた実践例
◆「モチモチの木」(東京書籍3年)
◆「注文の多い料理店」(東京書籍5年)
3 算数の自由進度学習の作り方
1 学習環境を整備する
2 学習の進め方を指導する
3 子どもの学習に伴走する
4 ICTを活用した算数の自由進度学習の作り方
1 個別最適な学びを実現する自由進度学習「ロイロバース」
2 「ロイロバース」を活用した自由進度学習
3 自由進度学習の作り方のポイント
5 社会の自由進度学習の作り方
1 社会科で自由進度学習
2 自由進度学習の始め方
3 社会科の学習 実践編
◆「江戸幕府と政治の安定」(東京書籍6年)
◆「町人と文化」(東京書籍6年)
3章 自由進度学習Q&A
Question1 苦手な子どもがついてこられないのでは?
Question2 得意な子どもが退屈するのでは?
Question3 深い学びを実現することはできる?
Question4 すべての教科を自由進度学習にするべき?
Question5 学びが孤立化してしまうのでは?
Question6 準備に時間が掛かる?
Question7 自由進度学習の課題点は?
Question8 周りの先生にどう思われるか心配では?
参考文献
おわりに

はじめに

 「自由進度学習に取り組んでいる学校や取り組むためのポイントを教えてください」というメールが2024年の年末に複数きました。

 2024年,私は来年度から自由進度学習に取り組みたい学校,実際に自由進度学習に取り組んでいる学級を多く参観しました。自由進度学習の学習法で取り組んでいる算数の研究授業の助言も行いました。

 そういった経験から,上記のメールに対して,

「自由進度学習に取り組んで楽になりましたという実践は信用しないでください」ということを伝え,さらには,

「自由進度学習に取り組んで,楽しいけれど,楽ではないですという実践を信用してください」

ということを伝えました。

 自由進度学習を実際に取り組むには,先生自身の教育観や指導観の大きな転換が必要です。これまで以上に学習者と接することが増えて楽しくはなります。しかし,その分一人ひとりへの指導が大変になり,楽ではないのです。

 ある意味,一斉授業の方が楽なのです。

 しかし,SNSの自由進度学習の実践を見ていると,

 「教材研究が必要なくなった(これは生の声で聞いた発言)」

 「丸つけをする必要がなくなった」「子どもたちが取り組んでいるときに,テストの採点をすることができる」「早く帰宅することができるようになった」

といった授業者の残念な声を目にすることが増えました。

 「遅くまで仕事をしろ!」と言いたいわけでは全くありません。ただ,これらの発言のような学習はきっと単なるほったらかし学習になっていることでしょう。そんな学習では子どもたちにはマイナスの影響しかありません。

 そこで,本書では改めて私が知っている自由進度学習の実践者にお願いをし,実践や取り組み方をまとめました。

 自律した学習者を育成するための自由進度学習を始めてみませんか。


   /樋口 万太郎

著者紹介

樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)著書を検索»

1983年大阪府生まれ。中部大学現代教育学部准教授。大阪府公立小学校,大阪教育大学附属池田小学校,京都教育大学附属桃山小学校,香里ヌヴェール学院小学校を経て,現職。「子どもに力がつくならなんでもいい!」「自分が嫌だった授業を再生産するな」「笑顔」が教育モットー。オンラインサロン「先生ハウス」主催。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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