社会科授業づくりは「単元で考える」

社会科授業づくりは「単元で考える」

文部科学省教科調査官が直伝!社会科授業づくりはじめの一歩

文部科学省教科調査官・小倉勝登先生による、社会科授業づくり「はじめの一歩」。「社会科の授業をどうつくっていけばよいか」「何を教えたらいいのか」「授業改善はどこから始めればよいのか」という声に応え、楽しく役立つ授業づくりのポイントを丁寧に解説しました。


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ISBN:
978-4-18-300830-5
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月24日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
序章 小学校社会科学習の大前提
1 小学校学習指導要領 社会の目標
第1章 学習指導要領を読んで,単元のイメージをもつ
1 学習指導要領の読み方を覚えて,学習指導要領を読む
2 学習指導要領を読んで,見方・考え方を働かせるイメージをつかむ
(1) 社会的事象の見方・考え方
(2) 社会的事象の見方・考え方を働かせる
◆学習指導要領記載事項と「解説」から読み取った社会的事象の見方・考え方
第3学年(1)〜(4)
第4学年(1)〜(5)
第5学年(1)〜(5)
第6学年(1)〜(3)
3 学習指導要領を基に単元で教材研究を行う
(1) 学習指導要領を読んで分析する
(2) 教材研究し,分析する
(3) 学習指導要領とすり合わせる
第2章 学習評価を考え,単元のイメージをもつ
1 子供一人一人の良さを積極的に見取る
2 目標と評価規準をセットで考える
3 小学校社会科の学習評価の改善について理解する
(1)評価の観点とその趣旨を理解する
@評価の観点や基本的な考え方
A評価の観点の趣旨
(2)単元の評価規準を作る
@「知識及び技能」と評価の観点「知識・技能」
A「思考力,判断力,表現力等」と評価の観点「思考・判断・表現」
B「学びに向かう力,人間性等」と評価の観点「主体的に学習に取り組む態度」
(3)単元の具体的な評価規準をつくる
◆学年ごと各単元の評価規準の設定例
(4)指導と評価の一体化を図る
第3章 学習活動を考え,単元をデザインする
1 問題解決的な学習過程をイメージする
(1)どの時間に,どのような活動を行うのか
(2)学習活動の前後の学びを大切にする
2 問題解決の見通しをもつ
(1)第3学年「地域の安全を守る働き」:「驚き!と疑問?」で問いを生む仕掛け A小の実践
(2)第4学年「廃棄物を処理する事業」:「ブラックボックス型」で問いを生む仕掛け B小の実践
(3)第3学年「地域に見られる生産の仕事」:「実物の比較・体験」で問いを生む仕掛け C小の実践
3 問題解決のために話し合う
(1)1人1人の考えを広げ深めるために話し合う D小の実践
(2)活動を決めるために話し合う E小の実践
4 社会的事象の特色や意味を考える
5 社会への関わり方を選択・判断する
6 一人一台端末を効果的に活用する
(1)効果的に活用を考える
(2)場面ごとに効果的な活用を考える
@調べる場面
第4学年(4)「先人の働き」における調査・見学活動の場面
第3学年(2)「地域に見られる販売の仕事」における疑似的な調査・見学活動の場面
A考える場面
第4学年(1)「わたしたちの県の様子」における自分の考えをもつ場面
第4学年(2)「廃棄物を処理する事業」における互いの考えを共有し,関連付けたり整理したりする場面
(3) 社会科の指導における一人一台端末の活用の考え方を知る
@学び方や調べ方を大切にし,子供の主体的な学習を一層重視すること
A社会的事象等について調べまとめる技能
7 「社会的事象の見方・考え方」をくり返し働かせる
おわりに

はじめに

 子供たちからの宿題に応えたい

 ―「あまり好きではないが,役に立つと思う」―


 「学級の子供たちに,楽しい社会科の授業を届けたい」「社会科好きの子供を増やしたい」現場の先生方は,日々,努力して,一生懸命に授業づくりに励んでいます。私も26年間の教員生活では,つねに,考えていたことです。では,子供たちは,社会科の学習について,どのように考えているのでしょう。平成24・25年度小学校学習指導要領実施状況調査の児童質問紙によると,「好き」「どちらかというと好き」という肯定的な回答をした子供は,第4学年58.8%,第5学年55.2%,第6学年63.2%となっています。これは,他教科等と比べて決して高い数値とは言えません。学級で考えると半分の子供たちは「好き・どちらかと言えば好き」と感じているけれど,半分の子供たちは「好きではない・あまり好きではない」と感じているということです。ここに,社会科の学習に対する厳しい現実があります。しかしながら,もう一つの質問を見ると,社会科の学習の捉え方が変わってきます。それは,「社会科の学習をすれば,ふだんの生活や社会に出て役立つ」というものです。ここでの回答は,第4学年80.1%,第5学年80.1%,第6学年78.8%となっています。つまり,8割の子供たちが,社会科の学習は普段の生活や社会に出て役立つと感じているということです。ここからわかることは,子供たちは社会科の学習に対して「あまり好きではないが,役に立つ」と思っているということです。このズレが,実は社会科の学習が抱えている問題ということです。

 私は,これは,子供たちから我々教師に突きつけられている宿題と思っています。「楽しい社会科の学習がしたい」というメッセージです。子供たちが「社会科が好きで,役に立つと思う」と思えるように,楽しい社会科の授業をつくりたい,楽しい社会科の授業を増やしたい,子供の宿題に応えたい,そのためには,どうしたらいいのか,本書で一緒に考えたいと思っています。



 現場の先生方の声に応えたい

 ―「はじめの一歩」にしてほしいー


 楽しい社会科の学習を展開するために,私は,まず,「教師自身が社会科授業づくりを楽しむ,教師自身が社会科授業を楽しむ」ことが大切であると思っています。授業をする教師が楽しいと思っていない社会科の学習を子供たちが楽しいと感じるのは,難しいことです。しかし,これは,そう簡単なことではないことはわかっています。現場の先生方からは,「社会科の授業をどうつくっていけばいいかわからない,難しい」「社会科は,何を教えたらいいのか,わからない」という声を多く聞きます。

 それでは,どう考えたらいいのか,です。楽しい社会科授業づくりのためには,「はじめの一歩」が大切であると思います。小学校社会科の学習は,問題解決的な学習です。問題解決的な学習を展開するためには,教師が授業づくりを「単元で考える」ことが大切です。「単元で考える」ための「はじめの一歩」とは,学習指導要領です。「学習内容は,何か」「何について調べ,何を考えるのか」がわからなければ,どのような授業をすればいいのかイメージすることはできません。そこで,まずは,それをつかむことが「はじめの一歩」ということです。つまり,学習指導要領や解説を読むことから始めることなのです。しかしながら,あの解説を読みこなすことは,なかなか至難の業です。私も現場時代の経験上よくわかります。そこで,本書では,学習指導要領の読み方や読むべきPointなどを中心に「はじめの一歩」を解説していきます。さらに,授業づくりのベースとなる「学習評価」や「学習活動」についても解説します。どちらも「単元で考える」大切な要素です。

 本書は,あくまでも「はじめの一歩」です。一歩踏み出すことができれば,あとは,現場の先生方が熱心に教材研究に取り組み,楽しい授業を展開してくださるに違いありません。期待しています。ですから,先生方が一歩を踏み出す,その背中をちょっと押したい,それが本書の目的です。

 少しでも現場の先生方の元気と勇気とやる気につながれば幸いです。

 さあ,一緒に一歩踏み出してみませんか。


   /小倉 勝登

著者紹介

小倉 勝登(おぐら かつのり)著書を検索»

文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官。

国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官。

昭和45年宮城県生まれ。平成4年から東京都の新宿区,大田区で小学校教諭,平成11年から東京学芸大学附属小金井小学校教諭,平成29年に東京学芸大学非常勤講師兼務を経て,平成30年4月より現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 作者の方の講演会を聞いて、興味を持ち、この本を購入しましたが、とても、わかりやすくて、これからも学んでいきたいです。
      2024/3/3130代、教員
    • 単元を意識して授業づくりを進めていく上での考え方や具代的なポイントが示されていて参考になった。
      2024/1/2130代・中学校教員
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