気づき・問い・対話を引き出す 小学校社会「見える化」授業術

気づき・問い・対話を引き出す 小学校社会「見える化」授業術

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板書&ICTで、子どもの頭の中を描こう。

板書やICTによって子どもの思考を「見える化」することは、非常に大事なポイントです。「触発」「対話の促進」「記録」の3点を意識して取り入れてみましょう。見える化の実践に必要な28のスキル&12の授業例で、社会科の授業づくりをフルサポート!


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PDF
ISBN:
978-4-18-265569-2
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年3月5日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 「見える化」の効果と方法
01 「見える化」による児童への3つの効果
02 「見える化」のための主なツール 板書・ICT機器
第2章 「見える化」すべき9つのコト・モノ
01 「児童の呟き」
02 「関係性」
03 「共通点と相違点」
04 「全体」
05 「過程や背景」
06 「視点や立場の違い」
07 「立場の変容」
08 「特徴」
09 「ふりかえり」
Column 01 一斉指導はダメなのか?「子ども主体」をどう見る?
第3章 気づき・問い・対話を引き出す「見える化」の技術
基礎編
01 色づけする
02 矢印を活用する
03 児童の学ぶ姿を切り取る
04 資料を比較して焦点化する
05 資料を拡大して焦点化する
06 資料を隠して焦点化する
07 資料をバラバラにして焦点化する
08 社会見学の準備段階で
09 社会見学の事後学習で
10 学んだ内容を隠す/空白を残す
11 全員の気づきや考えを生かす
12 地図を生かす
13 ふりかえりのポイントを提示する
14 ゴールに成果物を設定する
15 カードで他者の考えとの比較を促す
発展編
16 二項対立・二者択一をつくる
17 個々の問いを引き出して生かす
18 とにかく実物を提示する
19 体感・実感そのものを生かす
20 ゲストティーチャーの話を生かす
21 ステップチャートを活用する
22 ベン図を活用する
23 X・Yチャートを活用する
24 マトリクスを活用する
25 板書の上下を生かす
26 児童の言葉を地図化する
27 ねらいに応じて重要語句を提示しておく
28 アプリを活用する
Column 02 子どもたちが当事者と出会うために,どうすればいいの?
第4章 気づき・問い・対話を引き出す「見える化」授業づくり
3年
01 火事からくらしを守る 消防センターの役割
連携を一目で捉えられる板書に
02 火事からくらしを守る まちの消防施設はどこにあった!?
自然に対話が始まる地域調査のまとめ方
03 事故や事件からくらしを守る 安全のために,できることを考えよう
児童に切実感をもたせて自分事に
4年
04 わたしたちの都道府県 大阪府の地形
Google Earthで好奇心と予想を広げる
05 わたしたちの生活を支える水 水の循環
見える化することで水の循環を捉える
5年
06 世界から見た日本 日本と五大陸
地形から五大陸の正しい位置を考える
07 自動車工業のさかんな地域 少し未来の自動車
気づきが生まれる資料提示の方法
08 森林とわたしたちのくらし 林業に従事する人々の努力
実物と実際の声を通して大変さを理解する
6年
09 大昔のくらしとくにの統一 縄文時代と弥生時代のくらしの比較
「どちらが幸せ?」という問いから考える
10 戦国の世の統一 織田信長と豊臣秀吉の比較
実績から人物のパラメーターを考える
11 長く続いた戦争と人々のくらし 原爆ドームに込められた人々の思い
資料をもとに予想を引き出す
12 憲法と政治のしくみ もしもあなたが裁判員に選ばれたなら?
社会の一員である自覚と責任を感じる授業に
おわりに
参考文献一覧

はじめに

 この本に関心をもっていただいた方は,きっと「社会科の授業がうまくなりたい!」と,日頃から試行錯誤を重ねている方だと思います。私も同じです。毎日,仕事終わりに自分の授業についてふりかえります。場合によっては,社会科が終わった途端の休み時間に,

 「今の授業,面白くなかったやろ?ごめん!あそこがなー…」

 「いやいや,サノT(私の愛称)。そんなことなかったで。次,頑張りや」

 「・・・」

などと,学級の子どもと話すこともあります。励まされていますね(笑)。


 はじめまして。私は,現在,大阪市で教員をしております佐野陽平と申します。社会科の研究をしています。以前に,大学の附属小学校で勤務していた経験もあって,これまで社会科について発信する機会にも恵まれてきました。そのおかげで,数多くの優れた理論や実践に触れてきましたが,上記の通り,私は,まだまだ未熟者です。そのため,「ああしておけばよかったな」「次は,ああしてみよう!」「あの子は,あんなふうに考えるんやなー」「あの時のあの子は輝いていたな」というように,日々,自分や子どもの様子を思い出しながら反省したり,新しいことに挑戦したりして過ごしております。

 本書は,こんな私が,日々の研究の中で気づいてきたことを,社会科授業における「見える化」に焦点を絞って書いたものになります。

 「見える化が大事なのは,当然やん」

 「すでに先生たちは,いっぱい見える化してるやん」

と,先生方から聞こえてきそうですね(笑)。おっしゃる通りです。

 それでは,唐突ですが…,質問です!

 「どうして見える化しているのですか?」

 さて,どのように返しますか?

 「え?わかりやすいからに決まっているやん」

と返してしまいませんか。さらに,もう一押しします。

 「それは『何を』わかりやすくしているのでしょうか」

 どうですか?少し戸惑ってしまうのではないでしょうか。教師は,授業における見える化のよさを何となく感じているけれど,言語化したことがないというのが実状ではないでしょうか。…ということは,このようにも捉えられるのではないでしょうか。


 見える化の意味や効果,何を見える化しているかを教師が把握しておけば,もっとよい授業ができる!


 正直なところ,上記のことは,どの教科にも当てはまると思います。ただ,多くの視覚的な資料を読み取り,多角的に多様な考えが表出される社会科の授業では,特に有効なのです。さらに,忘れてはならない点として,社会科は,子どもたちが社会的事象を通して,人々の願いや思い,背景といった見えないものにも迫っていく教科です。つまり,見えないものを見えるようにする社会科の授業では,「見える化」が欠かせない手立てとなるのです。

 そこで,本書では,第1章で「見える化」による3つの効果について,第2章で何を「見える化」するかについての理論を書いています。第3章以降は,実践を交えての具体を書いています。第3章では,「見える化」するテクニックを基礎編,発展編に分けて,授業の一場面などを切り取りながら書いています。第4章では,「見える化」を取り入れた授業の実際について1時間の流れがわかるように書いています。

 本書が皆様の授業を見つめ直す機会になるとともに,授業づくりの一助となれば幸いです。手に取っていただき,ありがとうございます。


  2023年5月   /佐野 陽平

著者紹介

佐野 陽平(さの ようへい)著書を検索»

1987年 大阪府大阪市生まれ。大阪市公立小学校教諭。

2010年4月より大阪市公立小学校勤務5年,大阪教育大学附属池田小学校勤務5年を経て2020年より現職。2019年〜現在:教育サークルプットスルカイ代表。2018年以降,依頼を受けた大阪府,大阪市の公立小学校で,社会科授業づくりに関する実践をもとにした教員研修を行っている。

Instagramのアカウントにて,板書を主とした小学校社会科の授業実践を発信中。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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