無理なくできるのに、なぜかうまくいく 「上手な並」の授業技術が身につく本

無理なくできるのに、なぜかうまくいく 「上手な並」の授業技術が身につく本

新刊

BEST300

名人にならなくても、いい授業はできる!

派手さはなく、語られることも少ないけれど、子どもたちが確かに育っていく授業の工夫。本書では、そんな「上手な並」の授業技術を一つひとつ掘り起こし、授業準備、発問、板書、ノート指導…など、明日の授業のあらゆる場面で、誰もが使える形に100個まとめました。


紙版価格: 2,376円(税込)

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電子版予価: 2,138円(税込)

7/22刊行予定

ISBN:
978-4-18-260326-6
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
四六判 240頁
状態:
在庫あり
出荷:
2026年7月15日

もくじ

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第1章 名人は無理でも,「上手な並」の授業者にはなりたい!
上手な並の先生は,こんな人です
上手な並の先生は,「いい雰囲気」をつくるのが上手
上手な並の先生は,自分の力が一番出せる状態で仕事する
上手な並の先生は,時間の余裕をもつように工夫し続ける
上手な並の先生は,多面的で教科をこえた考え方や見方をする
上手な並の先生は,長いスパンで子どもの成長を考える
第2章 「上手な並」の授業技術100
授業準備
001 単元のはじめに学習計画をまとめた表を配る(学びの地図)
002 テストを先に見て学習計画をより明確にする
003 学校の中を見て回る
004 クリアファイルを用意する
005 チェックリストを用意する
006 回覧されるものを見て情報を集める
007 子どもたちが主体的に活動する時間を準備する
008 10分ずつ活動をするように授業を分けて計画する
009 ICTを使って授業計画を次年度以降に残す
010 ワークシートは毎時間同じものを使う
教材研究
011 1時間の授業で個人の時間,グループ時間の活動を決めてから授業をする(学び時計)
012 板書の仕方を考えながら学習の見通しをもつ
013 1つの問題だけでなく,2つ以上を比較して考える
014 適応題の時間を充実させる
015 指導書の単元計画より早く進む
016 教師の説明を減らす工夫をする
017 教科書をとことん活用した授業を計画する
雰囲気づくり
018 授業で教師と子どもとの関係性をつくる
019 必ず期待する言葉をかけて子どもに任せる
020 子どもに何がしたいか聞いてから活動を進める
021 休憩時間の過ごし方を工夫する
022 ノートの返事で自発的に学ぶ子を増やす
023 すぐに謝って場を和ませる
024 絶妙な距離感をとり全体を大事にする
025 教室にものを溜めないようにしてみんなのストレスを減らす
026 緩急をつけた指導をして,居心地をよくする
027 1回の活動の中で繰り返し挑戦できる場をつくる
028 1回の授業で完璧にしようとしない(オープンエンド)
029 問題行動に自然に先手を打って雰囲気を保つ
030 待たないで進める工夫でみんなをひきつける
発問
031 授業の主発問やめあては教科書のものをどんどん活用する
032 発問を子どもに理解させる努力をしてから活動させる
033 発問をワークシートで補い理解しやすくする
034 前時したことや他の教科でした発問を活用し効率化する
035 般化できる答えになるよう発問の言葉を選ぶ
036 まとめの言葉を考えて,そこに至るような発問をつくる
板書
037 教師の板書より子どもの板書を増やす工夫をする
038 黒板に貼るものよりもモニターを活用する
039 時系列に沿った板書で理解しやすくする
040 板書を消す際に授業のポイントを再確認する
041 子どもに話し合わせるときは黒板をすべて解放する
導入
042 問題を発表した後,前時との共通点・相違点を考えさせる
043 授業の見通しを子どもに明確にもたせる
044 準備運動の時間を取って子どもを乗せる
045 だんだん導入の説明の時間を短くする
046 興味をもってくれる子たちに合わせて導入の活動を進める
047 子どもが導入で乗ってこなくても,自然にリカバリーする
048 前時の続きの授業では,活動を先にして話を後にする
音読
049 音読で仲間づくりや雰囲気づくりをする
050 歌を歌うときにも音読をして学びを深める
051 どこに何が書いてあるかを理解させるために音読を行う
052 音読を子ども理解に活かす
053 音読カードで子どもたちが多くの人と仲良くなる工夫をする
054 子どもの興味をひくために変化をつけた音読をする
055 卒業式を意識した音読指導をする
ノート指導
056 ノートには2色しか使わないように指導する
057 4月にノートのルールを伝えたら,そのまま3月までいく
058 ノートに個人の考えを書かせグループの話し合いに持っていかせる
059 ノート指導の中でものさしなどの道具の正しい使い方を定着させる
060 ノートに「振り返り」を書かせることを大事にする
061 ノートに図をかかせる活動を大事にする
褒める・叱る
062 生活指導に当たる部分は基本的に褒める
063 目的をもって褒める
064 叱るときのルールを最初に子どもに伝えて確認する
065 叱るときは行為を叱り,その人を叱るようなことはしない
066 子どもに意見するときは,他の先生と逆のことを言う
067 褒めたり叱ったりする際にも必ず期待する姿を伝える
068 叱る前に自分の指導を振り返る
069 子どもの得意技を二つ名にしてその子をプロデュースする
070 普通の子を意識して褒めて集団の力を底上げする
グループ学習
071 異年齢交流を増やして子どもを伸ばす
072 道具をあえて人数分用意しない
073 課題を工夫してグループ活動を充実させる
074 グループ活動の最後は必ずグループの発表で終わる
075 教室に大きめのテーブルを置く
076 子どもに友達の意見の意図を言わせる
授業中の対話
077 先生の失敗した話を例示する
078 子どもの意見を最後まで聞いて,次の指導に活かす
079 授業では雑談はしない
080 子どもが個人の活動とグループ活動をしている時間は話に参加しない
081 始めと終わりの時間を守りたいと意思表示する
082 「しかできない」ではなく「ならできる」という話し方をする
083 なぜこの活動をするのかを意識させる
084 「速く,正確に」できるのはどれかを考えさせる
085 子どもの意見をつないで団結心を育てる
086 言葉足らずな子どもの意見をいろいろな技で補足する
087 どれくらい時間がかかるか子どもに決めさせてから活動を始める
評価の仕方
088 生活・行動の評価と学習の評価を分けて考える
089 子どもに先に活動させて,よいところを評価し雰囲気をよくする
090 ルーブリック評価を利用して子どものやる気を引き出す
091 自己評価や相互評価を子どもにさせて次の指導に活かす
092 伸びたかどうかを常に考えている
093 評価の言葉を子どもにプラスになるような言い方で伝える
094 相互評価をハッピーレターで行う
095 子どもが学習を進めている間に評価を行う
授業に関する掲示
096 授業の要点やまとめを教室に掲示する
097 子どもに自分の顔を4月にかかせて1年間教室掲示をする
098 レベルの低い目標の掲示は早いうちに達成して剥がす
099 掲示物を貼る場所を工夫する
100 手書きの掲示物を活用する

はじめに

 本書を手に取ってくださり,ありがとうございます。


 タイトルに「並の授業技術」とあります。違和感をもたれた方もいらっしゃるかもしれません。多くの教育書は「名人の技」を語るものですから。


 けれど私が30年近く現場で見てきたのは,名人芸ではなく,ごく当たり前の授業を,毎日ていねいに積み重ねている先生たちの姿でした。派手さはない。語られることもない。ただ,子どもたちは確かに育っていく。

 そうした先生方の工夫は,あまりに自然であるがゆえに,誰にも語られないまま消えていきます。本人すら「技術」だと意識していないことも多い。だからこそ,伝わらない。受け継がれない。

 これは,もったいないことだと思うのです。


 たとえば,発言をうまくつなぐ先生がいます。ある子の言葉を受けて「今の,どう思う?」とさりげなく隣に振る。たったそれだけで,教室の空気が変わる。でも本人は「特別なことはしていない」と言う。そういう技術のことです。名前もなく,本にも載っていない。それでも確かに,子どもたちの学びを支えている。

 私はそうした場面を,何度も目にしてきました。ベテランの隣のクラスから聞こえてくる,あの落ち着いた声のトーン。若手なのに子どもがよく動くあの先生の,ほんの少しの「間」の取り方。どれも,意識して真似できるものです。そしてそれは,あなたがすでにもっている感覚と,きっとどこかでつながっている。

 自然にできる,ということは,誰にでもできる,ということでもあります。そこには,再現できる力が確かにある。本書は,その「並の技術」を一つひとつ掘り起こし,明日の教室で使える形にまとめたものです。


 若手の先生にも,中堅の先生にも,ベテランの先生にも。どこかのページで「あ,これなら自分にもできる」と感じていただけたら,それが本書の願いです。

 名人にならなくていい。並のまま,上手になる。その一歩を,ご一緒できれば嬉しく思います。


  2026年5月   /三原 聖

著者紹介

三原 聖(みはら ひじり)著書を検索»

武蔵野音楽大学卒業。鳥取・兵庫両県で小学校,特別支援学校,中学校,社会教育施設等に勤務。20年間の担任経験と社会教育主事の知見をもつ現役小学校教諭。現在は小規模校での諸活動や複式授業を研究テーマに掲げ,「教材・授業開発研究所」おにぎり部会,教育サークル「サークルやまびこ2nd」にて研鑽を積む。同メルマガ連載のほか共著も多数。note「『並』の教師の仕事術」を毎日更新中。誰もが真似できる「並」の技の工夫を提唱し,若手教員の伴走者として現場のリアルを発信し続けている。

単独著書は本書が初となる。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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