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電子書籍とは？CONTENTS
- はじめに
- Chapter１ 令和型 中学校の音楽教育
- １ 音楽科における学ぶ意義とは何か
- 音楽する喜び
- ２ 音楽科の概念的知識
- ３ 教科を超えた概念的知識と本質的な問い
- ４ ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びの一体化
- 個別最適な学びとは何か
- 個別最適な学びと協働的な学びの一体化
- ５ 学習の自己調整
- ６ 経験の再構成
- ７ 教えるとは，自立に導くこと
- ８ 音楽科の授業をイノベーションする
- Chapter２ 中学校音楽をイノベーションする シン授業モデル20
- １ 表現を工夫して表情豊かに合唱しよう
- 表現（歌唱） ３年
- ２ アカペラによる合唱表現
- 表現（歌唱） ３年
- ３ 日本の歌を受け継ごう
- 表現（歌唱） １年
- ４ 古代歌謡の世界〜朗詠から君が代へ〜
- 表現（歌唱） １〜３年
- ５ 多重録音でひとりアンサンブル
- 表現（器楽），鑑賞 ３年
- ６ ヴァイオリンを弾こう
- 表現（器楽） １〜３年
- ７ ストーリーに合わせて太鼓アンサンブルを創作しよう
- 表現（器楽，創作） ２年
- ８ 正義の味方〜音楽は，どのように観衆に影響を与えることができるのか〜
- 表現（創作），鑑賞 ２年
- ９ 思いを音符に〜「楽譜」ってなんだろう〜
- 表現（創作） １・２年
- 10 ミュージカルをつくろう
- 表現（歌唱，創作） ３年
- 11 演奏の何を評価して聴くのか
- 鑑賞 １〜３年
- 12 私たちは何を求めて音楽を聴くのか
- 鑑賞 ３年
- 13 詩と音楽はどのように関わるのか
- 鑑賞 １年
- 14 国境を越えて広がる雅楽，時を越えて伝わる雅楽
- 鑑賞 ３年
- 15 人々の暮らしの中から生まれた日本の民謡に親しもう
- 鑑賞 １年
- 16 平曲は受け継がれるのか 平曲「敦盛」（演奏：びかむ）
- 鑑賞 ３年
- 17 幽玄とは何か 能「敦盛」戦語りの鑑賞
- 鑑賞 ２年
- 18 箏曲の革新
- 鑑賞 １年
- 19 融合から生まれる新しい音楽
- 鑑賞 ３年
- 20 日本らしい美しさとは何か
- 鑑賞 ３年
- 執筆者一覧
はじめに
次期学習指導要領改訂に向けた中央教育審議会の答申が発表され，顕在化している課題が指摘されています。
１つは，「学ぶ意義を十分に見いだせず，主体的に学びに向かうことができていない子供の増加」です。教育のゴールは，ウェルビーイング（Well-being：個人の幸せ，よりよい社会）とされています。音楽科における学びがウェルビーイングにどのように関わるのかを明らかにし，子どもたちが学びの意義を理解する手立てが必要です。
次に，「学習指導要領の理念や趣旨の浸透は道半ば」との指摘です。これは概念的知識を活用した深い学びの実現が不十分であることを意味しています。概念的知識は，音楽科であれば，他の楽曲における表現や鑑賞に適用できる知識です。概念的知識を用いて音楽文化に関わることが音楽的な見方・考え方を働かせることであり，それがウェルビーイングにつながるのです。そのためには，本質的な問いによる深い学びが求められます。そして学習の自己調整により自己効力感を獲得することで，子どもたちは自信をもって学びに向かうことができるでしょう。
こうした学習を実現させるために，「デジタル学習基盤の効果的な活用」の充実が指摘されています。デジタル学習基盤による個別最適な学びと協働的な学びの一体化が教育の標準となり，それによる質の高い教育が求められているのです。
本書は，これらの課題に対峙し，音楽科をイノベーションするための提案を目指しました。６名の執筆者による中学校における新しい音楽科教育の具体をお読みいただき，音楽科教育の在り方について議論が深まりましたら幸甚です。なお，書籍に掲載されている学習物，授業動画に関しては，所属長，本人，保護者の許諾を得ています。
2025年２月 ／内田 有一
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明治図書
