- はじめに
- 第1章 校内研って実際どうなの?を本音から捉える
- Part1 「校内研×職員室」本音相談
- 01 校内研に取り組む意味「そもそもなくなればいいと思っています」
- 02 ピリつく空気は、どうして生まれるのか?「基本的には黙るようにしています」
- 03 問題は研究授業のやり方?在り方?「正直、研究授業者やりたくないです」
- 04 消えた当事者意識を探せ「ぶっちゃけいなくてもそこまで変わんないっていうか…」
- 05 意識の変化から見える一斉一律の限界「苦痛です」
- Part2 これからの校内研
- 01 観のアップデート@「校内研は焚き火 同僚性が生まれる場所へ」
- 02 観のアップデートA「先生同士の関わりをどう増やすか」
- 03 観のアップデートB「対話のマネジメントをよ〜く考える」
- 04 観のアップデートC「校内研をどう自分事にするか」
- 05 観のアップデートD 校内研主任のマインドセット
- 第2章 先進校から学ぶ「校内研×風通し」改革
- Part1 埼玉県蕨市立北小学校 /花岡 隼佑
- 01 カジュアルでフランクな研修
- 02 人と人がつながる場づくり
- 03 リサーチクエスチョンで研究を自分事に
- 04 見に来てボード&校内研ボード
- 05 公開授業のフィードバック「ファンレター」
- 06 本音が飛び交う校内研を育てる
- 【まとめ】自分事になる研究文化づくり
- Part2 新渡戸文化小学校 /西田 雅史
- 01 同じ世界を見る
- 02 授業を見合う文化をつくる
- 03 同僚性をチームの学びに変える
- 04 見せる側が安心できる土壌づくり
- 05 外に広がり回り出す同僚性
- 06 同僚性を育む、その先にある課題
- 【まとめ】トライ&トライ&トライ
- Part3 愛知県一宮市立開明小学校 /花木 篤史
- 01 トップダウンからボトムアップへ
- 02 学びのコントローラーを手渡す
- 03 主体性向上に役立つ研修ワーク
- 04 魅力的な研修講師を招く
- 05 研究のペースをつかむための仕組みづくり
- 06 校内研改革の成果と課題
- 【まとめ】自己選択対話型で学び合い支え合う職員室へ
- Part4 東京都八丈町立大賀郷小学校 /筒井 明以
- 01 東京の小さな島で始める「異年齢」の学び
- 02 UDLに基づくYOSAREタイム
- 03 研究主任として学校に共通の土台をつくる
- 04 「組織開発」、そして生まれる「同僚性」
- 05 同僚性の先にあるものとは?
- 06 校内研改革のこれまでとこれから
- 【まとめ】どの学校でも、その学校にしかできない研究を
- 第3章 学校に風を通す校内研改革アクション
- 01 変えるべきは手法ではなく体質
- 02 校内研は校内研のためだけにあらず
- 03 管理職や職員を巻き込む
- 04 人間関係をミックスする
- 05 授業公開のハードルを下げる
- 06 カジュアルな学びで「あの人」とつながる
- 07 自己決定できる余白をつくる
- 08 ポジティブストローク
- 09 二人三脚が生む、風通しのよい校内研
- 10 理想を捨てて「私たちの職員室」を受け止める
- おわりに
- 参考文献一覧
- 執筆者一覧
はじめに
「子どもにちゃんと還る。自分の力になる。あとは、仲良くなるって書きました」
「あ、それ僕も書きました。仲良くなる」
「あぁ〜、いいね。たしかに、みんながつながる研究にしたいよね」
この会話、私が現在勤めている蕨市立東小学校で「どんな研究にしたい?」というテーマで話し合っていた時の一コマです。
でも、研究で仲良くなる…って、どういうこと? いまいち、イメージしにくくないですか?
一般的に研究・研修、いわゆる校内研は、
・目の前の子どもたちの課題を解決する
・先生方のスキルを高める
ためにあります。決して仲良くなるためではありません。しかしながら、本校の先生には、校内研を通して「仲良くなりたい」と思っている先生方がいました。よい人間関係を築くきっかけになると捉えている方がいるのです。まさに、本書が思い描く校内研の入り口がここにあったと感じています。
本書は、校内研が「職員室の同僚性を高める」「職員室の風通しをよくする」というテーマのもと、その可能性を提案していきます。
第1章では、これからの校内研のイメージを、
第2章では、4つの学校の具体的な実践を、
第3章では、実践を支えるためのマインドを、
それぞれまとめました。
主任として研究・研修をマネジメントする先生方はもちろん、職員室をよりよくしたい、組織開発に興味があるというミドル層〜ベテラン層の先生方にとっても、具体的なヒントを得られる内容になっています。また、年齢層に関係なく校内研にちょっとした違和感を抱いている先生方にとっても、新しい校内研の見方や気づきがきっとあるはずです。
話は少し変わりますが、令和4年の中央教育審議会の答申において、次のような文言が示されました。
・個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じて、「主体的・対話的で深い学び」を実現することは、児童生徒の学びのみならず、教師の学びにも求められる命題である。つまり、教師の学びの姿も、子供たちの学びの相似形であるといえる。
・主体的に学び続ける教師の姿は、児童生徒にとっても重要なロールモデルである。「令和の日本型学校教育」を実現するためには、子供たちの学びの転換とともに、教師自身の学び(研修観)の転換を図る必要がある。
この答申は、次のような問いを私たちに投げかけているように感じます。
(社会が目まぐるしく変化し、学校も変化していく時代。近年でいうとGIGA端末の導入により、子どもの学びは大きく変化してきた。今も全国の学校でたくさんの先生方が、よりよい子どもの学びについて試行錯誤している。
いやちょっと待てよ…社会が変わる、子どもの学びが変わる、教師の学びは…?)
さて、冒頭の一コマに戻ります。「研究で仲良くなる」そんな思いを入り口に校内研をマネジメントできたら、職員室はどのように変わるのでしょうか。
もっと先生方をつなぐには?
もっと校内研の時間に話しやすくするには?
もっと日常的に学びを交流するには?
そもそも、校内研の在り方とは?
本書を通して、これらの問いを一緒に考え、新しい景色を描くきっかけになればと願っています。校内研が職員室をより豊かな場所にしてくれる、そんな可能性をみんなで探していきましょう。
2025年12月 /葛原 順也















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トップダウンではなく、先生方がワクワクするしかけ、校内研究で夢が叶うアイデアが満載です!