脱・やらされ自主学習

脱・やらされ自主学習

総合86位

その自主学習、子供のためになっている?

はるか昔から存在する「自主学習」の取組。週末だけ追加で出そう、メニュー表を作って選ばせよう、子供の主体性が育つはず……それ、本当? 宿題の運用を見直せば、自主学習の「やらされ感」は最小になる。真に子供のためになる、無駄なく・合理的な家庭学習の新提案。


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PDF
ISBN:
978-4-18-234322-3
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小・中
仕様:
四六判 208頁
状態:
在庫あり
出荷:
2026年10月22日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 「やらされ自主学習」とは
01 「自主学習」と「共通学習」
02 子供はみんな現在位置が違う
03 入れ物が先か中身が先か
04 やらされ感を変えていく
第2章 やらされ自主学習の典型例
01 追加オプション的な自主学習
02 隙間を許さない自主学習
03 頻度の低い自主学習
04 やらせっぱなしの自主学習
05 メニュー表から選ぶ自主学習
06 教科を指定する自主学習
07 アクセスコストの高い自主学習
08 ノート職人を育成する自主学習
09 デジタルドリル任せの自主学習
10 自由研究型の自主学習
第3章 脱・やらされ自主学習の下準備
01 教室に学習の道筋を可視化する
02 きまりを明確にする
03 資料や教材を用意する
04 宿題の意味を語る
05 自主学習の利点を語る
06 学びに向かうことの大切さを語る
第4章 脱・やらされ自主学習ロードマップ
1学期
01 まずは授業改善! 学習計画を立てる
02 「定番商品」を用意する
03 帰りの会までにテーマを決める
04 取り組み方のフィードバックを行う
05 1学期の自主学習に使える書籍
2学期
06 「目玉商品」を用意する
07 自主学習への意欲に焦点を合わせる
08 取り組み方のバリエーションを増やす
09 復習と発展の幅を広げる
10 具体的な内容のフィードバックを行う
11 2学期の自主学習に使える書籍
3学期
12 「バーゲンセール品」を用意する
13 「共通学習」を取り除いてみる
14 授業を自主学習にしてしまう
15 3学期の自主学習に使える書籍
第5章 脱・やらされ自主学習Q&A
01 簡単すぎる課題を作業的にやる子はどうする?
02 どんなノートを使ったらいいの?
03 ノートづくりにこだわりすぎる子はどうする?
04 まだ習っていない内容をやってきてもいいの?
05 ノートの余白が多い子はサボっているの?
06 図工と称して絵を描いてくるのはあり?
07 テスト勉強しかしない子はそのままでいい?
08 保護者はどこまで介入していいの?
09 学校で終わらなかった課題を自主学習にしてもいいの?
10 プリントを先にやってストックしていい?
おわりに
引用・参考文献リスト
Column
01 自主学習は「自ら学ぶ力」とは軸が違う
02 学習と雑談の境界をなくす
03 自主学習運営は「マーケティング」である
04 自主学習で働き方改革

はじめに

良い実践を取り入れるのも大変

 個別最適な学び、自由進度学習、主体的・対話的で深い学び、学びの複線化、生成AIの活用と、今の教育現場には求められるものがたくさんあります。そしてそれら一つ一つの教育課題に対して本気で取り組んでいる人たちが、実践を公開してくれています。

 書店の教育書コーナーに行くと、色々な事例を知ることができます。どれを読んでも素晴らしい内容ですし、できることならすべてを取り入れたいと思います。ですが、それは不可能です。実践を一つだけするのでも、しっかり理念を理解してやりきるには相当なエネルギーが必要です。良い実践がこれだけあるのに、それを実行するだけの余裕が現場にはないのです。


自主学習への不満

 何十年も前から自主学習の宿題は存在していました。教師という立場になってから、子供からも保護者からも、自主学習への不満をよく聞くようになりました。何をすればいいかわからない。時間がかかる。子供に聞かれても答えられない。自主学習の宿題は歓迎されていないようでした。

 主体的に学ぶ姿や、自ら課題を設定する姿を育てたい子供像を掲げている学校と、求められていることを十分にできない子供との間に、何かズレがあると思ったのです。結局このままでは、よっぽどやり手のスーパーティーチャーがいない限り、学校も子供も保護者もしんどい自主学習が実施されることになります。


誰でもできる自主学習の宿題

 私は昨年度、5年生のクラスを担任していました。そこで、自主学習の宿題を出していました。子供たちにとって負担がなく、さらに学力も高められる。そして教師にとっても負担の少ない、そんな自主学習を作ってきました。年度の初めからでも途中からでも、誰でもすぐにできるような実践です。

 自主学習はたかが宿題の一つにすぎませんし、決して大きな提案ではありません。自主学習がうまくいかない。自主学習って大変。そんな思いをもっている人に本書を読んでいただき、「なんだ、こんな簡単なことだったのか。」と思ってもらえると嬉しいです。



著者紹介

今西 泰久(いまにし やすひさ)著書を検索»

1986年生まれ。京都市立小学校教諭。教職18年目。三重大学教育学部情報教育課程卒業。京都教育大学連合教職実践研究科授業力高度化コース修了。第29回日教弘教育賞では生活科をテーマにした論文で奨励賞を受賞。市の図画工作科の研究会と情報教育の研究会に所属し,公開授業などを通して実践研究を重ねている。現在は,単元内自由進度学習やボードゲームの教育利用についても実践をしている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 2学期より3年生に自学を始めます。自治体で取り組んでいる自学の考え方にやや疑問があり、こちらの本の考え方がしっくりきました。
      2026/8/3060代・小学校教員
    • 『脱・やらされ自主学習』を読み終えて、まず強く感じたのは、「自主学習とは何か」という根本に立ち返らせてくれる一冊であるということです。これまで日々の実践の中で、自主学習を課すこと自体が目的化してしまっていたり、「とりあえずやらせる」「メニューを提示する」といった形で運用してしまっていた自分の姿に気付かされました。

      本書の良さは、単なる理念にとどまらず、子どもたちへの具体的な伝え方や関わり方が丁寧に示されている点にあります。「なぜ自主学習をするのか」「どのように取り組むとよいのか」といった部分が、子どもの視点に立って分かりやすく言語化されており、すぐにでも実践に移せる内容が豊富でした。特に、これまで自分が曖昧にしてきた部分や、うまく言葉にできなかった違和感が明確に整理されていたことは、大きな学びでした。

      また、コメントの在り方についても考えさせられました。確かに教師側の負担は小さくありませんが、その一つ一つが子どもの学びを支え、成長を促していくという視点に立つと、その価値は非常に大きいものだと感じます。手間と成果を天秤にかけるのではなく、「子どもにとって意味のある学びになっているか」という軸で捉え直す必要性を改めて実感しました。

      巻末のQ&Aも非常に印象的で、現場で実際に生まれる疑問や葛藤に対して、具体的かつ納得感のある形で答えられていました。読みながら何度も頷き、「確かにそうだ」と腑に落ちる感覚がありました。

      この本と夏のタイミングで出会えたことにも意味があると感じています。学期の節目ではないこの時期だからこそ、自分の実践を一度立ち止まって見直し、2学期に向けて新たな方向性を考えることができます。夏休み明けの自主学習をどのようにデザインしていくのか、子どもたちにどのように価値を伝えていくのかを、改めて自分の中で整理していきたいと思います。

      自主学習に課題感をもっている教師にとって、多くの示唆と具体を与えてくれる一冊でした。実践を変えたいと思っている人ほど、手に取る価値のある本だと感じます。
      2026/8/630代・小学校教員

    • 宿題に対して、保護者としても教員としてもモヤモヤしていたところがパッと晴れた気がします。著者の実践に基づく内容は、こういうことをしてほしかったんだなとページをめくる度に納得でした。そして、読書が苦手な私も一気に読んでしまえた読みやすさ。かゆいところに手が届く、やってみたいと思わされる、細部に渡る仕掛けだらけの提案。プリントの勧めもあるためか、著作権についても細やかな心遣いが見られ、とても親切な1冊です。宿題や自主学習について気になっていた方(そうでない方も)、ぜひ手に取っていただきたいです。
      2026/7/2350代・小学校教員
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