- はじめに
- CHAPTER1 子どものモチベーション(やる気)を高めるために
- 子どもたちのモチベーション(やる気)を高めるために
- CHAPTER2 モチベーションを上げる5つの法則
- 子どものモチベーションが上がるのはどんなとき?
- 法則1 「楽しい」と感じることで,子どものモチベーションは上がる
- 法則2 力がつく,自分の成長を実感することで,子どものモチベーションは上がる
- 法則3 ほめられることで,子どものモチベーションは上がる
- 法則4 誰かに頼られる,誰かの力になることで,子どものモチベーションは上がる
- 法則5 頑張った先にご褒美があることで,子どものモチベーションは上がる
- CHAPTER3 子どもが思わず本気になる!課題設定編
- 1 インパクトのある資料や実物を示して意欲を高める
- 2 危機感・使命感を抱かせて意欲を高める
- 3 第三者からの依頼で意欲を高める
- 4 みんなでアイデアを募る@―イメージマップ型―
- 5 みんなでアイデアを募るA―チャート図型―
- 6 みんなで学習計画を立てる
- 7 失敗を糧に新たな課題をつくる
- Column1 「本物」がもつ力はすごい
- CHAPTER4 一瞬で子どもを引き付ける!資料提示編
- 8 1つの資料から気づきを問う
- 9 資料の一部を隠す
- 10 資料の一部だけを見せる
- 11 資料を少しずつ見せる
- 12 資料を一瞬だけ見せる
- 13 資料を複数提示して比較を促す
- 14 資料をバラバラに提示する
- Column2 教科書はいつ開かせるの?
- CHAPTER5 子どもが夢中になって考える!個人思考編
- 15 時間を設定する
- 16 机間指導でほめて回る
- 17 勉強が苦手な子に動き方を教える
- 18 勉強が得意な子に動き方を教える
- 19 複数で問題解決に当たらせる
- 20 誤答を示して何が違うかを考えさせる
- Column3 嘘も方便?
- CHAPTER6 白熱した議論を生む!話し合い活動編
- 21 交流タイムを設ける@―ペア・グループトーク―
- 22 交流タイムを設けるA―フリートーク―
- 23 列指名→挙手指名の順で指名する
- 24 自分の言葉で語らせる
- 25 教師の「分からないふり」で子どもの考えを引き出す
- 26 勉強が苦手な子を味方する
- 27 解決した子にヒントを出させる
- 28 他者説明を取り入れる@―正答の説明を促す―
- 29 他者説明を取り入れるA―誤答の説明を促す―
- 30 討論を取り入れる@―AとBどっちが正しい?―
- 31 討論を取り入れるA―AとBどっちを選ぶ?―
- 32 討論を取り入れるB―あなたは賛成派?反対派?―
- 33 当事者意識をもたせる@―あなたがもし○○なら?―
- 34 当事者意識をもたせるA―討論会バージョン―
- 35 付箋を使って話し合いを行わせる
- 36 ホワイトボードを使って話し合いを行わせる
- Column4 グー・チョキ・パーは最高のツール
- CHAPTER7 子どもがメキメキ力をつける!習熟学習編
- 37 ほめながら丸をつける
- 38 個に応じてハードルを調整する
- 39 学級内習熟度別学習を取り入れる
- 40 フラッシュ型教材で楽しく習熟を図る
- 41 自分の成長を可視化する
- Column5 教え合い,助け合う。それが勉強
- CHAPTER8 表現することが楽しくなる!表現活動編
- 42 模範を示して参考にさせる
- 43 中間発表会を設定する
- 44 できた作品からどんどん黒板に掲示する
- 45 単元の最後に交流会・展覧会を実施する
- 46 単元の最後に発表会を実施する
- 47 子ども主体で○○資料館,○○コーナーを開設させる
- 48 子ども主体でイベントを開催させる
- Column6 「真似した」ではなく「参考にした」を合言葉に
- CHAPTER9 子どもが黒板に釘付けになる!板書編
- 49 子どもの声を可能な限り書き残す
- 50 黒板に写真・図・グラフなどを積極的に配置する
- 51 黒板全体を図化する
- 52 対立型板書で話し合いを活性化させる
- 53 黒板にしかけをつくる@―並べて気づきを生み出す―
- 54 黒板にしかけをつくるA―分類して気づきを生み出す―
- 55 黒板を開放して自由に答えを書かせる
- 56 黒板を開放して自由に絵や図をかかせる
- Column7 “映える”板書を目指して写真を撮り続ける
- CHAPTER10 勉強がますます楽しくなる!ノート指導編
- 57 ノートにページ番号を打たせる
- 58 資料を使ったノートづくりを推奨する
- 59 思考ツールを使ったノートづくりを推奨する
- 60 ノート展覧会を開催する
- 61 体育科や図画工作科も専用ノートを作る
- 62 学習のまとめは基本的な書き方を示す
- 63 学習のまとめを教師のコメントでほめて励ます
- 64 学習のまとめを掲示する
- 65 単元末に1時間かけてまとめノートを作らせる
- Column8 ノートを見れば授業が分かる
- CHAPTER11 わくわくが止まらなくなる!ICT活用編
- 66 電子黒板で静止画を提示する
- 67 電子黒板で動画を提示する
- 68 電子黒板でクイズを出題する
- 69 1人1台端末で文書を作成させる
- 70 1人1台端末で発表資料を作成させる
- 71 1人1台端末で写真や映像を撮影させる
- 72 1人1台端末で映像制作を行わせる
- Column9 ICTも自分自身も,日々進歩あるのみ
- CHAPTER12 何度もやりたくなる!面白活動編
- 73 創作活動を多く取り入れる
- 74 教室を飛び出しての活動を仕組む
- 75 学校を飛び出しての活動を仕組む
- 76 一人ずつ生き物を飼育させる
- 77 ○○選手権(コンテスト)を仕組む
- 78 ○○バトルを仕組む
- 79 班対抗ゲームを仕組む
- 80 班別カードゲームを仕組む
- 81 楽しいウォーミングアップで授業に弾みをつける
- Column10 身の回りは「授業のネタ」で溢れている
- CHAPTER13 子どもが自分に自信をもつ!教室環境編
- 82 全員の作品を掲示する
- 83 見栄えがよくなるように掲示の仕方を工夫する
- 84 学級文庫を充実させる
- 85 教室のアイテムを充実させる
- Column11 保護者目線に立って分かったこと
- CHAPTER14 家でも不思議と勉強したくなる!家庭学習編
- 86 日記のレパートリーを示す
- 87 日記にゲームの要素を取り入れる
- 88 漢字ノートに「遊び」を取り入れる
- 89 自主学習ノートのパターンを示す
- 90 自主学習ノートコンテストを実施する
- 91 シールやコメントで頑張りを評価する
- 92 宿題に「貯金システム」を取り入れる
- 93 宿題なしを見返りに授業に全集中させる
- Column12 宿題をやらない子はどうしてもいるもの
- CHAPTER15 まだあるモチベーションUP!そのほか編
- 94 全体の場で声に出してほめる
- 95 個別にこっそりとほめる
- 96 教師の失敗談・苦労話で子どもを勇気づける
- 97 研究授業などで授業を積極的に公開する
- 98 研究授業などで他の先生方を積極的に巻き込む
- 99 参観日は子どもが活躍できる授業を意図的に仕組む
- 100 個人懇談で子どものことをたくさんほめる
- おわりに
はじめに
早速ですが,先生方は,以下のようなお悩みを抱えたことはないでしょうか。
・国語の授業を始めようとすると「あぁ,国語か……」,算数の授業を始めようとすると「嫌だな,算数か……」というように,教師としては非常に耳の痛い声が,毎日のように子どもたちから聞こえてくる。
・授業が始まると途端に寝る子が現れる。
・授業中,子どもたちがあくびばかりして,非常に退屈そうにしている。
・授業中,子どもの手遊びが止まらない。
・学力の低い子だけではなく,学力の高い子も同様に退屈な授業にうんざりしている。
・とにかく子どもたちの学習へのモチベーションが上がらない。
・授業が終わると,「やっと終わった……」「ああ,面白くなかった」と,再び耳の痛い話が聞こえてくる。
・上記の様子が毎日のように繰り返されるため,教師自身も毎日の授業を行うことに苦痛を感じ始めている。
いかがでしょうか。こうした状況は,きっとどこの学校でも,日常的に起こりうることだと思います。
本書の中でも述べていますが,若いころの私自身の学級もそうでした。モチベーションの上がらない子どもたちを前に,自分自身も日々の授業づくりへのモチベーションがどんどん失われていったことを鮮明に覚えています。
こうした状況を打破するための方法はただ一つ。それは,教師自身が子どもたちのモチベーションを高める指導スキルを高めることに他なりません。例えば,授業の導入場面を一つとっても,その方法は多岐にわたります。「教科書の○○ページを開きなさい」という指示だけでは,子どものモチベーションを上げることが難しいと感じた場合,教科書を開かせず,写真や図などの資料のみを提示する方法が考えられます。その際,資料の一部を隠し,「ここに何が隠れていると思いますか?」と問えば,子どものモチベーションを一気に高めることもできます。まずは教師自身がこうした指導の引き出しを増やし,教材の特性に応じて,最も適切だと考えられる方法を選択することが大切です。
本書では,課題の設定や資料提示の仕方,個人思考のさせ方,話し合い活動の進め方,さらには板書やノート指導,ICT活用など,様々な学習場面において,子どもたちのモチベーションを高める方法を100パターン整理しています。まずは本書にざっと目を通し,「これは使える!」というものをピックアップしていただき,ぜひとも日々の授業でご活用いただければと思います。本書に示した子どものモチベーションUPの指導技術が,少しでも先生方のお役に立てることを願っています!
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明治図書- 自分が実践したいと思った情報があった。2025/10/430代・小学校教員















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