21世紀型授業づくり10やる気を引き出した授業づくり

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あすの授業からすぐ使えるやるきを引き出す授業づくりを豊富な事例で説明。特にやる気を引き出す四つの原則(激賞、目的達成、選択自由、共感)に基づき具体的に解説した。


復刊時予価: 2,354円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-228713-4
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
T あすの授業からすぐに使えるやる気を引き出す授業づくり
一 実物を使ってやる気を引き出す
1 原文にあたる
1 大造じいさんの年齢と教科書の挿し絵
2 「モチモチの木」の挿し絵にも間違いがあった
2 植物を持ち込む
1 女子も喜ぶ花の解剖
2 植物を丸ごと画用紙に貼る
二 再現してやる気を引き出す
1 大きさを再現する
1 向山洋一氏「奈良の大仏」追試授業の舞台裏
2 胃の大きさを再現すると体をいたわる気持ちも育つ
2 長さを再現する
1 時間の長さを紙テープで表す
2 腸の長さを再現すると人のからだの不思議さがわかる
3 重さを再現する
1 金は他のものよりも重い
2 自分の生まれたときの体重を持ってみよう
三 絵を描かせてやる気を引き出す
1 塗り絵をさせて細かく観察させる
1 メダカを観察させる
2 世界でたった一つのコンチュウ図鑑を作ろう
3 見つけた花に色を塗る
2 何も見ないで絵を描かせる
1 向山洋一氏の「じゃがいもの栽培」の実践
2 種から根や芽を出した絵を描く
3 絵の足りないところを描きなさい
4 まちがい探しゲームで子どものやる気を引き出す
5 大森修氏に評価された四コママンガを使った授業づくり
四 インターネットを使ってやる気を引き出す
1 導入段階
2 授業の中ほどで
3 授業のまとめとして
2 花粉症から環境問題を考える
1 花粉症の正体を知る
2 子どもたちの花粉症に対する疑問を解決する
3 討論「花粉症をなくすためにスギの木を切ってしまえばよい」
3 あなたはドナーカードにどのように記入しますか
1 臓器移植を調べる
2 「脳死」と「心臓死」の意味を調べる
3 あなたはドナーカードにどのように記入しますか
4 ネット体験と実際の体験とを結びつける 小学校三年生を例として
1 インターネットで調べる
2 インターネットで試してみよう
3 子どもたちだけでやらせてみよう
5 授業に役立つ「TOSSINSランド」
1 TOSSINS(インターネットシステム)ランドへようこそ
2 すぐに授業で使えるホームページを少しだけ
五 個別評定をしてやる気を引き出す
1 子どもに作業をさせたら、必ず花丸をつける
1 子どもの努力を認めよう
2 このクラスは名前まで丸をもらっている
2 向山式ノート指導法
1 本家 向山式ノートづくり
2 向山式実験ノート学習法を提案する
3 保護者会でノートを見せる
U やる気を引き出す四つの原則
一 やる気を引き出す四つの原則
1 激賞の原則
1 まずは誉めよう
2 誉め続けることこそが教師の役目である
3 誉めるにもコツがある
4 校長先生を大いに利用する
5 向山洋一氏の誉め言葉を少し
6 向山洋一氏の実践より「小石を拾わない子どもがいた場合」
2 目的達成の原則
1 できるようになればやる気は起きる
2 目的を達成するための秘訣
3 向山実践は変化のある繰り返しで説明できる
3 選択自由の原則
1 限定された自由があるとやる気が起きる
2 入り口をうんと狭めて中を広くする
4 共感の原則
1 共感すれば命をも救うことができる
2 保護者会では、うなずく方を見て話す
3 共感されるとそれだけで解決する
4 無口で自分から進んで話そうとしない子どもを指導する
5 子どもに適した疑問を見つけ、子どもに共感し続けると追求力が育つ
あとがき

まえがき

 本書は、向山洋一氏(TOSS代表)から学んだ「子どものやる気を引き出す」技をたくさん紹介してあります。ですから、向山氏の実践が数多く出てきます。

 向山氏は、子どもからやる気を引き出す天才です。向山学級の子どもたちは、それこそ夢中になって学習に取り組みます。CDで復刻された向山学級の「やまなし」の討論の授業は、それはそれは高度な討論を子どもたちが行っています。

 向山学級の子どもは普通の子どもです。よく、「クラス替えをするとき、良い子どもばかりを集めたのではないか」というとんでもないことを考える人がいるそうですが違います。私のクラスや他のクラスにいる子どもたちと同じような、ごく普通の子どもです。それが、向山洋一氏の手にかかるとあのような子どもに成長するのです。

 二年間、調布大塚小学校のときに貼りつくように向山学級を見て学びました。そして私が得た結論はただ一つ、

 「向山氏は、子どもを丸ごと評価している」

と、いうことです。いつも、子どもをプラスに見ているのです。頭ごなしに否定しません。失敗したときは、当然、指導しますが、もう一度チャンスを与え、やり直す方法も示します。

 子どもは、楽しかったり、満足したりするとやる気が出ます。つまり、「わかるようになる」「できるようになる」ことがやる気を起こさせる本道でもあるのです。本書はその「本道」を示しました。

 なお、本書に登場する子どもの名前はすべて仮名としました。


  2000年 7月10日   /新牧 賢三郎

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