小1担任のためのスタートカリキュラムブック

小1担任のためのスタートカリキュラムブック

スタートカリキュラムの超具体!

幼児期の遊びと小1の学びをうまくつなぐことで、子供は豊かに楽しく学ぶことができる。初めて小1担任になった先生や、スタカリを充実させ今年こそは1年生指導を成功させたいと願う先生のための新定番書。活動アイデアからグッズまで、小1プロブレムはもう怖くない!


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PDF
ISBN:
978-4-18-225427-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年11月11日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 小学1年生は「遊び」で育てる
1 そもそも,スタートカリキュラムとは?
2 子供たちは幼児期に何を学ぶのか
3 幼児期の学びと小学1年生の学び
第2章 考えてみよう! スタートカリキュラム デザイン編
1 スタカリの基礎・基本
2 のんびりタイム
3 なかよしタイム
4 わくわくタイム
5 ぐんぐんタイム[1年生タイム/やってみタイム]
6 スタカリの終わりは教科カリキュラムの始まり
7 スタートカリキュラムをデザインしてみる
第3章 やってみよう! スタートカリキュラム アクション編
スタカリ第1週目
POINT 入学式までのスケジュール
POINT 入学式までの教室準備
活動&授業 出会いの自己紹介
活動&授業 時間割[1日の流れ]の説明
POINT 子供たちの実態把握
POINT 2日目の事前準備
活動&授業 〈のんびりタイム〉朝の支度
活動&授業 〈なかよしタイム〉1週目のなかよしタイムプログラム
活動&授業 帰りの会
活動&授業 学校探検その1
POINT 6年生との交流
POINT 各家庭に確実におたよりを届ける―そうだ,ぼくらはお手紙隊―
POINT お道具箱の中身配置と仕組みづくり
POINT 休み時間の遊びルール
POINT 提出物の出し方・返し方
COLUMN いろいろなスタートカリキュラム
スタカリ第2週目
活動&授業 給食はレストランごっこ遊びで
活動&授業 はじめてのひらがな
活動&授業 学校探検その2
活動&授業 はじめての体育
POINT 連絡帳の書き方
POINT 移動時の並び方・移動の仕方・待ち方
POINT みらいどけいとみらいづくえで授業準備
スタカリ第3週目
活動&授業 学校探検その3
POINT タブレットの使い方
活動&授業 BIGなかよしタイム
活動&授業 〈国語〉教科書を使った学習への移行
活動&授業 〈国語〉教科書を使った学習
活動&授業 〈算数〉学校探検とかけ合わせた学習
POINT はじめての保護者会
COLUMN スタカリの考え方を活かした授業とは?
スタカリ第4週目
活動&授業 学校探検その4
POINT 当番活動・係活動の設定
POINT 宿題を出す時期・させ方
POINT はじめての授業参観
活動&授業 はじめての掃除
活動&授業 はじめての音楽
POINT 音読学習のイロハ
第4章 使ってみよう! スタートカリキュラム 図鑑編
常時アイテム
パターンブロック
ブックスタンド
ひらがな文字カード
靴ピッタン修行
しぜんみっけ
むしみっけ
みらいどけい
みらいづくえ
アナウンスくん
きょうのじかんわり
こまった[SOS]ボード
みらいこくばん
やりたいボード
まほうのじゅうたん
授業アイテム
視覚の活用を促す みるみるメガネ
嗅覚の活用を促す くんくんボトル
聴覚の活用を促す きくきくフォン
触覚の活用を促す マジックハンド
ひらがなのお部屋シート
リズム太鼓
探検バッグ
実物投影機
インタビューまいくん
スケッチブック
ふりかえりシート[生活科タイプ]
ふりかえりシート[万能タイプ]
おわりに
引用・参考文献一覧

はじめに

 スタートカリキュラムの様々な研修や研究会に呼ばれてお話をしたり,自分自身も一参加者として参加したりする中で,次のような感想が多く聞こえてきます。


 「準備が大変そうで,私の学校ではできそうにありません」

 「○○(附属小学校やスタカリ先進校など)だから,○○(先生)だから,できるのであって,一公立学校では難しい」


 これらの意見を聞いて,私もそうだろうなと頷いてしまいます。スタートカリキュラムの本を執筆しようとする私ですらです。

 小学校1年生を担任されたことがある方なら分かっていただけると思いますが,それほど小学校1年生の4月というのは怒涛の日々なのです。年度末の進級処理を終えたと思ったら4月になり,4月になったと思ったら,もう目の前に1年生の子供たちがいるのです。準備する時間すらほとんどありません。

 そんな苦労を私も1年生を担任するたびに経験してきました。

 だからこそ,上述したような意見にとても共感するのです。

 でも皆さん,こうした感想をおっしゃる前に必ず次のような枕詞をつけるのです。

 「こんなことができたらいいけれど……」

 「まさに,幼児期の学びからつながっていて理想的だけれど……」


 いいものだと感じ,理想的だなと感じるにもかかわらず,無理だと感じるのはなぜなのでしょうか。それは知識と時間の問題ではないでしょうか。

 きっと知識(方法)と備える時間さえあれば,多くの1年生担任の先生方はスタートカリキュラムを実践してみたいと願っている──前述の言葉からはそう,強く感じるのです。

 だって,私たちは誰しもが子供たちの日々の幸せや笑顔を願い,確かに成長できるように実践していますから。私はそう信じています。


 しかし,備える準備の時間も,そして具体的な方法を知る術もありません。国語の指導書はあってもスタートカリキュラムの1時間ごとの指導書はありません。やりたいと願っても困難な実情があります。


 だからこそ,本書を執筆しようと強く思ったのです。


 本書はスタートカリキュラムについての基礎的・基本的な考え方だけでなく,そういった考え方のもと,どのような実践が考えられるのか,週案を示し,1時間の授業の活動例の案を具体的に載せています。

 そして,そういったスタートカリキュラムの理念や実践を貫く,私なりの視点やスタートカリキュラムに至るまでの幼児期教育で大切にされてきたことについても書いてあります。

 さらに,スタートカリキュラムは授業だけでなく,子供たちの小学校生活全てに関わってきますから,小学校1年生の4・5月で大切にしたいポイントを網羅的に記しています。


 1年生の4・5月の指導が分からなくて困っている……という方

 新しくスタートカリキュラムを始めてみたいけれど……という方

 試しにスタートカリキュラムをやったけれど,しっくりこないという方


 そんな方々の困り感の解決の糸口になり,「挑戦してみたい!」といった気持ちを少しでも後押しできる1冊になればと思います。



 スタートカリキュラムを長年実践してきて強く思うのは,実践することで確実に教師としての「観」が広がり,間違いなくもっとこの仕事が楽しくなるということです。ぜひ皆さんもスタートカリキュラムにチャレンジしてみてください。


   /安藤 浩太

著者紹介

安藤 浩太(あんどう こうた)著書を検索»

1989年8月,鹿児島県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業後,東京都公立小学校に勤務。日本国語教育学会会員。全国大学国語教育学会会員。日本生活科・総合的学習教育学会会員。国語教育研究会「創造国語」所属。教育サークル「KYOSO’s」所属。生活・総合学習教育サークル「ふりこの会」共同主宰。国語科教育と生活科教育を中心とした低学年教育を実践や研究の主なフィールドとしている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 私も主任も初めての一年生担任になりました。何もわからない中、なんとなく「何も知らない一年生」を想定していました。しかし、子どもは幼稚園で学んできていることや、その学びの上に積み重ねていくことが具体的にわかりました。
      2024/4/220代・小学校教員
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