フィンランド・メソッドの学力革命
その秘訣を授業に生かす30の方法

フィンランド・メソッドの学力革命その秘訣を授業に生かす30の方法

好評6刷

こうすればフィンランド・メソッドを日本の学校で活かせる!

学力世界1となったフィンランドで開発された指導法のエキスを、大阪の学校に導入した成果を元に提言。特に注目されるのは、一斉授業のなかで、PISA型読解力―思考力・判断力・表現力を組み合わせた問題解決的な総合言語力の育成!日本に学力革命を起すスキルだ!


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ISBN:
978-4-18-225110-8
ジャンル:
授業全般
刊行:
6刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 196頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年4月1日

目次

もくじの詳細表示

推薦のことば
序 子どもの総合言語力を育てるフィンランドの学校教育
T フィンランドが世界一になったPISA型読解力とは
――21世紀型の新しい学力
1 PISA調査のねらいと特徴
(1) PISA調査の特色
(2) 読解力の現状が示す課題
(3) 読解力向上の視点と方法
2 OECDのDeSeCoが提起するキーコンピテンシー
3 問題解決的な総合言語力を育てる
(1) PISA型読解力の問題解決過程
(2) PISA型読解力育成のメソッド
(3) モデル単元例の提案
4 各教科等でPISA型読解力を育てる授業アイデア
U フィンランド・メソッドの秘訣に迫る
1 北川達夫氏のフィンランド・メソッド
2 フィンランド・メソッドによる授業改善のアイデア30
(1) 4つの領域による総合的な授業改善モデル
(2) 30項目のフィンランド・メソッドのねらいと特徴
@) カリキュラム編成
A) 単元構成
B) 家庭学習との連携
C) 指導方法
V 国語メソッドの第一人者メルヴィ・ヴァレ先生に学ぶ
1 メルヴィ・ヴァレ先生に学ぶためにフィンランドへ
2 メルヴィ・ヴァレ先生の教育観
(1) メルヴィ・ヴァレ先生が大切にしている教育観・指導観
(2) これからの子どもに育てたい6つの力
3 教室環境の工夫
4 特色ある指導方法
W 「言葉の力」を育てる教育メソッドと授業づくり
1 学習指導要領の改訂と「言葉の力」
2 「言葉の力」を育てる教育メソッド
3 プロジェクト型単元モデルの提案
(1) 物語文の創作によるPISA型読解力を育てる単元モデル
(2) 説明文の創作によるPISA型読解力を育てる単元モデル
X 5つの理論的背景
――ドラマ,サークルタイム,評価セッション,自己成長発表会,ホール・ランゲージ
1 ドラマ教育
2 サークルタイム(子どものための哲学)
3 評価セッション
4 自己成長発表会
5 ホール・ランゲージ
Y フィンランド・メソッドを日本の学校で活用する
1 日本の学校教育に取り入れるために
2 フィンランド・メソッドの活用事例
(1) メソッド1:パペットを用いた物語の続き話の創作表現
(2) メソッド2:教科書教材の書き換えによる説明文の創作表現
(3) メソッド3:物語の表現技法を活用したファンタジーの創作表現
(4) メソッド4:ドラマを通した創作物語の作成と語りの上演会
(5) メソッド5:型を活用して自己の体験を再構成する意見文の創作表現
3 フィンランド・メソッドが求める教師の力量と子どもの成長
(1) 集団づくりは学力向上の基盤
(2) 学習規律と授業秩序の大切さ
(3) 恥ずかしさの克服と慣れ親しむ場の確保
(4) 継続は力なり
(5) 課題のある子ほど効果は大きい
(6) 型があるほど個性的になれる
(7) 集中して課題に取り組ませる
(8) 自分で考えようとする態度と習慣を育てる
あとがき ――自由を創意工夫に変える教師のティームワーク力

推薦のことば

 田中博之先生は,フィンランドの教育について本書をまとめました。私は,幸いにもこれまでに,ヘルシンキと大阪で先生にお会いしています。田中先生は,ヘルシンキ大学附属小学校の私のクラスはもとより,フィンランドのいくつかの学級を多くの時間をかけて回っています。私と田中先生は,母国語を教えるためのフィンランドの教育法について数多くの意見交換をしてきました。そのために今や,田中先生は,学級で文学を教えたりドラマを活用したりする方法に関して,フィンランドで用いられている特別なメソッドの詳しい知識と知恵を持っておられます。

 ところで,私は昨年,大阪の堺市立浜寺小学校を訪問して,田中先生がフィンランド・メソッドを活用する方法を先生たちと共に研究している様子を見る機会を得ました。私は,その学校でいくつかの授業を見せていただき,先生たちと共に語らいました。そこでは,浜寺小学校の先生方が大変熱意を持っておられること,そして田中先生が推奨したフィンランド・メソッドをうまく取り入れていることを大変印象深く感じました。

 そこで私は,田中先生がお書きになった本書を,自らの指導力を高めたいと願うすべての先生方に強く推薦いたします。(訳:田中博之)


   /メルヴィ・ヴァレ(教師教育者・作家)


 〈原文〉

 Professor Hiroyuki Tanaka has written a book on Finish Education. I have had the honor to meet him in Helsinki and in Osaka. He has spent a lot of time visiting several classrooms in Finland including my classroom in Viikin normaalikoulu. We had many discussions on the Finish way of teaching mother tongue. He is very well acquainted with the special methods used in Finland as to how to teach literature and use drama in classrooms.

 I had the opportunity to visit the Hamadera Elementary School in Sakai and saw how he had worked with the teachers to guide them how to use the Finish methods. I visited several classrooms and talked to the teachers. I was impressed how enthusiastic the teachers were and how well they had adopted the methods Professor Tanaka had introduced to them. I can highly recommend Professor Tanaka痴 book to anyone interested in developing their teaching.


 Mervi Ware


 Teacher educator

 Author

(写真省略)


 ※メルヴィ・ヴァレ先生は,WSOY社から出版されている小学校国語教科書の著者であるとともに,フィンランドの学習指導要領(国語科)の執筆者です。したがって,言語教育においてフィンランドの第一人者であることはもちろんのこと,ヨーロッパ各国における教員研修の招聘講師としてご活躍中です。最近は,フィンランド語による子どものための絵本を出版しておられます。わが国では,北川達夫先生とフィンランド・メソッド普及会が訳・編集した『フィンランド国語教科書・日本語翻訳版』経済界(小学3年生,4年生,5年生)の著者として広く知られています。

著者紹介

田中 博之(たなか ひろゆき)著書を検索»

大阪教育大学教授

専門は,教育工学および教育方法学。

1960年北九州市生まれ。大阪大学人間科学部卒業後,大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程在学中に大阪大学人間科学部助手となり,その後大阪教育大学専任講師,助教授を経て,現職。

研究活動として,総合的な学習のカリキュラム開発,情報教育や小学校英語教育の単元開発,ドラマとサークルタイムの指導法の開発,学力調査の開発研究等これからの21世紀の学校に求められる新しい教育手法を作り出していく先進的な研究に従事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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