- まえがき
- 第1章 学校リーダーとしての「構え」を磨く
- 【箴言1】学校リーダーとしての「顔」を磨く
- 【箴言2】学校リーダーとしての「眼力」を磨く
- 【箴言3】学校リーダーとしての「言葉」を磨く
- 【箴言4】リーダーの方針伝達は,二階から目薬を落とすが如し
- 【箴言5】リーダーの醸し出す雰囲気は,組織に影響を及ぼす
- 【箴言6】声なき声に耳を傾ける
- 【箴言7】リーダーは何を言って何を言わないか…
- 【箴言8】人材育成には,「フリ・オチ・フォロー」が必須
- 【箴言9】手は掛けずとも目は掛ける
- 【箴言10】寛厳よろしきを得る
- 第2章 教師の「指導力・授業力」を伸ばす
- 【箴言11】指導とは,道のりを「指」し示し「導」くこと
- 【箴言12】「戦術指導」と「百本ノック」
- 【箴言13】空中散布<地べたを這いつくばる指導
- 【箴言14】目の前の1歩を惜しむと,10年先の10歩に到達できない
- 【箴言15】「一点突破」からの「全面展開」
- 【箴言16】授業力向上の入口は「主体性の喚起」〜課題設定編〜
- 【箴言17】授業力向上の入口は「主体性の喚起」〜既知から未知編〜
- 【箴言18】授業力向上の中核は「指導と評価の一体化」
- 【箴言19】授業力向上をマネジメントする〜全体編〜
- 【箴言20】授業力向上をマネジメントする〜個別編〜
- 第3章 教師の「生徒指導対応力」を高める
- 【箴言21】「鳥の目・虫の目・魚の目」で子どもを見取る
- 【箴言22】心耳を澄まして子どもを見取る
- 【箴言23】隣に校長がいても,背中に保護者がいても通用する指導を
- 【箴言24】子どもの目線に立つ自分と,客観視するもう一人の自分と
- 【箴言25】拳そのものではなく,拳の源にあるものを見極める
- 【箴言26】過剰防衛本能を排除する
- 【箴言27】振り上げた拳を下ろすところを作る
- 【箴言28】49:51で負けて,51:49で勝つ
- 【箴言29】相手に主導権を取られない
- 【箴言30】「対応は神速を尊ぶ」と「石橋を叩いて渡る」
- 第4章 教師の「報告・連絡・相談スキル」を育てる
- 【箴言31】「簡単に言うと」を枕につける
- 【箴言32】報告は「頂上」から「麓」へ
- 【箴言33】「報・連・相」の種別や事案の軽重を示してから話す
- 【箴言34】色をつけて伝えない
- 【箴言35】折り目をつけて話す
- 【箴言36】レポートラインを遵守する
- 【箴言37】良い報告は遅くても良いが,悪い報告は一刻も早く
- 【箴言38】図を示しながら説明する
- 【箴言39】結果報告もセットに含む
- 【箴言40】異常なし報告もセットに含む
- 第5章 教師の「再生力」を引き出す
- 【箴言41】与うるは受くるより幸いなり
- 【箴言42】プラトーは次なる飛躍のための土台
- 【箴言43】光が当たらなかったところに光を当てる
- 【箴言44】長所に光を当てる
- 【箴言45】職員の色眼鏡を外す
- 【箴言46】主客入れ替わりをこまめに行う
- 【箴言47】移植されて根を張るまでは,緩やかなスタートを
- 【箴言48】気になる職員とは最初からつながるようにする
- 【箴言49】盤石の発射台なくして,ロケットは高く飛び立たぬ
- 【箴言50】「再生」こそ人材育成の真骨頂
- 第6章 教師の「校務遂行力」を伸ばす
- 【箴言51】なぜか「0(ゼロ)」からやりたがるのが人情
- 【箴言52】なぜか人の提案には乗りたがらないのが人情
- 【箴言53】落差発電<自家発電
- 【箴言54】「神は細部に宿る」と「大所高所に立つ」
- 【箴言55】「自発性」のための入口は「準自発性」
- 【箴言56】10割提案で遅い<6割提案で早い
- 【箴言57】PDCAを短期で回し,一発勝負を避ける
- 【箴言58】どんな答えを出すかより,どうやって辿り着かせるかが大事
- 【箴言59】99点×99点×99点…100点からどんどん遠ざかっていく
- 【箴言60】次々とリーダーが生まれる学校に
- 引用・参考資料
- あとがき
まえがき
令和7年4月,私にとってほぼ10年ぶりとなる拙著『学校リーダーの人材育成術』(明治図書)が発刊されました。全国の旧知の先生方から過分なご紹介をいただいているおかげもあるのでしょう。多くの先生方のお手元に届き,また,昨今の教員不足の現状や人材育成の必要性に危機感をお持ちの多くの先生方にご好評いただいているのではないか…,手前味噌ですがそんな感覚があります。
例えば北海道の宇野弘恵先生からの書評,「いかに子どものリーダー性を育成するかの先に,いかに学校リーダーを育成するかがあります。学級担任と管理職は地続き。管理職はもちろん,全ての教員必読と思います」,或いは千葉の松尾英明先生からの書評,「内容が非常に充実しており,読後に多くの考えが頭に浮かびます。随所に『西村節』が炸裂しており,教育書という枠に収まらない深い洞察があります。管理職のみならず,学級担任にも役立つ視点が多数含まれていました。(中略)『学校リーダー』というタイトルから校長向けのように見えますが,学年主任以降,あるいは30代以降の教員であれば必読レベルの良書です」などは,私の切なる願いを見事に読み解いてくださっています。
誠に嬉しく,誠にありがたく思いつつ,書いたことが嘘にならないよう,襟を正して日々の職務に励んでいるところです。
話は変わりますが,明治図書の編集者である及川誠氏から前書の執筆依頼をいただき,構想(プロット)を練っていた当初,実は10章200頁以上にも及ぶボリュームを想定せざるを得ませんでした。教育行政職の経験で私が得た知見,或いは校長として我が身を戒めるべき視点は,それだけ膨大な量だったのです。その後,及川氏とのやり取りから,より細分化してカテゴライズした内容を2冊に分けて整理し,分冊として世に送ろうという結論に至ったわけです。
したがって,本書は,タイトルが示すとおり「続編」の形を成してはいるものの「続編」に非ず。つまり,前書で取り上げた項目に上書きしていくようなテイストではなく,前書に納まり切らなかった新たなテーマを中心に論を展開していきます。そして,例えば人材育成を行う主体者の心の持ち様であるとか,戒めであるとか,要するに学校リーダー自身の視点で論攷を重ねた前書に比して,本書はできるだけ多くの先生方(教諭)の視点に立って管見を述べていきたいと考えています。特に,「指導力・授業力」「生徒指導対応力」「報告・連絡・相談スキル」「校務遂行力」といったテーマは,校長・教頭といった管理職ではなく,むしろ一般の先生方に広く,そして深く考えていただきたい事項です。論攷はあくまで学校リーダーの視点から進めていくものの,是非先生方ご自身のお立場や教育の営みに置き換えてお読みいただければと思います。
さて,今一つお伝えしておきたいことがあります。本シリーズは,人材育成を全体のテーマとして装わせつつも,その実,例えば「学校経営」であるとか,「仕事術」「組織運営」であるとか,或いは,ご紹介した「授業力」であるとか,「生徒指導対応」「報告・連絡・相談」「校務遂行力」であるとか…,要するにそれぞれ単体でも1冊の本として成り立つテーマを各章で取り上げています。本シリーズを認めるにあたって,「本シリーズをお読みいただければ,多くの先生方が教師力全般を身につけること,ひいては教師生活を充実させることのお役に立てるのではないか…」,そんな風に考えたわけです。これこそが私の真のねらいであり,10年間の教育行政勤務の鬱憤を晴らす…,もとい(笑),10年間温め続けた教師力育成のノウハウを詳らかにし,人材難と言われる現在の教育界に少しでも貢献したい,そんな強い思いを込めているのです。ただ,紙幅の都合上,それぞれのテーマについて質・量ともに深く掘り下げることは適いませんでした。この点については別の機会に譲りたいと思いますので,どうかご容赦いただければと思います。
いずれにしても,前書を含め,どの章からでも,また,どの項からお読みいただいても耐えうる内容と構成にしたつもりです。もし読者のみなさんの関心のある章,或いは興味を引くタイトルの項があれば,そちらからご覧いただければと思います。
本書が,日本全国の多くの先生方,ひいては子どもたちが伸びて輝き,笑顔いっぱいになることの一助となるならば,それは望外の喜びです。
/西村 健吾
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明治図書- 教員ならどの立場でも必読の書だと思う。読みやすく、大いに参考になった。2025/10/1840代・小学校教員
- 人材を育成する側もされる側も知っておくとよい、しかも1ページごとに目から鱗の内容がこれでもかと並んでいる。西村先生の驚きのオンライン講座や特典同様、きめ細やかな戦略の詰まった必読書だと思う。2025/10/1340代・小学校教員
- 教育書とビジネス書を往還するような良書。各界の著名人の至言を引用しながら主張に落としていくのでとても分かりやすい。この本からビジネス書へ行くもよし、逆にビジネスマンがこの本を読むのもアリだと思う。2025/10/1340代・中学校管理職
- 今回も思わず反省、納得、共感…自分の心に刺さる内容ばかりだった。管理職はもちろん、経験年数の少ない先生でも学級経営のヒントがたくさん見つかる一冊。2025/10/1240代・中学校管理職
- 前作を読んでとても良かったので今作も楽しみにしていた。早速読んだが期待以上の内容だった。特に、授業力や生徒指導対応力、ホウレンソウなど、一般の教師でもとても参考になった。管理職のみならず全ての先生におすすめの凄い1冊。2025/10/340代・小学校教員















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