- 序文にかえて
- はじめに
- 第1章 年間1000時間の日常授業を大切にした学校づくり
- 1 学校経営の基調
- 2 網走小学校の校内研修
- 第2章 規律ある日常授業を支える教育活動・校内研修の進め方
- 1 めあて→取組→ふり返り
- 2 行事指導の在り方〜即改善の指導〜
- 3 縦割り班清掃
- 4 集会活動
- 5 補欠授業
- 6 読書環境の整備〜学校図書館の改善〜
- 7 学習規律〜ノート指導〜
- 8 学習規律〜学習用具〜
- 9 学習規律〜授業の始まりと終わり〜
- 10 校内研修の進め方〜指導案検討〜
- 11 校内研修の進め方〜ワークショップ〜
- コラム
- 活動量を確保する授業の原則
- お互い気持ちよくサポートする教職員の共通意識
- 第3章 日常授業で主体的に学ぶ力を付ける学年・教科別学習指導案集
- 1 国語科学習指導案(1年)
- 単元名「むかしのおはなしをたのしむ」
- 2 算数科学習指導案(1年)
- 単元名「ひきざん」
- 3 算数科学習指導案(2年)
- 単元名「1を分けて」
- 4 国語科学習指導案(2年)
- 単元名「むかしのお話を楽しむ」
- 5 体育科学習指導案(2年)
- 単元名「ボール蹴りゲーム」
- 6 国語科学習指導案(3年)
- 単元名「段落どうしの関係を考える」
- 7 国語科学習指導案(3年)
- 単元名「場面の様子を想像して読む」
- 8 算数科学習指導案(4年)
- 単元名「垂直,平行と四角形」
- 9 国語科学習指導案(4年)
- 単元名「場面の様子を想像して読もう」
- 10 音楽科学習指導案(4年)
- 単元名「お祭りや民ようめぐり」
- 11 国語科学習指導案(5年)
- 単元名「オリジナル金子みすゞ詩集を作ろう」
- 12 国語科学習指導案(5年)
- 単元名「本の世界を深める」
- 13 家庭科学習指導案(5年)
- 単元名「元気な毎日と食べ物」
- 14 音楽科学習指導案(5年)
- 単元名「音のスケッチ」
- 15 算数科学習指導案(6年)
- 単元名「比」
- 16 国語科学習指導案(6年)
- 単元名「物語について語り合い,その世界を楽しもう」
- 17 理科学習指導案(6年)
- 単元名「月と太陽」
- 18 算数科学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「たしざん」
- 19 国語科学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「ことばであそぼう」
- 20 国語科学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「言葉をつなげて伝えよう」
- 21 自立活動学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「にこにこマイブックを作ろう」
- 22 自立活動学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「なかよし名人になろう」
- 23 自立活動学習指導案(特別支援学級)
- 単元名「こんな時,なんて言う?」
- コラム
- 共に学び合う特別支援学級(桂学級)の取組
- おわりに
- 研究同人
序文にかえて
年間1000時間の授業で子どもを育てる
北海道学校力向上事業アドバイザー /野中 信行
本書を執筆した網走小学校へは,2回の公開研究会に講師として参加したことがある。鮮明な記憶が甦る。
1回目に訪れた時には,「授業が上手な先生が多いな!」という感想。網走小学校は,年来からの研究校であり,これは当然という感想であった。
しかし,2回目の訪問では,驚く。「すごい授業をしている先生たちがいる。この中の数名の先生は,北海道の中でも5本の指に入るくらいの授業者ではないのか!また,この先生たちに続く若手の先生たちが何人もいる」と印象を受けた。そして,何よりも「子どもたちが素晴らしい」という驚き。何があったのだろうかと思わせるぐらいの変貌を,私は見て取ったのである。この時,網走小が打ち出していたのは,次のような言葉。
「公開研究会のための授業,打ち上げ花火のような授業では,決して子どもに力は付かない」
「年間1000時間の授業を大切にしよう。公開研究会の授業は,1000分の1に過ぎない」
この学校は,学校力向上に関する総合実践事業を引き受け,北海道教育委員会が打ち出した「日常授業」の改善に真正面から立ち向かっていたのである。平成27年度の全国学力・学習状況調査では,秋田の平均点を超えていると聞く。低学力に苦しむ北海道では特出した学校になっている。
特別な何かをしているのであろうと想像されるだろうか。
しかし,この学校は地味で,シンプルな「当たり前のこと」を徹底して繰り返しているに過ぎない。スローガンは,「共通・一貫・徹底・継続」なのである。
「『当たり前』を徹底すると,特別になる!」
網走小学校は,見事に,この言葉を私たちに突きつける。
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