- はじめに
- T 社会科授業をバージョンアップするポイント
- 1 言語活動の充実を通して子供一人一人の考えが深まる授業
- 2 話合い・討論的な活動
- 3 学習のまとめ
- (1)毎時の学習課題への振り返り→まとめ
- (2)自分の学習状況への振り返り→まとめ
- 4 学習評価(評価問題づくり)
- U 話合い・討論トレーニング
- 1 話合いを取り入れた授業
- (1)1対1の対話
- (2)グループでの話合い
- (3)学級全体での話合い
- 2 討論を取り入れた授業
- (1)話し合う目的を意識させる
- (2)柔軟な結論を準備しておく
- (3)自分の学びを振り返らせる
- 3 各学校に広がる言語活動の充実〜福岡市の取組例から〜
- (1)言語活動充実のための日常指導
- (2)社会科の授業における言語活動の指導事例
- 4 話合い・討論の具体例
- @第3学年:単元名「火事を防ぎ,地震などの災害にそなえる」(全12時間)
- A第3学年:単元名「いもの工場の仕事」(全12時間)
- B第4学年:単元名「ごみはどこへ」(全8時間)
- C第4学年:単元名「地域の発展に尽くした人々」(全11時間)
- D第5学年:単元名「災害防止にはげむ人々」(全7時間)
- E第5学年:単元名「これからの工業生産とわたしたち」(全5時間)
- F第5学年:単元名「情報ネットワークを生かす」(全7時間)
- G第6学年:単元名「明治の国づくりを進めた人々」(全7時間)
- H第6学年:単元名「浸水被害に強いまちづくり」(全11時間)
- I第6学年:単元名「世界の未来と日本の役割」(全8時間)
- V 学習のまとめトレーニング
- 1 本時の学習課題を振り返って,分かったことをまとめる
- (1)教師による黒板での学習のまとめ
- (2)子供による学習のまとめ
- 2 自分の学習状況を振り返って,考えたこと(感想を含む)をまとめる
- 3 学習のまとめの様々なバリエーション
- (1)本時の学習課題を振り返って,分かったことをまとめるバリエーション
- (2)自分の学習状況を振り返って,考えたこと(感想を含む)をまとめるバリエーション
- 4 学習のまとめの具体例
- @第3学年:単元名「学校の周りの様子」(全10時間)
- A第3学年:単元名「協力してわたしたちの安全なくらしを守る消防局の人びと」(全10時間)
- B第4学年:単元名「くらしとごみ」(全12時間)
- C第4学年:単元名「歴史と共に生きる 太宰府市のまちづくり」(全9時間)
- D第5学年:単元名「生活環境を守る人々」(全7時間)
- E第5学年:単元名「米づくりのさかんな庄内平野」(全10時間)
- F第5学年:単元名「水産業のさかんな長浜の鮮魚市場」(全9時間)
- G第6学年:単元名「竹崎季長と鎌倉幕府」(全10時間)
- H第6学年:単元名「わたしたちのくらしと日本国憲法」(全7時間)
- I第6学年:単元名「日本とつながりの深い国々」(全9時間)
- W 評価問題づくりトレーニング
- 1 【社会的事象への関心・意欲・態度】
- 2 【社会的な思考・判断・表現】
- 3 【観察・資料活用の技能】【社会的事象についての知識・理解】
- 4 解答類型の準備
- 5 評価問題づくりの具体例
- @第3学年:単元名「スーパーマーケットの秘密をさがせ」(全12時間)
- A第3学年:単元名「なくそう,こわい火事」(全10時間)
- B第4学年:単元名「命とくらしをささえる水」(全12時間)
- C第4学年:単元名「特色ある地いきと人々のくらし」(全6時間)
- D第5学年:単元名「日本の国土と人々のくらし〜日本ってどんな国〜」(全10時間)
- E第5学年:単元名「米づくりがさかんな地域」(全10時間)
- F第5学年:単元名「日本の誇り〜自動車生産にはげむ人々〜」(全11時間)
- G第6学年:単元名「戦国の世から江戸の世へ」(全10時間)
- H第6学年:単元名「政治の働きと私たちのくらし」(全11時間)
- I第6学年:単元名「日本とつながりの深い国々」(全10時間)
- 6 評価問題づくりの具体例の読み取り方・生かし方
- (1)子供の学力は観点の複合で現れる
- (2)「表現」は全ての観点にかかわる
- (3)学習結果では,「思考」と「理解」は一体化する
- あとがき
はじめに
ここ数年,各都道府県において新規採用教員の急増がみられている。若手の先生方が増えると学校全体の活気が増す反面,指導技術が追いつかずに困っている学校も多い。新規採用教員が増えれば,当然その分だけベテラン教諭が退職する。
これからの学校では,各教科等の指導技術の伝承が十分に行われないことが懸念されるのである。社会科に限らず,各教科等の指導技術をボトムアップしていくべき時代に入ったと言っても過言ではないだろう。
本書は,こうした背景を踏まえて,タイトルを「社会科授業づくりトレーニングBOOK」とし,若手教員が指導技術を高めていくことができるように編集された。また,掲載されている実践は,「事例」ではなく「具体例」としている。実践したものをそのまま掲載する形はとらずに,経験を積んだ中堅教員が,本書の意図や考え方に沿って,実践したものをベースに修正したり,実践していないものを構想したりして書いたものだからである。そのため,吟味された意図的な具体例が並んでいる。
また,社会科授業において見直すべきポイントを整理しているので,若手教員に限らず,社会科の研究実践を積んできた先生方にも自分の授業の見直し,あるいは授業改善のための参考資料ともなるはずである。
本書が,各学校での社会科の授業において活用され,子どもたちに社会科で目指す問題解決能力,調べる力,考える力,表現する力が育つこと,また本書を活用することで教師が社会科の指導力を高めて,社会科の授業がより一層充実することを願っている。
本書の出版に当たっては,樋口雅子編集長を始めとする明治図書の皆様のご助言,ご支援を賜った。こうした機会をいただいたことも併せて,この場をお借りしてあらためて御礼申しあげたい。
/澤井 陽介
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