躍動
―志をもって歩み続ける子ども―

躍動―志をもって歩み続ける子ども―

新刊

未来に躍動することを願い、子ども主体の学びを構築する!

子どもが自ら追究問題を見いだし、主体的な探究学習を進める問題解決的学習過程を土台とした、自己考察、他者考察を繰り返しながら粘り強く個の考えを確立する―「個別最適な学び」と「協働的な学び」を実現する9教科36の授業事例について、詳しくご紹介します。


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ISBN:
978-4-18-167613-1
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
中学校
仕様:
B5判 136頁
状態:
在庫あり
出荷:
2025年12月8日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 総論編
第1節 研究主題にかける願い
第2節 目ざす子どもの姿
第3節 本研究における単元づくり
第4節 目ざす子どもの姿に迫るために
第2章 教科編
第1節 国語科 言葉をとおして物事の本質に迫り、自らの言葉で新たな価値を紡ぎ出す
実践紹介 1年 言葉で世界を変革する(競技ディベート)
単元紹介@ 1年 目に見える思い、届ける温もり(はがき作文)
単元紹介A 2年 十七音で織りなす言葉の世界(俳句の創作)
単元紹介B 3年 依里子に寄り添う(短編小説)
第2節 社会科 社会変革を目ざし、人々にはたらきかける
実践紹介 2年 どうする うずしお(地理的分野・日本の諸地域)
単元紹介@ 1年 シン・三河武士(歴史的分野・近世の日本)
単元紹介A 2年 あゆみ寄る(地理的分野・中部地方)
単元紹介B 3年 Web3 ×Okazaki(公民的分野・地方自治と私たち)
第3節 数学科 先見性をもち、変化に対応しながら新たな価値を創造しようと動き出す
実践紹介 1年 Just Barely I’m wiseman(空間図形)
単元紹介@ 2年 QOL向上委員会(箱ひげ図とデータの活用)
単元紹介A 3年 大阪城攻略へ どうする家康(関数 y = ax2)
単元紹介B 3年 輪に!輪に!パニック!(円の性質)
第4節 理科 自然と生活とのつながりを見つめ、自然と共生する世界を築こうとする
実践紹介 1年 レンズを通して見える世界(光の性質)
単元紹介@ 2年 圧という間にクリーン(気圧と風)
単元紹介A 2年 Caるがる七変化(いろいろな化学変化)
単元紹介B 3年 Just 50!(仕事とエネルギー)
第5節 音楽科 周りの人とともに音楽のある心豊かな生活を築こうとする
実践紹介 1年 リズムの極み(器楽)
単元紹介@ 1年 映画音楽が醸し出すもの(鑑賞・表現)
単元紹介A 1年 歓喜のバースデーミッション(歌唱)
Column 教材
第6節 美術科 感性をもとに本質を見つめ、彩り豊かな生活を創り出す
実践紹介 3年 想いを照らす(A 表現/B 鑑賞)
単元紹介@ 3年 はっ!とトリック ―動く錯視アート制作―(A 表現/B 鑑賞)
単元紹介A 2年 自分を見つめる ―枯山水アート―(A 表現/B 鑑賞)
Column 取材
第7節 保健体育科  運動やスポーツとの多様な関わりで心身ともに健康的な生活をデザインする
実践紹介 2年 Heart-Bounding バウンドボール(球技・ネット型)
単元紹介@ 1年 Step Forward「BASEBALL5」(球技・ベースボール型)
単元紹介A 3年 する・みる・支える・知る・“つくる”(体つくり運動/体育理論)
単元紹介B 3年 つながるペアでノーミスゲーム「バランスボール卓球」(球技・ネット型)
第8節 技術・家庭科 多様な幸せを実現し、持続可能な社会を創造するイノベーターとなる
■技術分野
実践紹介 3年 すくすく、メガシンカ。(A 材料と加工の技術/D 情報の技術)
単元紹介@ 1年 命をつなぐ水 Act2(B 生物育成の技術/D 情報の技術)
単元紹介A 2年 Re : くびっタケ!?(A 材料と加工の技術)
■家庭分野
実践紹介 1年 どっちのUMAMIちゃん推し?(B 衣食住の生活)
単元紹介@ 3年 オトナマネーの虎(C 消費生活・環境)
単元紹介A 3年 ハイテク未来(A 家族・家庭生活/C 消費生活・環境)
Column  子どもを見る目を磨く
第9節 英語科 国際的視野で世界を見つめ、世界の人々とともに生きる
実践紹介 3年 A Dragon’s Tail(How to Connect Japan with the World)
単元紹介@ 1年 Is This Too Much?(Japanese Style)
単元紹介A 2年 Magical Japanese You KNEAD[NEED] to Know(Differences Across Countries)
単元紹介B 3年 Is This a Japanese One?(Japanese and Foreign Culture)
資料 Lifework
おわりに
研究同人

はじめに

 令和のはじまりとともに拡大した新型コロナウイルス感染症は、ICT機器や遠隔授業の普及等、劇的な変化を学校にもたらしました。今、本校の子どもは、多くの授業で、タブレット端末を操り、検索エンジンや動画サイトはもちろん、生成AI等も活用して資料を精査します。また遠隔での取材には、Web会議システムを当然のように用います。黒板はホワイトボードになり、近接プロジェクタがタブレット端末の画面を映し出します。ここに従来からの、対面や電話等での取材、実験、制作、実技、仲間との交流等が折り重なっていきます。

 本校は、1947年の開校以来「生活教育」を普遍の理念として掲げています。感染症等により次々と状況が変化し、「新しい生活様式」が求められる中での教育と研究は、多くの難しい判断や制約を伴うものではありました。一方で、私たちが掲げる理念を具現化する機会と考え、多くのかたがたと手を携え、積極的に取り組んでいきました。

 本校の先達が課題としていた事柄は、社会の変化に伴い、その形を少しずつ変えてきています。それはおそらく、こうした感染症等の予期せぬ事態や、それに伴うICTやインターネットの活用、そして少子化等、社会の変化が、以前と比べて、格段と早くなっていることも一因なのでしょう。

 本校の研究主題は、過去、行動形成や自己確立を目ざしたものから、徐々に「次代を創る(2010)」「生き方の探究(2015)」等と、子どもの未来に、より踏み込んだものへと変遷してきました。それは、「生活教育」の形骸化への危機感とともにあり、前研究「独創性を育む(2020)」では、新しい見方で捉え、よりよい考えを生み出す子どもを目ざしました。

 本研究の主題は「躍動―志をもって歩み続ける子ども―」です。これまでの研究で得られた知見はもちろん、子どもが学びを行動につなげようとする熱量をもって歩み続け、未来において躍動することを目ざしています。

 いわゆる「働き方改革」や雇用の変化、成果の最大化を意図した予算の振り分け等の変化に伴い、わが国の研究のあり方やその成果が問われ続けています。大学等の高等教育はもちろん、初等中等教育における研究についても、その意義へ疑問が投げかけられています。本校そして本学は、こうした状況でも、倦むことなく研究を続け、発展させてきたと自負しています。

 本研究に対し、本校教職員のたゆまぬ研鑽はもちろんですが、多くの皆様から、たくさんのご指導、ご支援を賜り、実践等にご協力をいただきました。また、出版に際しては、明治図書編集部の皆様に、たいへん多くのご尽力をいただきました。心よりの感謝とお礼を申し上げます。


  令和7年10月   愛知教育大学附属岡崎中学校長 /江島 徹郎

著者紹介

愛知教育大学附属岡崎中学校(あいちきょういくだいがくふぞくおかざきちゅうがっこう)著書を検索»


※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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