- まえがき
- 第1章 教師のマインドセットを変える
- 1.子ども中心の発想へ
- 2.かわってほしいvsわかってほしい
- 3.子どもが変化していることを受け入れる
- 4.教師に心を許さないのは,教師が不登校を許していないから
- 5.登校出来なくても,学校が大好きな子どもがいたっていい
- 第2章 子どもの心情を理解する
- 1.行かないのではなく,行けない
- 2.すくみと消耗
- 3.心の疲労骨折
- 4.不安の連鎖
- 5.不登校の経過
- 6.人間関係からの脱出と不安からの回避
- 第3章 子どもとのリレーションをつくる
- 1.ワンダウンポジションによる人間関係づくり
- 2.家庭訪問の意味
- 3.定期的な家庭訪問をする
- 4.家庭訪問のNG
- 5.会話の実際
- 6.子どもを追いつめない
- 第4章 子どものマインドセットを変える
- 1.可能性を信じる
- 2.わがままでいい
- 3.リフレーミングする
- 4.思い込みを修正する
- 5.適切な自己主張の方法を教える
- 6.前向きな考え方を教える
- 第5章 再登校の支援をする
- 1.再登校3つのステップ
- 2.安定させる
- 3.不登校の意味を伝える
- 4.心のストライクゾーンを広げる
- 5.リラックスできる環境を
- 6.エネルギーを充電させる
- 7.エネルギーチェックをする
- 8.やれると思えることを増やす
- 9.再登校の前にチェックすること
- 10.小さな一歩に挑戦させる
- 11.すくんだ子どもを挑戦させるために
- ◇再登校スモールステップ計画表
- ◇再登校心の準備シート@A
- 第6章 人間関係タイプ別対応
- 1.現象面から対応を考える
- 2.4つのタイプ
- 3.A型.同年代苦手タイプ(教師・保護者ともに関係良好)
- 4.B型.親子一体タイプ(保護者と関係良好)
- 5.C型.SOSタイプ(教師と関係良好)
- 6.D型.孤立タイプ
- 第7章 心理的空間(行動範囲・対面人数)タイプ別対応
- 1.4つのタイプ
- 2.A型.別室登校タイプ
- 3.B型.潜在的ひきこもりタイプ
- 4.C型.対人不安タイプ
- 5.D型.ひきこもりタイプ
- 6.子どもの人間観から生まれる人間関係
- 第8章 保護者を支える
- 1.子どもと保護者の心理状態は一致する
- 2.保護者の経過
- 3.保護者の話を受け止める
- 4.子どもの未来を共に信じる
- 5.最大の理解者は体験者
- 第9章 いじめから不登校になった場合
- 1.いじめの解消と解決
- 2.あえて過去にさかのぼらせる
- 3.気持ちを落ち着かせる
- 第10章 家庭での会話を変える
- 1.ジャッジをやめる
- 2.言葉の背景を見る
- 3.子どもの夢を否定しない
- 4.押し付けや誘導尋問をしない
- 5.無理難題への対応
- 6.家庭での会話を記録する
- 第11章 クラスとの人間関係を調整する
- 1.本人の了解をとる
- 2.クラスへの伝え方
- 3.クラスの力を借りる
- 4.クラスの不平,不満を緩和する
- 第12章 不登校指導チームをつくる
- 1.保健室に居場所を求める子ども
- 2.父性型教師の役割
- 3.母性型教師の役割
- 4.友人型教師の役割
- 5.コーディネーター教師の必要性
- あとがき
まえがき
不登校とは,子どもを学校のリピーターにし損ねた状態である。不登校指導とは,ディズニーランドに負けないように,子どもをリピーターにすれば良いのだ。
私は中学校の教師である。勤務校は5校目になるが,これまで,数多くの不登校生徒と関わってきた。そして関わりがうまくマッチした場合には,数回の家庭訪問で再登校を果たした生徒も少なくない。恥ずかしながら,その関わりを「千葉マジック」と呼ぶ同僚もいた。もちろん,再登校させる魔法がどこかに存在するわけではない。
不登校の生徒との関わりは,初任校の時代までさかのぼる。2度卒業担任を持たせてもらえたのだが,どちらのクラスにも不登校の生徒がいた。十分な対応が出来ず,申し訳ない思いで一杯であった。本格的に不登校について勉強を始めたのは2校目の勤務からである。各地の研修に足を運び,読み終えた不登校関連の本は百数十冊に及ぶ。
私の不登校指導は,「不登校の知識」と「カウンセリングの技術」と「サービス・マインド」のミックスによって出来ている。
さらに言えば不登校をネガティブに考えるのではなく,いかにポジティブにとらえられるかが勝負である
本書でこれまでの経験から得た効果のあった指導のエッセンスを公開した。不登校指導で悩む教師の参考になれば幸いである。
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- 明治図書
- 不登校の児童生徒への具体的なアプローチの仕方が分かりやすく書かれており、大変参考になった。2017/8/20コーパス
- 不登校生徒への関わり方や支援の仕方が具体的に書かれていた。2017/7/1920代社会科教員