- まえがき
- 1章 入学式・卒業式・朝会演出の基礎・基本と工夫のポイント
- §1 学校行事演出の基礎・基本とは何か
- 1 「5種類の体験」の意義の理解
- 2 行事参加への期待感を高める
- 3 伝統のよさと新鮮さの調和
- 4 学校,家庭,地域社会との連携
- 5 適切な評価活動の工夫
- §2 入学式・卒業式・朝会演出でもとめられる工夫
- 1 入学式演出でこれだけは知っておきたい工夫のポイント
- 2 卒業式演出でこれだけは知っておきたい工夫のポイント
- 3 朝会演出でこれだけは知っておきたい工夫のポイント
- 2章 入学式・卒業式・朝会演出のアイデア・カタログ
- §1 入学式を温かく演出するアイデア・カタログ
- 1 保護者を温かく迎える雰囲気作りの演出
- 2 新1年生の喜びをふくらませる掲示づくり
- 3 新1年生を和ませる式場設営
- 4 新1年生の緊張をほぐす引率から入場まで
- 5 学校のよさをアピールする式次第
- 6 在校生が活躍する入学式の演出A
- 7 在校生が活躍する入学式の演出B
- 8 子どもを引きつける入学式当日の担任の演出〜小学校って〇〇だな,初めての出会い〜
- 9 全校で迎える入学式の演出(児童会活動等の当日までの活動)
- 10 PTA(保護者会)への協力を促す演出
- §2 感動的な卒業式を演出するアイデア・カタログ
- 1 保護者を温かく迎える雰囲気づくりの演出
- 2 6年生の希望をふくらませる教室掲示・廊下掲示
- 3 6年生を祝福する式場設営の演出
- 4 学校のよさをアピールする式次第
- 5 卒業式を引き立てる在校生の参加の仕方
- 6 温かく迎え,感動と共に送る入退場の演出
- 7 感動を呼ぶ呼びかけの演出
- 8 厳粛な中にも感動のある卒業式までの演出
- 9 子どもたちの心に響く卒業式当日の担任の演出
- 10 全校で迎える卒業式の演出(児童会活動等の当日までの活動)
- §3 毎日の生活に張りを持たせる朝会のアイデア・カタログ
- 1 朝会講話を生かす担任の工夫
- 2 音楽朝会でミニ発表会を
- 3 地域に発信する音楽朝会
- 4 体を動かす楽しさを味わう運動朝会
- 5 縦割りを生かした運動朝会
- 6 地域を生かした〇〇朝会
- 7 周年行事を実施する朝会の工夫
- 8 ボランティアはまず身近な学校から〜落ち葉拾い・ゴミ拾い朝会〜
- 9 大きな行事の事前朝会(含 学年朝会)
- 10 季節感あふれる朝会
まえがき
21世紀の教育がスタートしました。これからの社会は,これまで以上に変化が激しくなるものと予想されています。これからは,真に豊かな心をもちたくましく生きる力をはぐくむ教育の推進に一層努めなければなりません。新学習指導要領はそうした考え方から改善されました。その改善は次の4つのねらいをもって行われました。
1 豊かな人間性や社会性,国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること
2 自ら学び,自ら考える力を育成すること
3 ゆとりのある教育活動を展開する中で,基礎・基本の確実な定着を図り,個性を生かす教育を充実すること
4 各学校が創意工夫を生かし特色ある教育,特色ある学校づくりを進めること
こうしたねらいを実現するため,従来から積み上げられてきた教育のシステムを継承し発展させる必要性が確認され,各教科,道徳,特別活動という学習指導要領の基本構造は変わりませんでした。そして,学校行事の内容構成そのものも引き継がれ,さらに新たな課題が加わるなど一層充実し強化する方向で改善が図られました。特に,近年の子供たちは自然体験や社会体験が不足し,人間関係も希薄になってきていることから,心の教育の重要性が叫ばれています。しかし,こと学校行事への子供の参加意欲はきわめて高く,子供の目は輝き,全力を出し切って予想以上の成果をあげたりもします。そうしたことから,望ましい集団活動を通して豊かな人間性や社会性の育成を図ること,学校の創意工夫を生かした特色ある学校づくりを推進することなどが強調されましたが,学校教育における学校行事の機能・役割への期待が一層大きなものとなっていると考えられます。
したがって,各学校が学習指導要領の趣旨を踏まえて教育課程を編成する場合,これまで果たしてきた学校行事の教育的意義や成果を再確認した上で,新しい時代に対応する内容を取り上げ,しかも,その指導において,子供たちにとって魅力的な体験の場となるよう一層工夫することが必要です。つまり,教師の協働体制を確立しアイディア豊かな演出の下に行事を効果的に展開し,子供が感動し自らの生き方へ動機づけを図るようにするため十分な価値ある体験としての学校行事の創造に努めることが大切です。なお,そうした各学校の取組のために本双書は大いに参考になると思います。
最後に,新たな時代のスタートにふさわしい企画,そして編集等において多大なるご支援をいただいた明治図書編集部安藤征宏氏に対しここに記して心から感謝の意を表します。
平成13年2月 編 者
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- 明治図書