- はじめに
- 本書の特徴と使い方
- 1章 世界のすがた
- 1 レディネスワーク
- 世界地図を描いてみよう
- 2 レディネスワーク
- 日本はどこ? 500年前の世界地図
- 3 確認ワーク
- 真実は意外?! 世界地図の正しい見方
- 4 レディネスワーク
- 地球儀を眺めてみよう
- 5 確認ワーク
- 調べよう! この位置の都市,この都市の位置
- 6 レディネスワーク
- 世界の国名,君はいくつ書けるだろうか?
- 7 レディネスワーク
- 世界の国の名を漢字や英語で書くと
- 2章 世界の人々の生活環境
- 1 レディネスワーク
- イメージしよう! 世界の気候
- 2 確認ワーク
- 動物たちはどんな気候が好き?
- 3 レディネスワーク
- ところ変わればこんな違いが…世界の住宅
- 4 レディネスワーク
- ところ変わればこんな違いが…世界の衣服
- 5 レディネスワーク
- ところ変わればこんな違いが…世界の食事
- 6 レディネスワーク
- ところ変わればこんな違いが…世界の宗教
- 3章 世界の諸地域
- 1 わくわくワーク
- 間違いだらけの地図=アジア
- 2 レディネスワーク
- アジアの国々のウソ?ホント!
- 3 レディネスワーク
- 気になる隣国,韓国ってどんな国
- 4 レディネスワーク
- この漢字をどう読むの?
- 5 確認ワーク
- グラフdeクイズ これがアジアの実力だ!
- 6 確認ワーク
- これってどこの国? アジア
- 7 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=アジア
- 8 わくわくワーク
- 間違いだらけの地図=ヨーロッパ
- 9 レディネスワーク
- Do you know? ヨーロッパの風景&言葉
- 10 レディネスワーク
- どっちがホント? ヨーロッパの気になる自然
- 11 レディネスワーク
- Do you know? ヨーロッパのブランド名&グルメ
- 12 確認ワーク
- これってどこの国? ヨーロッパ
- 13 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=ヨーロッパ
- 14 レディネスワーク
- ロシアってどんな国?
- 15 レディネスワーク
- どっちがホント? アフリカの疑問
- 16 わくわくワーク
- 間違いだらけの地図=アメリカ
- 17 レディネスワーク
- もの知りチェック! アメリカ合衆国
- 18 レディネスワーク
- どれがホント? Made in USA
- 19 レディネスワーク
- どっちがホント? 南アメリカの疑問
- 20 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=北アメリカ・南アメリカ
- 21 レディネスワーク
- オーストラリアのウソ?ホント!
- 22 レディネスワーク
- 南極や北極ってどんなところ?
- 23 確認ワーク
- クイズHigh&Low 世界と日本比べてみれば
- 4章 日本のすがた
- 1 レディネスワーク
- 確かめよう! 日本の国土
- 2 レディネスワーク
- 日本のはしっこってどんなとこ?
- 3 レディネスワーク
- これって何の境界線?
- 4 レディネスワーク
- これってどこの県? 都道府県ものしりチェック
- 5 わくわくワーク
- シルエットクイズ ここは何県?
- 5章 世界と比べた日本
- 1 レディネスワーク
- 数字で見る日本の自然
- 2 レディネスワーク
- 数字で見る日本の気候
- 3 レディネスワーク
- 数字で見る地震と災害
- 4 レディネスワーク
- 数字で見る日本の人口
- 5 レディネスワーク
- 日本の資源,意外な真実
- 6 レディネスワーク
- 日本のエネルギー開発 その実績
- 7 レディネスワーク
- Do you know? 日本の交通事情
- 8 わくわくワーク
- シルエットクイズ この半島(島)はどこ?
- 6章 日本の諸地域
- 1 わくわくワーク
- 間違いだらけの地図=西日本
- 2 わくわくワーク
- 間違いだらけの地図=東日本
- 3 レディネスワーク
- 写真deクイズ これって何県? 九州地方
- 4 レディネスワーク
- 亜熱帯沖縄のウソ?ホント!
- 5 確認ワーク
- この県はどこ? 九州地方
- 6 レディネスワーク
- 中国・四国地方の分県図を描こう!
- 7 レディネスワーク
- 中国・四国地方のウソ?ホント!
- 8 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=中国・四国地方
- 9 レディネスワーク
- 近畿地方のウソ?ホント!
- 10 レディネスワーク
- 関東と関西を比べてみれば
- 11 確認ワーク
- この府県はどこ? 近畿地方
- 12 レディネスワーク
- Do you know? 中部地方の日本一
- 13 レディネスワーク
- 写真deクイズ 北陸地方の謎の光景
- 14 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=中部地方
- 15 レディネスワーク
- 写真deクイズ この街はどこ? TOKYO
- 16 レディネスワーク
- もの知りチェック 関東地方
- 17 確認ワーク
- この県はどこ? 関東地方
- 18 レディネスワーク
- 東北地方の分県図を描こう!
- 19 レディネスワーク
- もの知りチェック 東北地方
- 20 確認ワーク
- この県はどこ? 東北地方
- 21 レディネスワーク
- 北海道のウソ?ホント!
- 22 確認ワーク
- ばっ地理スケルトン=北海道
- 23 確認ワーク
- クイズHigh&Low 日本と日本比べてみれば
- 24 確認ワーク
- ばっ地理ロジック=都道府県と都市
- 25 確認ワーク
- ばっ地理ロジック=日本の産業
- ばっ地理情報
- (1) どうして地図は北を上にして描くのだろう?
- (2) 国家の定義とは
- (3) ヨーロッパから来た言葉
- (4) オーストリアにカンガルーはいない
- (5) 関東と関西 その由来と境
- (6) 都道府県についての素朴な疑問
- (7) 日本一低い山はどこ?
- (8) 日本一の川いろいろ
- (9) 今も息づく旧国名
- (10) 日本の稲作 素朴な疑問
- (11) オンラインゲームを活用しよう
- (12) 学校が変われば言葉も変わる
- がっ地理パズル
- (1) 世界の国名を探せ!
- (2) 世界の都市名を探せ!
- (3) 仲間はずれの国を探せ!
- (4) あてはまる県名は何?
- (5) 仲間はずれの都市を探せ!
- (6) 政令指定都市を探せ!
- あるなしクイズ(1) 日本の自然
- あるなしクイズ(2) この県はどこ?
- (7) 地名しりとりに挑戦!!
- (8) 地名リングに挑戦!!
- (9) 地名ブロックに挑戦!!
はじめに
地理教育コンサルタント /宇田川 勝司
いつの時代でもどの教科でも,つねに教師はわかる授業を目指して指導案を作成し,教材研究を進めて授業に臨んでいる。しかし,教師がいくら準備を万全にしたつもりでも,生徒の反応がイマイチ,授業のノリが悪い,そんな経験をされたことはないだろうか。いくら教師が力を入れても,その学習内容や方法が生徒の興味・関心と離れていたり,生徒の能力にそぐわなかったりすると,教師の熱意や意図は伝わらず,生徒にとってその授業は退屈でつまらないものになってしまう。
数学や英語が好きな生徒は「数学は,パズルを解くおもしろさと同じで,問題が解けたときの達成感がいい」とか「英語がしゃべれたらかっこいい。将来,就職や海外旅行のときなど一番役に立ちそう」とか,その教科のおもしろさや学ぶ目的を明快に話す。しかし,地理の授業に対しては,暗記ばかりでつまらない,取っつきにくい,苦手だ,そんなネガティブな意識をもっている生徒が非常に多い。生徒はおもしろくて楽しい授業,わかりやすい授業を望んでおり,それはどの教師も承知している。しかし,教えるべきことの多さのため,重要語句や事項を羅列して説明,次にグラフや白地図などの作業を指示,ややもすればこのような授業に陥っていないだろうか。これでは地理嫌いの生徒が増えるのは道理である。
もちろん,おもしろく楽しければ万事オーライというわけではない。しかし,おもしろい,楽しいと感じることで生徒たちは,授業に興味をもち,学習意欲を高めるはずだ。それでは地理のおもしろさって何だろうか。私が思う地理のおもしろさは次の3段階に分けられる。
まず,知ることのおもしろさだ。たとえば,「愛媛県では水道の蛇口が3つあって,青い蛇口は水,赤い蛇口はお湯,黄色の蛇口からはなんとみかんジュースが出る!」「アンデスの高原に暮らす人たちはお風呂に入らない」そんな話を聞くと,「えっ何で?」と初めてこの話を聞く生徒は驚き,興味を示すだろう。これが,真相は同じことであっても「愛媛県は柑橘類の生産額が全国第1位です」とか「南米アンデスの気候は1年中気温が10度前後と涼しく,雨も少ない」という当たり前の説明では生徒は反応せず,話にノってこない。日本や世界には,われわれがまだ知らない意外なこと,不思議なこと,驚くことがたくさんあり,地理が好きであれ苦手であれ,そんな話題にはだれもが目を輝かし,興味を示す。これが地理の最初のおもしろさ,『発見のおもしろさ』である。
実際に愛媛県にはみかんジュースが出る水道があることを知ると,次にその理由が気になり,愛媛県が柑橘類日本一の産地であることを理解すると初めて納得する。そうすると,次は愛媛県がどこにあり,どのような風土なのか,さらに他産地についても関心が高まる。アンデスの人々に入浴習慣がないのはこの地方の気候が冷涼低湿ということもあるが,生徒がこの習慣を意外に思うのは毎日のように風呂に入る文化をもつ日本人の目線で見るからでもある。何かを知るとその理由や背景に興味が湧き,さらに新しいことを知ることができる。知れば知るほどおもしろい。これが地理の2番目のおもしろさ,『追究のおもしろさ』だ。
3番目は『応用のおもしろさ』である。本来,地理はわれわれの日常の生活の様々な面にかかわっている。旅行へ行ったり,他県や外国の人と話したりする場合はむろんのこと,スーパーで買い物をするときには野菜や魚の産地名,ラーメンやうどんにも産地ブランド,テレビを見ているとニュース・ドラマ・スポーツ番組などでは必ず地名が出てくる。そんなとき,地理の知識や情報が豊かであれば,会話が弾み,買い物や食事に役立ち,テレビ番組もより楽しむことができる。旅行に出かけるとき,事前にその土地の郷土料理や観光地の情報をしっかり把握していると,より充実した旅を楽しむことができる。
本書は,そのような地理本来の魅力を生徒に伝えるため,先生方の授業づくりに活用していただけることを願って,実践を踏まえ,様々なワークを作成し編集したものである。かつて地理の授業といえば,1つの地域を自然・産業・人口などの項目ごとにその特色を網羅し,並列的に学ぶ地誌学習(静態地誌)が主流だったが,近年はその地域を特色づけるいくつかの事象に焦点をあて,その背景や他の事象との関連を見いだし,そこからその地域の総合的な特色を明らかにしていく動態地誌が重要視されている。生徒たちに地理のおもしろさを具体的に実感してもらおうと,本書には生徒が楽しく取り組めるクイズやパズルを集めたが,そのスタンスは動態地誌的学習である。クイズやパズルで取り上げた事象はただおもしろいだけではなく,そこからはその地域の様々な特色をうかがい知ることができる。地域を多面的・多角的にとらえ,わかる授業,おもしろく楽しい授業展開を図るのに,これらのクイズやパズルを切り口にしていただければと願っている。
むろん,中学生が取り組むべき勉強は,おもしろさや楽しさがすべてではなく,本来,根気や努力は欠かせず,地道にこつこつ取り組む姿勢が必要である。「知は力なり」という言葉があるが,もっとも大切なことは,どの教科であれ,生徒たちが学ぶことの意義をしっかり自分で見いだすことであり,そのためにも,本書がその一助になれば何よりも光栄である。
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- 明治図書
- 導入に使えるものも多かったです2016/3/2640代・中学校教諭
- クロスワードを答える際の番号があるとなおよいと思いました。あと、答えていくと最後に言葉がでてくるなどもほしいです。2015/11/29中学校教諭