社会科「言語活動の充実」事例

社会科「言語活動の充実」事例

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言語活動の重要性を再認識すれば、新しい社会科授業を創出できる

言語活動を意識した授業(学習)づくりをすることで、新しい時代の社会科の学力を高めようと呼びかける。言語活動を意識した単元作り、社会科言語活動実践事例等などで具体化を示す。コミュニケーションスキルとしての言葉の機能を見直すさまざまな事例を提案。


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ISBN:
978-4-18-146710-4
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめににかえて
T 言語活動を意識した単元づくり
一 小五「情報を伝えよう」(「書くこと」依頼状・礼状、放送原稿作成「話すこと・聞くこと」インタビュー、アナウンス)
1 小五2(4)ア「情報を伝えよう」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 単元の展開/ 6 単元のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
U 社会科・言語活動実践事例
一 小三「私たちの市」(地域学習)(「書くこと」紹介)
1 小三(6)エ「私たちの市」(地域学習)/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 観光の授業について
二 小三「わが町アテンダント」(「話すこと・聞くこと」PR・質疑応答)
1 小三2(1)ア・(2)イ「わが町アテンダント」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
三 小四「交通事故を減らすのはどっち?」(「話すこと・聞くこと」討論)
1 小四2(4)ア「交通事故を減らすのはどっち?」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント
四 小四「○○の歴史をさぐろう」(「話すこと・聞くこと」インタビュー「書くこと」メモ)
1 小四2(5)ア「○○の歴史をさぐろう」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント
五 小四「まちの偉人を調べよう」(「書くこと」意見文)
1 小四2(5)ウ「まちの偉人を調べよう」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント
六 小五「暮らしを支える情報」(「書くこと」意見文、「話すこと・聞くこと」伝達・説得・対話)
1 小五2(1)オ「暮らしを支える情報」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
七 小五「キャッチコピーで製品紹介」(「書くこと」コピー、「話すこと・聞くこと」PRスピーチ)
1 小五2(3)ア・ウ「キャッチコピーで製品紹介」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
八 小五「暮らしを支える情報」(「書くこと」放送原稿、「話すこと・聞くこと」アナウンス)
1 小五2(1)オ「暮らしを支える情報」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 発表するときのポイント
九 小六「豊臣の天下統一」(豊臣秀吉)(「書くこと」意見文、「話すこと・聞くこと」伝達・説得・対話)
1 小六2(1)オ「豊臣の天下統一」(豊臣秀吉)/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
一〇 小六「ザンギリ頭で明治維新を進める(木戸孝允)」(「話すこと・聞くこと」クイズ&プレゼンテーション、傾聴「書くこと」新聞づくり)
1 小六2(1)キ「ザンギリ頭で明治維新を進める(木戸孝允)」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
一一 小六「なりきりスピーチ、ダウトをさがせ」「私は誰でしょう?」(「話すこと・聞くこと」スピーチ・自己紹介・聞きとがめ「読むこと」検索・読書)
1 小六3(1)エ「なりきりスピーチ、ダウトをさがせ」「私は誰でしょう?」/ 2 概要/ 3 主な言語活動/ 4 学習目標/ 5 授業の展開/ 6 授業のポイント/ 7 学習指導計画づくりの留意点
おわりににかえて

はじめににかえて

  言語活動が伴わない授業(学習)はあり得ない。


 言葉や文字、意味をもつ記号を含むあらゆる表現を介して行われる以上、どのような教科・領域であろうとも言語活動なしの授業や学習はあり得ないことである。

 思考活動もまた、「内言」という言語活動が脳内で行われ、思考の中核は言語活動そのものとも言える。

 新学習指導要領に先立ち、中教審からは次の改善提言が示されていた。


  各教科等における言語活動の充実は、今回の学習指導要領の改訂において各教科等を貫く重要な改善の視点である。それぞれの教科等で具体的にどのような言語活動に取り組むかは8.(各教科・科目等の内容)で示しているが、国語をはじめとする言語は、知的活動(論理や思考)だけではなく、5.(7)(学習指導要領改訂の基本的な考え方〜豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実)の第一で示したとおり、コミュニケーションや感性・情緒の基盤でもある。


 授業改善の視点として言語活動に着目したのが斬新で画期的なことだと言える。

 社会科ではどのような言語活動を展開することができるのだろうか。


 社会科の単元構成をする際,この一覧表を下敷きとすることで,どの授業(学習)場面で,どんな言語活動を適用できるかを考慮できる。

(表省略)


 中教審は社会科の改善の基本方針を、次のように示している。


  小学校、中学校及び高等学校を通じて、社会的事象に関心をもって多面的・多角的に考察し、公正に判断する能力と態度を養い、社会的な見方や考え方を成長させることを一層重視する方向で改善を図る。


 ポイントとなるのは「多面的・多角的に考察し、公正に判断する能力」をいかにして養うのかという点である。

 これはもう多様な経験の積み重ね、学習活動を充実させることしかないだろう。とりわけ、学習活動の充実は、授業の質に直接かかわることである。

 したがって、次のことが結論づけられる。


  言語活動を意識した授業(学習)づくりをすることで、新しい時代の社会科の学力を高めることができる。


 社会科ではどのような言語活動が考えられるのか。

 一つの案として示したのが前ページの一覧表である。もちろん、これ以外にもあれこれと思い出されることだろう。授業場面もいろいろとイメージできるはずだ。そのどれもがこれまでの暗記教科としてのイメージが強い社会科授業を刷新していく手応えとして感じられたことと思う。言語活動の重要性を再認識することで、これまでの社会科授業のスタイルをリセットし、新しい社会科授業をあなたの力で創発していくことができるのである。

 本書が示している事例を遙かにしのぐ実践が、明日の読者諸氏の教室から生み出されることだろう。

 本書が社会科での具体的な言語活動の事例を紹介し、読者諸氏に新しい社会科授業(学習)を創発していくのが本書の主旨である。すでに私たちは『社会科で育てる新しい学力 5 国家発展への社会科の寄与』(明治図書)を上梓した。未来をつくり出す社会科のポテンシャルと可能性を記したものである。併せてお読みいただければ幸いである。

 また、言語活動に関する研究では、鍛える国語教室研究会で学び合う仲間たちからも、たくさんの示唆や具体的な実践提案を学ばせてもらってきた。ここに改めて、お礼申し上げたい。

 そして何よりも、非力な小サークルの私たちに執筆の機会を与えてくださった江部満氏には深く感謝申し上げたい。

 新しい社会科授業が国家発展へ寄与することをあなたとともに信じて、それぞれの教室現場から全国・世界に向かって、たくさんの実践事例を発信されることを願い、連帯のメッセージにかえたい。

 ともにがんばって行きましょう。


  二〇〇九年一〇月   教材・授業開発研究所空知支部代表 /大谷 和明

著者紹介

大谷 和明(おおたに かずあき)著書を検索»

1958年10月函館生まれ

1981年3月北海道教育大学函館分校卒業

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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