スクールリーダーの雑談術
職員室の風通しがよくなるインフォーマル・コミュニケーション

スクールリーダーの雑談術職員室の風通しがよくなるインフォーマル・コミュニケーション

雑談術、それはリーダーに求められる“裏コミュ力”

スクールリーダーが教職員との日々のコミュニケーションを疎かにしていると、いざというときの言葉も響かない。職員室において主要層となりつつある若手教師との世代間ギャップを埋め、職員室の風通しをよくするために、「雑談」を戦略的に使っていこう。


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ISBN:
978-4-18-131515-3
ジャンル:
学校経営
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
四六判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年3月19日

もくじ

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はじめに
第1章 今、なぜ雑談が必要なのか
大切なのはフォーマル? インフォーマル?
人は理と情のどちらを優先するのか
雑談の効果
今こそ職員室に雑談が求められている
第2章 雑談術の基礎・基本
目的を意識する
「オチ」はいらない
聞くこと中心で
相手の言うことを否定しない
サッと切り上げる
第3章 雑談術の鍛え方
質問の仕方を使い分ける
ほめるだけでも雑談になる
場数を踏む
話し上手な人から学ぶ
落語で雑談から本題への入り方を学ぶ
話しかけられやすい人になる
同じ話を三人にする
第4章 こんなネタで雑談しよう
見ようと思えば見える
共通の話題を見つける
天気の話は鉄板
あいさつにひと言加える
失敗談で自己開示する
人と違ったことをしてみる
新聞、ラジオはネタの宝庫
目の前の出来事やものについて話す
話題になるようなものを持つ
第5章 職場を活性化させる雑談術
自分からどんどん足を運ぶ
雑談スペースをつくる
お菓子を配りながら雑談する
会議後の雑談を大切にする
会議中に雑談タイムをつくる
学校の課題を雑談の話題にする
雑談の責任は問わない
異職種との雑談を仕組む
雑談のネタを職員室に
茶話会を企画する
学習会を企画する
第6章 どの世代ともうまくいく雑談術
若手にこそ謙虚に接する
若手にはコーチングを意識する
若手とは未来の話をする
若手にわからないことを教えてもらう
先輩には雑談の中で間接的に指導する
先輩には優越感をもたせる
先輩には積極的に相談する
リーダー同士の雑談を大切にする
職員の陰口は禁物
放課後の教室に足を運ぶ
第7章 苦手な人との雑談術
自分から声をかける
なぜ苦手なのか言語化する
口が重い相手への対処法
いつまでもしゃべり続ける相手への対処法
雑談に乗ってこない相手への対処法
相手にしゃべらせる
おわりに

はじめに

 多くの学校現場では、若手がどんどん増え、世代交代が進んでいます。

そのため、少し前までは「まだまだ若者」と見られていたのに、急にリーダーとしての活躍が期待されるポジションについてしまったという方も多いでしょう。

また、中堅層が少なく、若くして学年主任、教務主任、管理職になる方も多く、そういった場合、自分より年上の職員をまとめていかなければならないということも珍しくありません。


 リーダーとして、責任ある立場になったときには、様々な力が求められます。

職員の意欲を引き出すリーダーシップ、状況を的確に判断し決断する力、人材育成や危機管理を含むマネジメント能力などなど…。

 その中でも、私が特に重要だと思うのが、コミュニケーション能力です。

 仕事は一人で行うものではありません。職員が互いに協力し、同じ方向に向かってはじめて成果が現れます。リーダーがどんなにすばらしい決断をしたとしても、だれもついて来ないようでは、その決断は意味を成しません。

 ですから、人といかにかかわっていくのかというコミュニケーション能力がリーダーには必須のものとなります。


 しかし、先に述べたような世代交代の影響で、コミュニケーションにおける問題が各学校で見られるようになってきています。

 若手教師とスクールリーダーに起こる世代間格差。

 ベテラン教諭と若いスクールリーダーの軋轢。

 どの世代ともうまくかかわれず、悩みを抱え込む職員の増加。

 こうした問題にどのように対応していけばよいのでしょうか。

 コミュニケーションを活発にしよう、という呼びかけだけでは解決しません。

 人と人とがどうつながっていけばよいのか、それを具現化する取組が必要です。


 その具体的取組の一つの答えが、本書で提案する「雑談」の有効活用です。

 普段何気なくしている雑談。

 この雑談をもっと目的をもって、戦略的に使っていくのです。

 そうすることによって、職場の風通しがよくなり、世代間の格差が埋まり、コミュニケーションが円滑に進むようになるのです。


 また、昨今「働き方改革」が叫ばれていますが、問題は労働時間だけではないはずです。

 労働時間は短いが、人間関係が冷め切った職場。

 労働時間は長いが、人間関係が温かい職場。

 どちらの職場の方がストレスが少ないでしょうか。どちらの職場で働きたいでしょうか。

 これは極端な例ですが、労働時間だけ短くすればよいわけではないことは、みなさんもよくおわかりのことでしょう。

 時間だけの働き方改革から、実の伴った改革へ。

 雑談はそのための重要な手段にもなります。

 ぜひとも本書で「雑談」についてもう一度見つめ直し、リーダーとしてよりよい職場づくりに生かしていただければ幸いです。


  2019年1月   /瀧澤 真

著者紹介

瀧澤 真(たきざわ まこと)著書を検索»

埼玉県生まれ。

前千葉県袖ケ浦市立蔵波小学校教頭。

木更津国語教育研究会代表。日本国語教育学会会員。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • どの教師でもぶち当たりそうな悩みについて書いてあり、経験則で切り抜けていることも言語化されていてよかった。
      2019/6/9匿名
    • 意識して職員とつながること、職員をつなげることが大切だと感じた。
      2019/3/330代・教委
    • 雑談は大事だと思いました。
      2019/2/830代・小学校教員
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