- 第1章 メタ認知とは何か
- 1 子どもの学びとメタ認知
- 2 メタ認知の定義
- 3 メタ認知的知識
- 4 メタ認知的活動
- 5 メタ認知の正確さ
- コラム メタ認知で健康になる?
- 第2章 メタ認知の発達
- 1 メタ認知の芽生え
- 2 学習場面でのメタ認知の発達
- 3 発達の偏りとメタ認知
- コラム 教師はメタ認知のプロ?
- 第3章 メタ認知と自己調整学習
- 1 主体的な学びと自己調整
- 2 自己調整学習の原動力としての動機づけ
- 3 学び方としての学習方略
- 4 自己調整学習を支えるメタ認知
- コラム それはメタ認知? 自己調整学習?
- 第4章 メタ認知の指導と支援
- 1 授業を通してメタ認知を支える
- 2 メタ認知的方略を教える
- 3 自己説明をさせる
- 4 プロンプトを与える
- 5 思考を視覚化する
- 6 仲間と交流する場をつくる
- 7 メタ認知の促進と育成
- コラム 生成AIはメタ認知を促す?
- 第5章 メタ認知の評価と見取り
- 1 メタ認知を見取ることの難しさ
- 2 授業中の発話にみるメタ認知
- 3 振り返りの記述にみるメタ認知
- 4 質問紙の活用
- コラム メタ認知は非認知能力?
はじめに
どうしてこの本を手に取ってくださったのですか? いえ、まだ買うと決めてなくてもいいんです。何を思ってこの本が目に留まったのかなと思って。
「前にメタ認知について聞いたことがあるけど、よくわからなかったから」とか「メタ認知のことをよく知らないから勉強しようと思って」という動機があるのでしょうか。あるいは、「子どもの考えていることを理解する手がかりになりそう」と思ったのかもしれませんね。
そうだとすると、すでに本書のメッセージのいくらかは届いていることになります。何かを学ぼうとするとき、自分の「わからない」や「知らない」に目を向けることはとても大切です。わからないからこそわかろうと努力しますし、知らないことがあれば知ろうとします。メタ認知のことがよくわからないから、この本を手に取ったように。
わからないからわかろうとして学ぶ。当たり前のことのようですが、実は簡単ではないのかもしれません。目の前の子どもたちは、自分の「わからない」を見つめることができていますか? そこがうまくいかず困っている子どもも少なくないように思います。
もちろん、「何もわからない自分はだめだ」となってしまうのもよくありません。だれでもみんながんばっているので、毎日の授業のなかでわかったことが何もないということはありません。子どもたちは、そうした少しの「わかった」に目を向けることができているのでしょうか?
このようなテーマが、「メタ認知」という視点を通して考えたいことです。本書を手に取ってくださったということは、これまでにメタ認知の話を聞いても、今一つ目の前の子どもの姿や日々の授業と結びつかなかったことがあるのかもしれません。しかし、実のところ、教室はメタ認知が関わる事柄で溢れています。
本書では、メタ認知がどんなものなのかについて書いています。これまで出会った子どもたちやご自分で行ってきた授業を思い出しながら読んでいただけたらと思います。
2026年4月 /岡田 涼
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明治図書

















