改訂中学校学習指導要領の展開 総合的学習編平成10年版

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中学校教育課程改善の方向,中学校における総合的学習の時間の進め方,評価の方法,インターネット活用の方向,教科の枠を超える展開等満載。


復刊時予価: 2,475円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-129200-2
ジャンル:
学習指導要領・教育課程
刊行:
3刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 148頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
【総論編】
1 変わらない価値のあるものを大切にする
2 社会の変化に適切に対応する
3 「ゆとり」の中で「生きる力」を育成する
4 子どもの選択の機会を拡大する
1 豊かな人間性,社会性を育てる
2 自ら考える力を育てる
3 基礎・基本を重視し,個性を生かす教育を充実する
4 特色ある教育,特色ある学校をつくる
中学校における「総合的な学習の時間」
1 設置のねらい
2 「総合的な学習の時間」のねらい
3 学習活動の例
1 体験的で問題解決的な活動等の重視
2 多様な学習形態
3 地域の人々の協力の推進
4 協力体制のつくり方,進め方
5 豊かな学習環境の活用
「総合的な学習の時間」の評価
【実践編】
T 教科の特定単元内容に情報等他の要素を加えて,知の形成を図る
1 インターネットを使った海外旅行計画の展開
2 AT&T バーチャルクラスルーム・コンテストを実践して〜海外の生徒とのWebサイト(ホームページ)作り〜
進め方
英語とEメールで知の形成を図る実践
インターネットのよさを体感し情報活用能力を育成する授業実践「天気とその変化」
3 情報通信ネットワーク共同学習(環境教育)の 進め方
4 英語とEメールで知の形成を図る実践
5 インターネットのよさを体感し,情報活用能力を育成する授業実践〜2年「天気とその変化」〜
U 教科の枠を超え,目標,内容の融合再構成を図り,関連付けられた知の形成を図る
1 環境教育
2 エネルギー教育を中心とした目標,内容の融合再構成
V インターネットを活用して統合的な活動を図る
1 環境学習ネットワークを活用した総合的学習の展開
付録 学校教育法施行規則(抄) 中学校学習指導要領「総則」

まえがき

 中学校の学習指導要領の告示に続いて,本格的な教育課程の実施に向けての移行措置も発表になった。

 中学校においても,新しい教育課程のねらいを十分に理解し,全教員が一体となって取り組まなければならない。

 中学校の新教育課程の特色は,必修教科,選択教科及び「総合的な学習の時間」をいかに学校の実態に応じた特色ある教育課程の編成に持っていくかである。

 このうち,必修教科は,教育内容を基礎的・基本的な内容に厳選され,その厳選された内容をすべての生徒に確実に定着させることを目的としている。すなわち,完全習得の考え方である。

 それに対して,選択教科は,必修教科と同様,教科の傘下にあって,教科の応用的,発展的な内容を身に付けるために設けられたものである。

 この場合,必修教科が,基礎・基本の共通的な側面を有しているのに対して,選択教科は,その教科を選択した生徒にとってはその選択した教科内容がその生徒にとっての基礎・基本になる。そう言う意味からすれば,選択教科は,基礎・基本の個別的な側面として位置づけることができる。

 今回の教育課程の基準の改善では,この選択教科と「総合的な学習の時間」が裏腹の関係に立っている。すなわち,選択教科を多く取れば,それだけ「総合的な学習の時間」が減り,逆に選択教科を少なく取ると「総合的な学習の時間」を多くすることができる。

 選択教科と「総合的な学習の時間」の授業時数を合わせると3年間の総授業時数のうち6分の1を占めることになる。

 一方「総合的な学習の時間」は,小学校と同様の記述が学習指導要領の「総則」に述べられている。

 中学校は小学校と異なって教科担任制であるので,教科間の関連が若干難しい面もあるが,従来教科間の壁が高かったことの反省に立って,風通しのよい教科指導を行うことが求められる。

 中学校における「総合的な学習の時間」では,

@ 教科に情報等の他の学習活動を加味して,教科の目標を超えた新たな知の形成を図る学習活動を行う。

A 教科間の関連した内容やスキルズに基づいて,教科の目標を超え有機的に関連付けられた知の形成を図る学習活動を行う。

B 情報通信ネットワークを駆使して,環境,国際,福祉などの総合的な課題に取り組み,その結果を報告書にまとめる,発表する,情報を交換するなどの学習活動を行うなどである。

 本書を作るに当たって,明治図書出版株式会社の樋口雅子編集長に大変お世話になったことを感謝申し上げたい。


   /山極 隆

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