- まえがき
- 第1章 教師のウェルビーイングとは何か
- 危機に立つ教職
- 教師のウェルビーイングのカギは二つ
- 教員養成の簡略化の行く末は
- 容易な専門職という見方
- 企業経験を過大評価している
- 現代は多様な専門職が存在する
- 教師になろう
- 第2章 教育最前線をインタビューする
- インタビュー1 教師が語る教職の喜び
- 日向寺 凌矢(公立中学校教諭)―子どもたちと関わる時間の楽しさ
- 生徒が成長するための環境づくり
- 環境を自ら整えられる生徒へ
- 自分で気づかせる生徒指導
- 生徒に寄り添い、導く生徒指導
- 大学と現場で学んだ教師としての資質・能力
- 教師を目指す皆さんへ
- ――インタビューを終えて
- 佐藤 和沙(公立中学校教諭)―誇らしい自分でいられる職業…教師
- 子どもたちと感動を共有する喜び
- 助け合えるチームから生まれるもの
- 教師と生徒、学びの相互作用
- 信頼関係づくりと将来を見通した生徒指導
- 充実した学校生活を送るための進路指導
- 若い先生の力こそ、学校には必要
- 教師を目指す皆さんへ
- ――インタビューを終えて
- 廣瀬 晃弘(公立小学校教諭)―子どもの成長に関われる教師の魅力
- 子どもの成長に関わり、伝わる思い
- 本音・本心で関わる粘り強い生徒指導
- 将来について自分で考えさせる進路指導
- 教務主任としてのチーム学校づくり
- 協働して質の高い働き方ができる学校へ
- 教師を目指す皆さんへ
- ――インタビューを終えて
- インタビュー2 校長が語る地域との連携
- 山田 聡(つくば市立みどりの学園義務教育学校長)―子どもと教師のウェルビーイングを実現する部活動の地域展開
- 働き方改革の今
- 部活動の地域展開を完了して
- 部活動の地域展開における学校の関わり
- 地域と学校がどのように連携するのか
- 教育力の向上を目指す
- 新しい挑戦は続く
- ――インタビューを終えて
- インタビュー3 教育長が語る学校改革
- 奈幡 正(守谷市教育委員会教育長)―働き方改革の本質は、子どもと教師のウェルビーイング
- 教職の現在
- 教師はやりがいを感じている
- 学校を応援しよう
- 失敗は成功のもと
- 働き方改革ステージ1 よりよい環境の構築
- 教育によるまちづくり
- 小学校一年生からの英語教育
- 新しい時代を切り拓く「守谷型カリキュラム・マネジメント」
- 週三日以上の五時間授業を保護者に理解してもらうために
- 「守谷型カリマネ」を生かした部活動改革
- 部活動との兼ね合いをどうするか
- 働き方改革ステージ2 教師が自発的に学ぶ姿
- 働き方改革は手段である
- 形を変えて、意識を変える
- 教員不足の対策は、よい教育を行うこと
- 子どものエージェンシーを伸ばす
- 学びの多様化学校
- 失敗を恐れず挑戦することが成功のカギ
- 単なるトップダウンではうまくいかない
- 行政も常にイノベーションする
- ――インタビューを終えて
- インタビュー4 指導主事が語る教師の環境づくり
- 秋田 美紀子(守谷市教育委員会指導主事)―子どもたちの未来づくりのためのチャレンジ
- 子どもたち、教師の可能性を引き出す
- 教師がエージェンシーを発揮できる環境づくり
- 伴走者としての行政を目指して
- 異業種から教師の道へ
- 同じベクトルで連携することの重要性
- 青年海外協力隊で学んだ教育の本質
- 教師を目指す皆さんへ
- ――インタビューを終えて
- 第3章 専門職としての教師の資質・能力とは何か
- 教師の資質・能力とは何か
- 現代の教師に求められる普遍的な資質
- 豊かな人間観
- 子どもの成長が教師の喜び
- 専門職としての授業力
- 学び続ける教師
- 教えなくても学べる子どもを育てる
- 教えるという教育行為
- 生きて働く知識
- 非認知的学力も大切だ
- 子どもの未来は子ども自身が切り拓く
- 子ども理解の力
- 子どものエージェンシーを高める生徒指導
- 意味のある校則をつくる
- 自由には熟考が必要
- いじめ防止を生徒の手で
- 規律とは何か
- 教師の在り方
- 同僚との協働
- 第4章 専門職を育てる教職課程の現在と未来
- インタビュー5 教育学部における教員養成
- 楜澤 実(北海道教育大学釧路校学校教育実践分野臨床教育学研究室教授)―実践と理論を往還する北海道教育大学の挑戦
- 教員養成の今
- 実践と理論の往還
- 北海道教育大学の実践的指導力を育む教育
- 教員になるために必要なマインド
- 教員の魅力とは
- 省察を通した実践的指導力の育成
- 豊富な学校現場の体験から学ぶ
- 教員として育つ学生の姿
- CBTを活用した基礎基本の習得
- 地域に合った教員養成
- 教員不足にどう対応するか
- 対談 一般大学における教員養成
- 内田 有一×廣枝 優子―開放制における実践的指導力の育成
- 開放制と二種免許
- 実践的指導力を育成するカリキュラム・マネジメント
- 教職課程担当者の課題
- 教科教育法の実際
- 協働して学ぶ教職課程
- 総括 教職課程の課題と展望
- 教職課程の現在
- 実践的指導力を身に付ける教職課程
- 教職課程の変遷と課題
- 社会人からの教職を考える
- 力のある教師の育成
まえがき
教員採用試験受験者倍率が低迷し、多くの自治体で教師の不足が起きている。これは教師の働き方が多忙であることが改善されぬまま今日に至り、それに対する教師の不満も公になったことから、教師はブラックな職業であるという認識が一般化したことによる。現在の状況は学校の機能不全という深刻な事態に向かっているといえる。
教師は本来、子どもたちの成長に関わるという自己実現と社会貢献が実感できる職業である。そこで本書の題名を、教師のウェルビーイングとした。
教師のウェルビーイングは二つのカギがある。働き方改革による労働環境の改善と教員養成における教師の資質・能力の形成だ。これらは教師エージェンシーの発揮を具現化する。本書は、現職の教諭、部活動地域展開を実現した学校長、働き方改革を実現した教育長、指導主事、実践的指導力を育成する教育大学教員へのインタビューを中心に構成した。教職が希望のもてる職業であることが世の中に理解される一助となれば望外の喜びである。
二〇二六年四月 /内田 有一
-
明治図書

















