- はじめに
- Chapter1 しっかり押さえよう! 英語授業デザインの基礎・基本
- 1.授業の組み立ての基本形
- (1)基本形
- (2)基本形+α
- (3)基本形具体案
- 2.授業の組み立てに必要なこと
- (1)授業を組み立てる中心は目標の設定
- (2)授業の組み立てに大切なこと
- (3)生徒たちの状態は授業に大きく影響する
- (4)生徒たちを授業に集中させるコツも加える
- (5)授業でバランスを取るべき項目
- (6)目指したい授業
- 3.授業の種類
- (1)通常授業例(文法・表現を扱う/本文を扱う)
- 1 1年生 6月下旬 授業前半のウォームアップ
- 2 2年生 6月下旬 授業前半のウォームアップ
- 3 3rd grade 6/25 Warm up
- (2)参観日の授業例(発表活動中心)
- 4.授業全体を左右する最初の15分のウォームアップ活動
- (1)1年生4月中旬以降のウォームアップ例
- (2)1年生中期以降のウォームアップ例
- (3)2・3年生4月初期のウォームアップ例
- (4)2・3年生5月以降のウォームアップ例
- 5.授業進度を左右する教科書の時間配分とゴール設定
- 6.指導案を分析しよう
- (1)広島県広島市立早稲田中学校 胡子美由紀先生の指導案
- (2)広島大学 樫葉みつ子先生の指導案
- Chapter2 これだけは押さえたい! 授業を組み立てるパーツ
- 1.授業を組み立てる活動の効率化と生徒たちにつけさせたい力
- (1)その活動で生徒たちにどんな力を身につけさせたいのか?
- 2.あいさつ
- (1)あいさつの種類
- 1 教師が生徒全員にあいさつをする
- 2 全生徒が教師にあいさつをする
- 3 生徒が交代で教師役になり授業のあいさつをする
- 3.小テスト
- (1)小テストの効果
- (2)小テストの種類
- 1 単語テスト
- 2 基本文テスト
- 4.ウォームアップ
- (1)ウォームアップの効果
- (2)ウォームアップの種類
- (3)活動別・ウォームアップの分類
- (4)学級の長所を伸ばすウォームアップ
- (5)おすすめのウォームアップの組み立て例
- (6)基本的なウォームアップ活動例
- 1 ペアチェック活動
- 2 ペアでの競争
- 3 全員で発声練習する活動
- 4 英会話(one way の発話を含む)活動
- 5 書く活動
- (7)つけたい力別・ウォームアップの分類
- (8)成功するウォームアップの選び方
- (9)すぐにできるウォームアップ活動例
- 1 テキパキQ&A
- 2 通訳トレーニング
- 3 UPUP Grammar & Expressions
- 4 counting / pairs race
- 5 アルファベットの発音練習
- 6 フォニックスの発音練習
- 7 不規則動詞チェック
- 8 復習音読(既習の教科書本文を全員で読む)
- 9 チャンツ(既習のチャンツを全員で言う)
- 10 パターンプラクティス(英文を主語を替えながら言えるようにする)
- 11 one sentence writing
- 12 5 minutes writing
- 13 sentence revision
- 14 picture description
- 15 zit po pa
- 16 Word Quiz
- 17 Student Teacher & Easy Questions
- 18 chat / communication task
- (10)ひとつの活動を4技能に発展させて力を伸ばす
- (11)主なウォームアップの基本形から発展形へ
- 4.導入(文法の導入・意味の導入)
- (1)文法・表現の導入
- (2)新出語句の指導方法:フラッシュカードを活用した「大塚式単語指導法」
- 1 大塚式単語指導法の手順:(導入)単語の知識をinputする
- 2 大塚式単語指導法の手順:(定着)単語の知識をoutputする
- (3)デジタル教科書を使用した「大塚式単語指導法」
- 1 デジタル版 大塚式単語指導法の手順:(導入)単語の知識をinputする
- 2 デジタル版 大塚式単語指導法の手順:(定着)単語の知識をoutputする
- 5.展開(教科書本文の扱い方)
- (1)本文の扱い方の基本的な手順
- (2)本文の内容と効果的な活動内容
- (3)具体的な本文の扱い方の例
- 1 reading(内容理解)中心:物語文,論説文
- 2 reading(本時の文法に焦点化)中心:全ての種類の文章
- 3 reading(既習文法に焦点化)中心:全ての種類の文章
- 4 listening(内容理解)中心:listeningに特化した教材のページ,対話文
- 5 speaking活動につなげる:対話文,特定場面の会話文
- 6 writing活動につなげる:日記,手紙,メール文
- 7 パフォーマンス活動(発表活動)につなげる:特定場面の会話文,対話文,スピーチ
- 8 1年生の本文の扱い方4・5月(発話中心):文法解釈より,文章のかたまりを覚える
- 9 お助けプリントを予習にする:事前に未習の内容を読む
- 10 デジタル教科書のメリット
- Chapter3 授業開きが実例でわかる! 最初の1週間・オリエンテーション
- 1.初めて出会う生徒たちに伝えるメッセージ
- (1)最初のうちに定着させたい授業中の守るべきルールとしつけ
- (2)1時間目の指導例
- (3)2時間目の指導例
- (4)3時間目の指導例
- (5)1時間目の具体的な指導例
- 1 あいさつ:実際にあいさつをしながら定着させる
- 2 英語でQ&A:小学校や前の学年の英語の定着・学級の様子を把握する
- 3 教師の自己紹介:その学年の生徒に伝わりやすい表現を使う
- 4 生徒の自己紹介:初日は顔と名前を確認する程度のあいさつ
- 5 授業での持ち物確認
- 6 教科書の内容を扱う
- (6)2時間目の具体的な指導例
- 1 あいさつの復習
- 2 ウォームアップ
- 3 生徒の自己紹介
- 4 オリエンテーション:ペア・グループの作り方,拍手の仕方を指導
- (7)3時間目の具体的な指導例
- 1 あいさつの復習・ウォームアップ
- 2 オリエンテーション:ノートの使い方,家庭学習
- 3 オリエンテーション:成績の出し方,テスト
- Chapter4 効果的にリンクさせる! 副教材・家庭学習・テストと評価
- 1.副教材(ファイル・ワーク)
- (1)ファイルの選び方
- (2)ファイルのおすすめの使い方
- (3)ワークの選び方
- (4)ワークのおすすめの使い方
- 2.家庭学習
- (1)家庭学習の考え方
- (2)家庭学習の継続のさせ方
- (3)ノートの効果的な活用法:宿題と家庭学習
- 3.テストと評価
- (1)生徒たちに力をつけるために
- (2)テストと授業と家庭学習をリンクさせる
- (3)テストを作る前に気をつけること
- (4)テストの信頼性と妥当性 いつ,何で,どのように評価する?
- (5)観点別評価・5段階評定
- Chapter5 これは聞いておきたい! 英語授業に関するFAQ
- Q1 教科書の進度が遅れてしまいます。
- Q2 生徒たちの反応がほとんどない学級があります。
- Q3 ペアの活動をしたがりません。
- Q4 教師の指示に従わない生徒がいます。
- Q5 落ち着きのない学級の対処はどのようにしたらよいですか?
- Q6 生徒たちが授業にのってきません。
- Q7 テストの点数が悪いのですが,対処方法はありますか?
- Q8 生徒をヤル気にさせる言葉がけはどのようにしたらよいですか?
- Q9 工夫したおもしろい導入をしても力がつきません。
- Q10 1年生が英語は難しいと言います。
- Q11 電子黒板がないとデジタル教科書は使えませんか?
- Q12 電子黒板にはどんな利点がありますか?
- 参考文献/データのダウンロードについて
- おわりに
はじめに
授業の組み立て方は,永遠のテーマかもしれません。これが絶対によいというものはなかなか見つけられません。なぜなら教師の個性,生徒の個性,教室の雰囲気,教室の環境,地域の特性,地域の環境全てが異なっているからです。ある学級で上手くいったことも,他の学級では上手くいかなかったりすることもしばしばです。やはりこの仕事は毎日が試行錯誤の連続なのです。しかし,そのような試行錯誤を粘り強く繰り返していると見えてくることがあります。それは,どんな生徒にも通用するコアとなる「活動」「指導方法」の存在です。他の先生の授業を見せていただいたり,本を読んだり,セミナーに参加して学んだことを自分でも行ってみます。そして,それを自分が授業しやすいように工夫したり,自分の学校の生徒たちに適する形に変えてみたりするようになります。これらを通して子どもたちに英語授業のおもしろさや英語自体のおもしろさを伝えることに成功し始めるのです。
そして,しばらく無我夢中で授業をしていると,ある程度余裕が出てきます。すると,新しい気づきが生まれます。つぎに見えてくることは,「生徒たちに力をつける指導の必要性」です。授業を構成するパーツになる活動も「何の力がつくのか?」また,「長期的にどんな力をつけてあげたいのか?」即ち「目指す生徒像」「つけたい力」を明確にすべきことに気づきます。そして,計画的に自分の授業を1時間単位,1週間単位,1課単位,1学期単位,1年単位で考えるようになります。いずれにしても,行き当たりばったりの授業では力がつかない! そう感じて授業をマイナーチェンジしながら試行錯誤していきます。この試行錯誤がなければ,教師は成長しません。その理由は,いくら他者からのよい情報も自分の力で行ってみて,成功したり,失敗したりしてみないと絶対に自分のものにはならないからです。テキストだけで柔道を学んでも,実際に身体を使って練習しなければ,自分の思ったように身体が動かないのと同じで,授業も試行錯誤の経験から身につくものが多数あります。だから,途中であきらめないで,上手に授業ができるようになるまでは時間がかかることを肝に銘じて頑張ってください。
本書では,私が今まで実践してきた数々の活動の中から残ってきた指導のコアとなるものを選んでみました。しかし,気をつけていただきたいのは,上手くいかなくても1回であきらめないで,どこを改善したら成功するのかをきちんと試行錯誤しながら成長につなげて欲しいということです。教師にはそれぞれ個性があります。そして,担当する生徒たちも違います。だから,生徒たちをしっかりと観察・分析して,指導に当たって欲しいのです。全ては生徒たちの健全な成長のためであり,彼らの望む最良の進路に進ませてあげるという,教師としての強い決意を持って取り組んでください。それが最終的には自分の指導力の向上につながるのですから。
2014年2月 /大塚 謙二
本書でご紹介しているサポートファイル一式は以下からダウンロードできます。
サポートファイルのダウンロード
下表のをクリックするとダウンロードが始まります。
内容 | ファイル名 | サイズ | |
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サポートファイル一式 | 123519_support.zip | 4,058KB |
※上の「ダウンロード」リンクをクリックするとダウンロードが始まります。サポートファイルはZIP形式の圧縮ファイルです。ご使用のシステム環境によって、圧縮ファイルを展開するために、追加ソフトのインストールが必要になる場合があります。
サポートファイルの内容
サポートファイルのダウンロード完了後、圧縮を展開すると以下の各ファイルが使用できます。
各ファイルの使用方法の詳細は、本書の該当ページをご参照ください。
ファイル名 | 該当ページ |
---|---|
@LessonPlan.doc | 10 |
ATeki-PakiQ&A.ppt | 52-57 |
BUPUPGrammar&Expressions.xls | 59-60 |
C不規則動詞表.xls | 62 |
DWordQuizList.xls | 69-70 |
EStudentTeacher.doc | 71 |
Fお助けプリント1-3.doc | 92-93 |
GSRTsheet.ppt | 94-95 |
HPairchecksheet5-3.doc | 97 |
※ファイルを使用するために、Microsoft Word/Excel/PowerPointがインストールされている必要があります。
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- 明治図書
- 細かい指導法まで書かれていて実践しやすかった2016/5/1540代・中学校教員