- はじめに
- 第1章 「評価・評定」の実践!基礎知識
- 1 教育評価って何だろう?
- 2 単元の流れの中に評価・評定を位置づける
- 3 子どものレディネスを把握する
- 4 評定のつけ方
- 5 評価規準と評価基準
- 6 目標・指導・評価の一体化
- 7 特別な支援を要する子どもの「みとり」と「評価」
- 8 評価にとって,「みとり」とは何だろう?
- 第2章 観点別でよく分かる!「評価・評定」のすべて
- 1.国語科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 国語科の観点別評価
- @「国語への関心・意欲・態度」 /A「話す・聞く能力」 /B「書く能力」 /C「読む能力」 /D「言語についての知識・理解・技能」
- 2.社会科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 社会科の観点別評価
- @「社会的事象への関心・意欲・態度」 /A「社会的な思考・判断・表現」 /B「観察・資料活用の技能」 /C「社会的事象についての知識・理解」
- 3.算数科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 算数科の観点別評価
- @「算数への関心・意欲・態度」 /A「数学的な考え方」 /B「数量や図形についての技能」 /C「数量や図形についての知識・理解」
- 4.理科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 理科の観点別評価
- @「自然事象への関心・意欲・態度」 /A「科学的な思考・表現」 /B「観察・実験の技能」 /C「自然事象についての知識・理解」
- 5.生活科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 生活科の観点別評価
- @「生活への関心・意欲・態度」 /A「活動や体験についての思考・表現」 /B「身近な環境や自分についての気付き」
- 6.音楽科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 音楽科の観点別評価
- @「音楽への関心・意欲・態度」 /A「音楽表現の創意工夫」 /B「音楽表現の技能」 /C「鑑賞の能力」
- 7.図画工作科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 図画工作科の観点別評価
- @「造形への関心・意欲・態度」 /A「発想や構想の能力」 /B「創造的な技能」 /C「鑑賞の能力」
- 8.家庭科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 家庭科の観点別評価
- @「家庭生活への関心・意欲・態度」 /A「生活を創意工夫する能力」 /B「生活の技能」 /C「家庭生活についての知識・理解」
- 9.体育科
- 1 授業づくりと評価
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 体育科の観点別評価
- @「運動や健康・安全への関心・意欲・態度」 /A「運動や健康・安全についての思考・判断」 /B「運動の技能」 /C「健康・安全についての知識・理解」
- 10.総合的な学習の時間
- 1 総合的な学習の時間で育てる力
- 2 評価の観点の趣旨と評価方法
- 3 学びと育ちのポートフォリオ
- 第3章 登校から下校まで!生活場面の評価
- 1 朝の会まで
- 2 休憩時間
- 3 教室移動
- 4 給食時間
- 5 掃除時間
- 6 終わりの会まで
- 第4章 ステップアップ!これからの教育評価
- 1 関心・意欲・態度の評価方法
- 2 思考・判断・表現の評価方法
- 3 パフォーマンス課題・評価
- 4 ポートフォリオ
- 5 ルーブリック
- 6 グループ・モデレーション
- おわりに
- コラム
- 評定・評価と通知表
- 教育評価は子どもをみる眼
はじめに
「評価」と聞くと「通知表のこと」「指導要録のこと」「テスト」を思い浮かべる先生がいます。これは間違いではありませんが,正解でもありません。通知表や指導要録は,その時点での子どもの姿を記録しているものです。しかし,それらに示された数字や記号だけでは,子どもが何をどのように学び,いかに考え,そこにたどり着いたのかが分かりませんね。
教師は,意図的,無意図的に関わらず,常に子どもを観察しています。なぜなら,子どもを観察し理解しなければ,一人一人の子どもに適した指導はできないからです。また,学習内容は,教えて終わりというわけではなく,習得するまで指導し続けなければなりません。そこにも教師の観察やみとりが必要になります。実は,評価とは,これらをすべてひっくるめた教育活動,つまり,子どもの学びと育ちをみとり,生活経験や学習で獲得したものを価値付けすることなのです。通知表や指導要録やテストといった,数値や記号で示して外に示すもののことだけではなく,教師が四六時中行っている教育活動そのものともいえる大切なことなのです。
また現在は,観点別評価といって,子どもを「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の4観点でみとります。この4観点を「正しく評価できている」と自信をもって言えるでしょうか。一般的なペーパーテストを使って「知識・理解」をみとるだけになっていたり,「思考・判断・表現」の問題が実は「知識」を再生させるだけの問題になっていたりしませんか? 数値化しにくい「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」は,どのようにみとるのでしょうか。
評価活動には,教師による観察が外せません。本書は,教科別,観点別に「いかに子どもをみとるか」について説明しています。また,子どもの生活場面のみとりについても触れています。「子どもの真価をみとる」という評価の基本を本書で学んでいただければ幸いです。
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- 明治図書
- 書き方について簡潔にまとめられたページがあり,参考になった。2019/3/23匿名希望
- 自分の専門ではない、得意でない教科の評価・評定の規準に困ったとき、とても参考になります。2016/8/1330代・小学校教員