- はじめに
- 第1章 子どもが学びやすい教室をつくるために必要なこと
- 01 教室を流れる大きな物語と小さな物語
- 02 変化を求めすぎる教室
- 03 子どもを見取るとは?
- 第2章 子どもが学びやすくなる「先生のひとこと」
- 01 そうやって○○してくれると、嬉しい気持ちになるよね。
- 02 今当てられたら(指名されたら)困っちゃうよって人?
- 03 (自分の考えを表明する場面で)自信がある人は《グー》、考えがもてた人は《チョキ》、迷っているとか、まだ分からないよって人は《パー》で教えて。いくよ、せーの。
- 04 今から発表してくれる○○さんに拍手〜!(パチパチパチー)
- 05 (拍手しながら)いぇーい!
- 06 〜になってしまうよね。先生も一緒だよ〜。
- 07 みんなと先生にも考えたことを教えてくれる?
- 08 今、困っているよ。ちょっと不安だよっていう人?
- コラム1 ちょっと失礼します
- 09 お友達が発表してよかったと思う反応をしよう。
- 10 ○○さんの発表の仕方のいいところは?
- 11 今の話の聞き方とても素敵だね。
- 12 大丈夫、大丈夫。テイク2やってみようか。
- 13 (聞き手に)お助けマンいます?/(話し手に)誰にバトンパスする?
- 14 子どもの発言を繰り返す(=リヴォイシング)
- コラム2 トイレ行ってこうね〜
- 15 すごい! 本当? 絶対に?(笑)
- 16 ○○さんの気持ちが分かる?+(問いかけ)
- 17 (全体の話の流れとは異なる発言に対して)ありがとう。これまでの話の…とつながるね。
- 18 今、みんなで何をしようとしているんだっけ?
- 19 ……(発言の後、間を取って)なるほど!
- 20 (教師の表情)+だってさ、今の発表って〜
- 21 ごめんね、先生が間違えたね。(もっと〜してあげた方がよかったね)
- 22 面白い! それ初めて聞いたよ!
- コラム3 子どもの気持ちに言葉をつける
- 23 今から〜(活動の指示)するよ。〜するよ。いい? 〜するよ。(子どもに「もう、分かったよ」とツッコまれるまで繰り返す)
- 24 (活動を促す際に)ピンでやりたい人? コンビでやりたい人?
- 25 書いてる、書いてる。(子どもの姿をそのまま言葉にする)
- 26 ボディサイン/フィジカルサイン(親指でグッド、人差し指と親指でオッケー、両手で大きく頭の上でマルなど)
- 27 〜していてもいいよ。後で戻ってきてね。
- コラム4 そばに「居る」こと
- 28 すごい、百点だね。さらに、百二十点の人も見つけたよ。
- 29 できたと思う人は、ノートに(先生の名前)花丸をつけましょう。
- 30 ありがとう。それ、元気が出るよ!
- 31 ひょっとして、〜なこと考えて……してくれたの?
- 32 〜しているの、先生は好きだな。
- 33 「困っているよ」が言えること、大事にしたいね。
- コラム5 子どもの世界で語り合おう
- おわりに
はじめに
はじめましての方も、お久しぶりですの方も、いつもお世話になっていますの方も、こんにちは! 山田秀人です。おそらくこの本の向こうにいる皆さんのほとんどが教師を生業としている方ではないでしょうか。いつもご苦労さまです。
いや〜、教師って本当に大変な職業ですよね。そのような多忙な毎日の中、本書を手に取っていただきありがとうございます。こちらからあなた様の姿は見えませんが、きっとあなたの日々の頑張りが、誰かの生きていく勇気になっている。そう私は確信しています。
……いきなりすみません。ですが、やっぱりそう伝えたいのです。私は華々しい経歴や実践があるわけではない、一介の教員です。そんな私ですから、皆さんのお悩みに効く特効薬の実践を処方できるわけではありません。ただ、毎日教室で子どもたちと過ごす中で考えてきたこと、見つけることができたもの、そんな小さな宝物たちをおすそわけすることならできるかもしれません。だから、私なりにイッショウケンメイ心を込めて文章を綴っていきたいと思います。
読んでいく中で、「ああ、分かる、分かる」と思うことも、「うーん、私の考え方とは違うなあ」と感じることもあると思います。本書を通して自分と対話しながら、忙しい毎日の絡まった糸を解くお手伝いができれば幸いです。
さて、本書は、『なぜか子どもが学びやすい教室の「先生のひとこと」』と名づけました。これは、本書の編集に携わってくださっている明治図書の大江さんと一緒に考えたタイトルです。ありがたいことに、大江さんが私の授業を参観した後に、「山田先生の授業の子どもたちの生き生きした姿を見て感動しました。全国の先生方にその秘訣を伝える本を一緒につくりませんか」と声をかけてくださりました。
そこで、本書では、私が普段大切にしている@子どもにかけるひとこと、Aその背景にある教師の構え(考え方)、さらに、B子どもの見取り(見方)に焦点を当てて論を展開しています。第2章では先の三点を整理して、教師の《ひとこと》を事例集的に紹介しています。
ただし、単なる事例集にはしたくありませんでした。本を通してではありますが、読んでくださる皆さんと語り合うような本にしたいと思ったからです。
先ほども書きましたが、「この子には、このように向き合えばよい」「この授業ではこう発問すればよい」というような、たった一つの正解は存在しないと私は考えています。私とあなたは違うし、目の前の子どもたちも一人ひとり違う人間ですから、当然ですよね。だから、表面的な部分、例えば振る舞いや言葉かけを真似したところでそれがうまくいくとは限らないのです。
だからこそ、教師の根っこの部分──大切にしたい思いや考えを軸にしながら、子どもが学びやすい教室をどのようにつくることができるか、皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。
最後に、本書の構成についてです。
第1章では、私が教師として子どもと関わる上で大切にしたいと思っていることを述べていきます。
第2章では、子どもが学びやすくなる「先生のひとこと」を紹介します。ただし、先ほどからしつこくお伝えしている通り、言葉そのものだけに価値があると思っていません。言葉の背景にある教師の想いや考え、子どもとの関係、言葉をかけるタイミングなど様々な要因が複雑に絡み合っています。それらを可能な限りシンプルに整理してお示しすることに挑戦しました。そこで、第2章を次のような構成にしました。
枠@は、該当ページで紹介する先生のひとことです。できるだけ汎用的な形で示しました。ご自身のお好みに合わせて、自分なりの表現にアレンジを加えてみてください。枠Aは、ひとことを発する前に「どのような子どもの姿」を見て、「どう解釈したか」という子どもの見取りを示しました。枠Bは、教師側のねらいです。ひとことを発する意図と言えるかもしれません。各事例の1ページ目は、このような構成にしています。
2ページ目には、そのひとことに込めた想いや考え、もしも違う言葉だったらどうなるかについてお示ししています。そして、3・4ページが使用例です。
(図省略)
また、本書ではいくつかのコラムも用意しました。おいしいコーヒーでも飲みながら、ゆったりとした気持ちで楽しんでくだされば幸いです。
それでは、さっそく《あなたらしい教師の根っこ》をさがす旅に出発しましょう!
二〇二六年四月 /山田 秀人
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明治図書

















