- まえがき
- 第1部 リーダーを創る学校経営講座
- 1 ボランタリー社会の中の学校
- たかが名刺、されど名刺
- 自由化・個性化・多様化
- 「自分たちの学校」の意識
- 学校を「小さくして強くする」
- 2 新たな「学びの動機づけの装置」を
- 学校が「評価される」時代
- 「学力低下論」にどうこたえる
- 「総合」と選択の拡大がカギ
- 「本物の学力」を目指す
- 3 「自由度が拡大される」ことの意味
- 新登場の「特色ある学校づくり」
- 文部省の「自由度拡大」宣言
- カリキュラムデザインの時代
- 「真空状態」の総合学習
- カタカナで迫る学校改革
- 大学と似たような状況に
- 4 「生きる力」と感性
- 「進むべき方向を自ら決める」人間像
- 自己の確立と共生
- 「人間性の回復」宣言
- 教育界の「崩壊現象」
- 豊かな感性と確かな知性
- 5 ボランティア学習と「公共性の感覚」
- イギリスの教育改革
- アカウンタビリティの発想
- 責任ある民主社会の担い手
- ボランティア学習を支えるNPO
- 他律的な「学習」と自律的な「活動」
- 6 「変革の時代」をになう学校
- 教育課程審議会の論点
- 「生きる力」の整理とPRを
- ポートフォリオ評価の活用も
- 総合学習の評価と教師の眼力
- 「学んだ力」と「学ぶ力」
- 「ゆとり」と「学力」をめぐる誤解
- 減点主義から加点主義へ
- 学力のモニタリングシステム
- 番外 「教育とボランティア」再考―市民性をどうとらえるか
- 「参観」から「参加」そして「参画」へ
- 責任の共有と役割の分担
- 近代化の終焉と社会構造の組み替え
- 自由化を補う新たな政策手段
- 「学校評価とアカウンタビリティ」の時代
- 「制度化ボランティア」をどう克服するか
- 「官」と「民」の間の「公」
- 第2部 鼎談 誌上教育フォーラム リーダーの資質と育成法
- 今の子ども、学生から感じることは
- 学校とは
- 新しい教育課程の編成―「基礎・基本」と「学力」
- 「総合的な学習の時間」
- 学んだ力、学力、学ぶ意欲
- 生きる力、感性、教育課程の編成
- 知の総合化
- 教師がしなければならないことは
- 信頼に裏付けられた授業・専門性とは
- 経営の重要性、そして教師への期待
- 第3部 リーダーを創る学級経営講座
- 講座1 「出会い」が学校教育の第一歩
- 出会いの哲学をもつ・教室経営の第一歩をどう踏むか・教師の使命感ある態度に触れているか
- 講座2 カリキュラムデザイナーとしての教師
- 教科の年間指導計画はどうする・週時程の工夫・改善はどうする・カリキュラムデザイナーの条件
- 講座3 改めて「学級王国」からの脱却を
- リーダーシップのとれる教師・学級の荒れは学校体制で取り組む・「学級王国」からの脱却の必要性
- 講座4 「総合的な学習の時間」のビジョンづくり
- 「総合的な学習の時間」と基礎・基本・「総合的な学習の時間」と学力低下・「総合的な学習の時間」と学校運営の工夫
- 講座5 ティーム・ティーチングの日常化で学級変革
- 起爆剤としてのティーム・ティーチング
- 講座6 説明責任(アカウンタビリティー)について
- 説明責任と保護者の信頼・授業公開の日常化と説明責任・学校評議員制度の定着と説明責任
まえがき
21世紀が始まり、教育改革・学校改革の施策が打ち出され、学校教育そのものの在り方が問われている。地方分権の推進、学校評議員制度の確立、改訂学習指導要領の完全実施、「総合的な学習の時間」の実施、人事考課制度の確立等、大きく動きだしている時期でもある。いずれにしても、学校改革・教師改革の時代であり、学校が変わり、教師が変わらなければ何も変容が望めないときでもある。
また、教師再教育時代に入り、指導力不足教師の指摘もなされている。学校・教師は様々な施策に対し、きちんとした対応が要求され、各学校の健全化が急務になっている。そして、子どもたち一人一人の学力保障ということも大きく議論されているところである。
それぞれの学校に、学校長を中心にした経営ビジョン、子どもたちに日々接している学級担任の経営ビジョンが問われている。そのビジョンを達成するために学校運営・学級運営を総合的に進めていくことが重要となっている。しかし、そのためには強いリ−ダ−シップが欠かせない。
本書は、その強いリ−ダ−シップを発揮できるための資質とは、経営とは何かを具体的に論じたものである。そして、これからの学校教育はどこに向かっていくのかを明らかにするものである。
強いリ−ダ−シップが明日の教育を改革するのである。
本書の作成にあたって、ご協力を賜りました千代田区教育委員会教育委員の栗岩英雄先生に感謝申し上げますとともに、明治図書の石塚嘉典氏にお礼申し上げます。
平成13年8月 /永井 順國 /釼持 勉
-
- 明治図書