- はじめに
- 第1章 「組体操」を成功させる!指導の秘訣10のステップ
- ステップ0 組体操でめざす!子どもが成長するための3本柱
- ステップ1 子どもの実態把握
- ステップ2 基本技を決定
- ステップ3 日々の授業
- ステップ4 テーマ設定
- ステップ5 構成決定
- ステップ6 カウント表作成
- ステップ7 指導計画
- ステップ8 安全面の確認
- ステップ9 練習開始
- ステップ10 イメージの共有化
- 第2章 「組体操」の技 全部紹介!
- 1人技
- 直立ピン/ 十字/ A(エー)/ Y字/ ジャーン/ あっち/ K(ケイ)/ 十字バランス/ アンテナ/ ロールケーキ/ 一人シンクロ/ 一人シンクロ2/ かぎかっこ/ 馬/ 馬キック/ コの字ピン/ L字ピン/ ブリッジ/ サマーソルトキック/ ダイブ/ テーブル/ 弓/ カエル倒立/ V字バランス/ V(ブイ)/ あおむけ/ 坂道/ 足上げピン/ 空へだっこ/ Y(ワイ)/ T(ティ)/ 腕立て/ ななめ十字/ 逆腕立て/ しゃちほこ/ ゆりかご/ 飛行機/ おすもうさん/ バレエ人形
- 2人技
- サボテン/ ジャイアントスウィング/ ふきのとう/ きのこ/ しゃちほこ/ リボン/ すべり台/ バランス/ 補助倒立/ 肩車/ 水上スキー/ サーフィン/ ひざのり/ 家/ きのこ2/ スケート/ ダブリュー/ ロケット/ 手押し車/ 馬立ち/ 山/ 橋/ ベンチ/ 屋根/ えんとつ/ 日の出/ エレベーター/ 空気イス/ ロミオ/ Y字バランス/ 直角/ トンネル/ 犬の散歩/ ジャンプ/ エックス/ 風車
- 3人技
- ミニタワー/ すべり台/ 碇/ 鶴/ ライトアングル3/ ゼロフライト/ ソファー/ 3人ピラミッド/ V字/ W肩倒立/ ダブル倒立/ トリプルクロス/ ランジ/ ステップ/ トリプル扇/ 森/ 大地/ 飛行機/ ジェットコースター/ モール/ 地平線/ ビッグW/ サンライズ/ 肩車倒立/ アンカー/ 鍵盤
- 4人技
- トーテムポール/ アップサイドダウン/ ミックスサボテン/ ユニットサーフィン/ ダイヤモンド/ 鏡/ 丘陵/ ショベルカー/ ピース/ 山小屋/ 屋根/ 階段/ グライダーU/ 4人扇
- 5人技
- グライダー/ 珊瑚/ バンク/ トライデント/ リフト/ 合掌造り/ ソユーズ/ ジャンピングカートレイン/ ボストーク/ 扇→イソギンチャク/ ツリー/ かぶと/ 跳ね橋/ 石垣/ やぐら/ ソフトクリームタワー/ 台形/ ジグザグ/ ステージ/ 山/ 王冠/ 教会/ ピストン
- 6人技
- クイックピラミッド/ ピラミッド/ テーブル橋/ サーカステント/ 跳開橋/ 万華鏡/ 6人扇/ 時計台/ 大倒立/ ベイブリッジ/ 大阪城/ 門/ 大展望台/ 朝顔/ 泉州玉ねぎ
- 7人技
- ミニタワーDX/ 名古屋城/ 扇DX/ スケートボード/ V字飛行/ ふんすい
- 8人技
- 花/ ラージヒル/ トンネル/ 富士山/ カルデラ
- 9人技
- 天空の城/ 山/ ジェミニ/ 9人炎
- 10人技
- 3段タワー/ やぐら/ ジェットコースター/ 10人ピラミッド/ 斜塔/ ピサの斜塔/ レインボーブリッジ/ グレートブリッジ/ 大屋根
- 多人数技
- ウェーブ/ 小ウェーブ/ ドミノ/ 千手観音/ はばたき/ ブリッジ/ 台形/ 22人タワー/ 立体ピラミッド
- 特別技
- 移動ピラミッド/ 万里の長城/ トランポリン/ トラストフォール/ 40人タワー/ 55人ピラミッド
- 組み合わせ技
- 13人/ 15人/ 18人/ 20人/ 24人/ 26人/ 26人/ 27人/ 28人/ 28人/ 32人/ 37人/ 37人/ 40人/ 40人
- 第3章 「組体操」にチャレンジする!実物プログラム大公開
- プログラムその1
- 「非情のライセンス」/ 「ALL NIGHT LONG」/ 「Courage」/ 「GO WEST」/ 「南極大陸 Main Title」
- プログラムその2
- 「ROOKIES メインテーマ」/ 「JUMP」/ 「Blue Dragon(‘07ver)」/ 「バッテリー」/ 「とどかぬ想い」/ 「アテンションプリーズ」
- 第4章 「組体操」づくりに欠かせないお役立ち付録
- 演技を盛り上げる!おすすめ選曲リスト
- ひと目でわかる!隊形ビジュアル紹介
- さくいん
- 執筆者一欄
- コラム
- ひと夏の成長
- 信頼が生み出すパワー
- 同僚の熱意
- 保護者からの2通の手紙
はじめに
本校の運動会では,毎年,組体操が最終種目と決まっています。それは,会場にいる全ての人の心に大きな感動を残して終わりたいからです。その感動は,子どもたちと教員と保護者の深い信頼関係によりもたらされています。
子どもたちは,受け手を信頼しているからこそ,勇気を出して倒立をすることができます。トラストフォール(p.72参照)で仰向けに倒れ込むことができるのは,受ける側の心技体の全てを信頼しているからです。
55人規模の大きなピラミッドにおいて,最も大きな負担のかかる子どもたちは,外からはその姿を見ることはできません。それでも,その子どもたちは,たとえ膝に小石が食い込んでも,歯を食いしばりピラミッドの完成を願っています。そんな彼,彼女らを信頼しているからこそ,最後の一人は,勇気を出してピラミッドの頂上で両手を広げることができるのです。
もちろん最初からそんな信頼関係が存在しているわけではありません。何度も失敗を重ねながら,何度も練習を積んでいくからこそ,その信頼が生まれていくのです。保護者たちも,子どものその努力を知っているからこそ,感動してくれるのです。そして,私たち教員も,その過程を知っているからこそ,ピラミッドが完成したとき目に涙を浮かべるのです。
この保護者の感動,子どもたちの信頼を生み出すためには,私たち教員が優れた指導力と知識を兼ね備えてなければなりません。しかし,「組体操はどのように指導したらよいかわからない」「怪我をさせたらたいへんだ」「時間が足りない」といった理由で,組体操に消極的な意見も少なくないのも事実です。
本書では,私たち「関西体育授業研究会」のメンバーそれぞれが,これまで積み上げてきた英知を結集しました。組体操に取り組む際の心構えから,様々な技の指導の方法,隊形紹介,完成例など,組体操を創りあげるための全てを紹介させていただきました。
この本が,全国の子どもたち,保護者,先生方に大きな感動をもたらす一助となることを願っています。
大阪教育大学附属池田小学校 /垣内 幸太
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