- はじめに
- Part1 子どもの心に響く魔法の言葉かけのために
- 「言葉かけ」を大切にするようになったきっかけと「意識づけ」の言葉かけ
- 「保育士スイッチ」で“子どもたちに向かっていく自分”へ
- 「やってみたい!」と意欲を生み出す「動機づけ」の言葉かけと「ユーモアアプローチ」
- 「育ち合い」を楽しむ保育士を目指して
- Part2 場面別 魔法の言葉かけ 3・4歳児編
- 朝の受け入れ時
- おうちの人と離れたくないと泣いている子ども
- 登園してすぐに走り回っている子ども
- 体調が優れない,元気がない子ども
- 自由遊び,保育全般,片付け
- おもちゃの取り合いで喧嘩をしている子ども
- お友達の輪にうまく入れない子ども
- 使ったものを片付けない子ども
- お話や絵本を落ち着いて聞けない子ども
- お友達にすぐ乱暴してしまう子ども
- 汚い言葉を使う子ども
- 園外活動
- 準備が遅い子ども
- お散歩に行きたがらない子ども
- 道中にふざける子ども
- 一人でじっとして動かない子ども
- 保育園に戻りたがらない子ども
- 園に到着後,玄関でのんびりしている子ども
- 給食,午睡
- 食事中泣いたり立ち歩いてしまう子ども
- 好き嫌いが多い子ども
- 「食べさせてー」と自分でなかなか食べようとしない子ども
- おしゃべりが多くなかなか食べ終わらない子ども
- 給食をあまり食べなかった子ども
- なかなか眠れない,おしゃべりなどで寝たくない子ども
- 着替え,排泄介助
- 衣服の着脱がうまくできず泣いている子ども
- 着替えを自分でしようとしない子ども
- トイレに行きたがらない子ども
- おもらし・おねしょをしてしまった子ども
- 降園時
- 降園時にお友達とふざけてなかなか帰らない子ども
- 延長保育でお迎えが遅れている子ども
- 忘れ物を取りに戻ってきた子ども
- Part3 場面別 魔法の言葉かけ 4・5歳児編
- 朝の受け入れ時
- 朝のごあいさつができない子ども
- 登園してすぐに走り回っている子ども
- 体調が優れない,元気がない子ども
- 自由遊び,保育全般,片付け
- 特定の子を仲間外れにしている子ども
- 使ったものを片付けない子ども
- お友達にすぐ乱暴してしまう子ども
- 汚い言葉を使う子ども
- 園外活動
- 準備が遅い子ども
- お散歩に行きたがらない子ども
- 道中にふざける子ども
- 保育園に戻りたがらない子ども
- 給食
- 食事中泣いたり立ち歩いてしまう子ども
- 好き嫌いが多い子ども
- おしゃべりが多くなかなか食べ終わらない子ども
- 給食をあまり食べなかった子ども
- 着替え,排泄介助
- ボタン・ファスナーがうまくできずかんしゃくを起こしている子ども
- 着替えを自分でしようとしない子ども
- トイレに行きたがらない子ども
- おもらし・おねしょをしてしまった子ども
- 降園時
- 降園時にお友達とふざけてなかなか帰らない子ども
- 延長保育でお迎えが遅れている子ども
- 忘れ物を取りに戻ってきた子ども
はじめに
子どもたちと向き合う時間と同じくらい,保育士の先生方と出会う機会が大好きです。「保育」というテーマを通して,楽しいこと,嬉しいことを皆さんと共感し合えるのは,本当に幸せな時間だといつも感じています。
新しく出会う先生方のなかには,私がまるで最初から「完璧な先生」だったかのように映ってしまうことがあるようです。自分の若手時代を思い出してみると,当たり前ですが,私にも失敗だらけで諸先輩に助けられ,励まされていた毎日がありました。子どもの想いを汲みとれないことで現場をうまく動かせない現実に直面し,子どもに注意をしながら自分が泣いてしまったことさえあります。どんなときでも,たくさんの人に支えられて今があります。
子どもたちに対して“ちゃんとできているのだろうか?”“どうしてうまくいかないのだろうか?”と,不安や苦悩を浮かべながらも頑張っている皆さんの姿は,昔の私の姿でもあるのです。
人を育てるのですから,簡単にはいかないときもあるでしょう。くじけそうになるときもあると思います。それでも子どもたちを想い,精一杯の愛情を持っていれば,子どもたちには必ず伝わります。皆さんの想いが本物なら,うまくいかないときがあっても,子どもたちはすべてを受け入れてくれます。彼らはとても優しい人たちですから。焦らずに一歩一歩,毎日の「言葉」を大切に扱ってみてください。皆さんの「言葉」が,子どもたちとの関係性に変化を生み出し,自分の変化にも気づくはずです。
私が常に念頭に置くのは,すべては「子どもたちのために」ということ。皆さんの想いをここに置いて頑張っていれば,子どもたちは「成長」という素敵な姿を見せてくれます。そのご褒美は,保育を続けた人たちだけが見ることのできる尊い景色です。どうかお互いの成長を通して,その景色を楽しみにしてください。この本が,皆さんを待っている子どもたちのために,そして,皆さんの成長の一助になれたら,こんな嬉しいことはありません。
2019年3月 /山本 直美
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- 明治図書