総合的な学習・実践情報双書5
「総合的な学習」の教材開発
本県の一押しネタ

総合的な学習・実践情報双書5「総合的な学習」の教材開発本県の一押しネタ

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総合的学習の教材開発の意義、教材の見つけ方・活用のし方を押さえた上で、全国47都道府県それぞれの自慢ネタを紹介する。他の県を学習する上で最適情報。


復刊時予価: 2,387円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-067518-8
ジャンル:
総合的な学習
刊行:
対象:
小・中
仕様:
B5判 136頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 「総合的な学習」の教材開発の考え方
/北 俊夫
1 「総合的な学習」の実践に見る傾向
2 地域のもつ三つの教育的機能
〜なぜ総合的な学習で地域なのか〜
3 総合的な学習の教材にみる特性
(1) 教材のもつ「地域性」「総合性」「季節性」という特性
(2) 地域素材を教材化するために
4 地域教材の開発・活用のポイント
(1) 教科等との有機的な関連
(2) 地域の人材活用のポイント
(3) 社会教育施設との連携
U 「総合的な学習」の教材の見つけ方・活用の仕方
/有田 和正
1 教材開発の基本的な考え方
(1) カマスの話
(2) カマスの話から何を学ぶか
2 自分の力で教材開発するには
(1) 常識を疑ってみる
(2) アンテナを高く
(3) 旅行をする
3 教材が見つかれば活用の仕方は決まる
V 「総合的な学習」
――わたしの県の自慢ネタ――
<北海道>
・伝統的文化にふれよう /田山 修三
・自分の歩みアルバムをつくろう! /田山 修三
・「清田区21プロジェクト」〜清田区のまちづくり〜 /安達 正博
<青森県>
・地域に息づくまつり〜弘前ねぷた〜 /祗園 全禄
・日本一のりんご /祗園 全禄
<岩手県>
・正月三が日の売り上げが全国一のコンビニ /久保 智克
・歴史が見える南部煎餅 /久保 智克
<宮城県>
・伊達政宗と町づくり /大風 秀康
・気仙沼の牡蠣養殖〜森は海の恋人〜 /大風 秀康
<秋田県>
・大正寺「おいしい物紀行」 /佐川 喜一
・地域発! すてきな人見つけた /佐川 喜一
<山形県>
・雪は未来のエネルギー /田所 昭裕
・日本一の「芋煮会」 /田所 昭裕
<福島県>
・アイガモから命と環境を見つめて /柳沼 孝一
・サケの恋人さがしをしよう /柳沼 孝一
<茨城県>
・ねば〜り強く 水戸納豆! /神永 典郎
・流れはつながる! 那珂川学習 /神永 典郎
<栃木県>
・おすすめぼくの町 たんけんあなたの町 /生田 敦
・ぼく・わたしは10歳 /生田 敦
<群馬県>
・群馬がわかる上毛かるた /小池 哲也
・坂東太郎 利根川 /小池 哲也
<埼玉県>
・21世紀の街「さいたま新都心」 /石井 宏明
・伝統の技「手打ちうどん」 /石井 宏明
<千葉県>
・谷津干潟物語 /工藤 和子
・エイズの正体 /工藤 和子
<東京都>
・こちら銀座観光局 /中田 正弘
・杉一「食べもの探検隊」出発! /中田 正弘
<神奈川県>
・みんなで箱根を調べよう /古川 鉄治
・港,横浜を調べよう /古川 鉄治
<新潟県>
・関川の踏査 /歌川 孝
・空腹体験 /歌川 孝
<富山県>
・「川千本」庄川・常願寺川が面白い /水上 義行
・世界遺産の「五箇山合掌集落」 /水上 義行
<石川県>
・金沢の伝統文化を外国の人に紹介 /加藤 一彦
・生きることってすばらしい /加藤 一彦
<福井県>
・ポートフォリオ評価による「学びのひとり立ち」 /田中 元彦
・感動いっぱい 命いっぱい /田中 元彦
<山梨県>
・プロジェクトアドベンチャー /千野 毅
<長野県>
・ふるさとの伝統料理「カボチャ団子」 /手塚 恒人
・オオムラサキは大切に扱われるのにアメリカシロヒトリはなぜ殺される? /手塚 恒人
<岐阜県>
・伝統的な工業「美濃紙」 /奥村 正彦
・民俗芸能「地歌舞伎」 /奥村 正彦
<静岡県>
・心のふるさと 富士山 /勝又 明幸
・お茶は総合文化 /勝又 明幸
<愛知県>
・ぼくたちの町改造計画 /寺本 潔
・都心の地下の名城変電所 /寺本 潔
・木曾三川 /寺本 潔
<三重県>
・発電とエネルギー問題 /市川 則文
<滋賀県>
・栗東自然観察の森 /大前 宣徳
・琵琶湖博物館 /大前 宣徳
<京都府>
・祭に生きる〜祗園祭〜 /西孝 一郎
<大阪府>
・川から見た大阪の環境 /馬野 範雄
・地域の史跡から見た大阪の歴史 /馬野 範雄
・東アジアを中心にした国際理解教育 /馬野 範雄
<兵庫県>
・神戸牛のルーツ但馬牛 /大和 一哉
・さがそう! メダカのいるところ /加藤 紀久
<奈良県>
・「柿の葉寿司」のひみつ /米田 豊
・なぜ,我が国には,在日外国人がいるのだろう /米田 豊
<和歌山県>
・驚異のパワー 紀州備長炭 /福田 光男
<鳥取県>
・21世紀の鳥取砂丘を調べよう /金兒 利明
・二十世紀梨づくりに挑戦しよう /金兒 利明
<島根県>
・宍道湖・ヤマトシジミ /赤木 直行
・先人の知恵「たたら製鉄」 /赤木 直行
<岡山県>
・幼稚園の友だちと仲良くなろう /岡田 英三
・世界ネットで考える国際協力 /岡田 英三
<広島県>
・1探検・発見・ほっとけん 2発掘!あるある呉の町 /多幾山 晃年
<山口県>
・水揚高日本一,美味「山口のふぐ」 /野口 政吾
・日本最大のカルスト台地「秋吉台」 /野口 政吾
<徳島県>
・四国一の大河 吉野川 /稲井 智義
<香川県>
・塩の町坂出をつくった「久米通賢」 /旅田 敏弘
<愛媛県>
・わが郷土の祭りと誇り /日野 智徳
<高知県>
・魚梁瀬杉の間伐材でつくった自然循環型エコ商品“森のトレイ” /茂松 清志
<福岡県>
・地域の商店で働く /神代 明
・北九州エコタウン /神代 明
<佐賀県>
・児童の見取りと児童理解から,教師の支援へ /古川 元視
・職業体験をしよう〜グレイドアップ2回目の職業体験へ〜 /古川 元視
<長崎県>
・平和は西浦上から /小澤 明
・佐古っこ NATURE 再発見 /松田 七重
<熊本県>
・「ちょんかけごま」で,わたしの熊本再発見 /緒方 裕
<大分県>
・ぼくたちの朝見川 /辻修 二郎
<宮崎県>
・子どもたちの公園改造計画 /猪野 滋
<鹿児島県>
・全国ブランドの鹿児島黒豚 /木田 博
・世界遺産の島「屋久島」 /木田 博
<沖縄県>
・「エイサー」って何のために踊るの? /吉浜 幸雅
・世界遺産「首里城」には不思議がいっぱい! /吉浜 幸雅

まえがき

 創設された「総合的な学習の時間」には,これまでの教育課程に見られない多くの新しい要素が含まれている。各学校の創意工夫が発揮される部分が,ふんだんに用意されているからである。総合的な学習の目標や内容をはじめ,教材や学習活動なども,各学校に任されている。

 総合的な学習は,各学校が特色ある学校づくり,特色ある教育活動を展開する象徴的な場である。ある人は,「学校のチームワークと教師の指導力が試される時間だ」と,厳しく言っていた。総合的な学習の実践に当たっては,各学校や教師一人一人の創造力と授業力が求められるのである。

 いま多くの学校で,総合的な学習が精力的に実践されている。ユニークな実践も数多く展開され,研究発表会や研究図書などでそれらの実践交流も盛んに行われている。ところが,そこでは「学ぶことはできるが,まねることができない」というジレンマがあり,新たな実践課題も提起されている。

 総合的な学習にかかわる多くの研究会や学校などでは,ほぼ共通して次のような課題や疑問,質問などが出されるのである。

 「子ども自らに課題をつくらせて総合的な学習を進めようとするのですが,総合的な学習の課題づくりをどのように行ったらいいのですか」

 「教科での学習や特別活動と関連を図りながら総合的な学習の授業をつくろうと考えているのですが,具体的にどのように展開したらよいのですか」

 「各学校で総合的な学習のカリキュラムをつくる必要があると言われていますが,それがどうして必要なのですか。またカリキュラムをどのようにつくるのですか。具体例はありますか」

 「総合的な学習の学力や基礎・基本をどう考え,それらをどのように評価していけばいいのですか」

 「総合的な学習には教科書がないので,地域の素材を教材化して進めようと考えているのですが,地域のどのような素材を見つけて,どのように教材化すればよいのですか」

 いずれの課題や質問も,各学校や実践者においては,日頃の実践をとおして感じている一刻も早く知りたい,解決したい切実なものばかりである。それらのキーワードは,「課題」「関連」「カリキュラム」「学力と評価」「教材」である。

 いまの総合的な学習の実践をさらに充実させていくためには,これらの課題や疑問などの一つ一つに適切にかつ実践的に応えることが必要であると考え,本シリーズを刊行することにした。構成は,次のとおりである。

  1 「総合的な学習」の課題づくり

  2 「総合的な学習」と教科との相互関連

  3 「総合的な学習」のカリキュラムの実際

  4 「総合的な学習」の学力と評価技法の開発

  5 「総合的な学習」の教材開発――本県の一押しネタ

 幸い,先進校においてはこれらの課題解決のために,すでにアイデアと知恵を出し合い,貴重な成果も生み出している。各巻には,それらの学校や先生方から貴重な実践や取り組みの状況が報告されている。各学校のニーズに応え,量質共に豊かな内容構成になったと自負している。

 本シリーズが,各学校において有効に活用されることによって総合的な学習の課題が解決され,実践がさらに充実されればこれ以上の喜びはない。

 本企画の趣旨をご理解いただき,たいへんお忙しいなかをご執筆いただいた先生方には,この場を借りて心からお礼と感謝を申し上げたい。

 また,明治図書出版(株)の樋口雅子編集長には,企画の段階から終始,懇切丁寧なご指導とご助言をいただいた。感謝の念でいっぱいである。


  2001年5月   編著者 /北 俊夫

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      明治図書

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