- はじめに
- 第T章 総合的な学習の診断
- 1 学校としてのビジョンづくり
- 2 学校・家庭・地域とのネットワークづくり
- 3 学校体制・指導体制づくり
- 4 「自ら学び,自ら考える」学習の環境づくり
- 5 特色ある学校づくり なぜ地域なのか
- 第U章 子どもが創る総合的な学習へ
- 1 「わくわくタイム」で創る総合学習の展開
- 〈「総合的な学習の時間」の概要=東京都荒川区立第六日暮里小学校〉
- (1)音から発見!わたしの町(第3学年―地域)
- ねらい/ 単元構成/ 単元設定の理由/ 授業仮説/ 活動計画/ 児童の活動の様子/ 考察
- (2)レッツ!リサイクル(第4学年―環境)
- (3)深めよう私の課題(第5・6学年―自由課題)
- 2 地域に根ざした総合学習の展開
- 〈「総合的な学習の時間」の概要=東京都荒川区立峡田小学校〉
- (1)ぼく,わたしの町ウォッチング(第3学年―地域)
- 単元の目標/ 単元について/ 単元の学習計画/ 本時の展開/ 考察
- (2)峡田環境行動隊パート1(第4学年―地域・環境)
- (3)私たちの町荒川の文化や伝統を調べ伝えよう(第5学年―地域)
- (4)「THE 峡田」(第6学年―地域)
- 3 領域のバランスを図った総合学習の展開
- 〈「総合的な学習の時間」の概要=東京都荒川区立第三日暮里小学校〉
- (1)高齢者サービスセンターへみんなで行こう(第3学年―地域・福祉)
- 子どもの成長への願い(本実践のねらい)/ 本実践の構想/ 学習活動計画/ 本時までの経過/ 本時の学習活動/ まとめ
- (2)洪水 わたしたちの町では(第4学年―自然・環境)
- (3)色の世界を探ろう(第5学年―興味・関心)
- (4)海外に目を向けてみよう(第6学年―国際理解)
はじめに
全国の学校で「総合的な学習の時間」の実践が始まった。平成12年度からの移行期にあたって,年間35〜70単位時間程度の実践が行われ,平成14年度の新しい教育課程の完全実施へ向けた取り組みが着実に定着しつつある。しかし,「できることからやる」という姿勢では,「総合的な学習の時間」の実践の成果はあがらない。学校としてのビジョンを明確にして意図的・計画的な取り組みがあってこそ実のあるものとなるのである。
また,「総合的な学習の時間」の実践は,地域と関わりのないものはあり得ない。したがって,地域が実践のキ−ワ−ドとなる。本書は,平成11年度までの東京都荒川区において「地域に根ざす特色ある学校づくり研究指定校」「研究奨励校」で地域とともに歩んだ実践を紹介し,子どもの側に立った「総合的な学習」を学校のビジョンの基にどのような特色づくりをしてきたかを明らかにしようとするものである。
本書は以下の構成で紹介する。
第T章 総合的な学習の診断
(1) 学校としてのビジョンづくり
(2) 学校・家庭・地域のネットワ−クづくり
(3) 学校体制,指導体制づくり
(4) 自ら「学ぶ」環境づくり
(5) 特色ある学校づくり
第U章 子どもが創る総合的な学習へ
事例1 「わくわくタイム」で創る総合学習の展開
事例2 地域に根ざした総合学習の展開
事例3 領域のバランスを図った総合学習の展開
本書は,東京都荒川区で地域と一体となって進めてきた実践を紹介するとともに,「総合的な学習の時間」の実践を進めていくための学校のビジョンの在り方,さらにそれをどう診断するかを明らかにするものであり,各地の学校で「総合的な学習の時間」による特色ある学校づくりを構築していこうとする際に参考にしていただければ幸いである。本書の執筆にあたって玉稿をいただいた元日本女子大学講師高橋壯之先生をはじめ,荒川区立第三日暮里小学校,荒川区立第六日暮里小学校,荒川区立峡田小学校の校長先生,実践に当たられた先生方に感謝申し上げます。
平成13年2月 編著者 /釼持 勉
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- 明治図書