- T章 総合的な学習で育てたい資質・能力
- 〜情報活用能力を中心に〜 /黒上 晴夫
- U章 情報教育の実践
- 1 情報スキルを育てる
- 1 富山県福光町立吉江中学校―様々な視点から物事を考えられる生徒の育成 /林 秀次
- 2 神奈川県相模原市立相武台中学校―実践学習と情報学習の時間 /校内研究推進委員会
- 3 石川県金沢市立北鳴中学校―理科で3年間の情報教育実践と総合的学習への発展 /嶋 耕二
- 4 大阪教育大学教育学部附属池田中学校―基礎技能を育成する総合学習の取り組み /大野 俊介
- 2 活動スキルを育てる
- 1 静岡県清水市立第七中学校―総合的な学習に有効なLL学習とテーマ学習 /小林 俊行
- 2 埼玉県さいたま市立原山中学校―地域に根ざした総合的な学習の時間 /松戸 政世史
- 3 交流からひろげる
- 1 長野県中野市立中野平中学校―「学校の輪」で学校ページをつくり合おう /村松 浩幸
- 2 大阪信愛女学院中学校―他者への発信・交流 /久家 憲彦
- 4 情報発信にこだわる
- 1 福井市立国見中学校―卒業研究2000 /間 和生
- 2 東京都豊島区立千登世橋中学校―豊かな感性をはぐくむCMづくり /多久 知明
- 5 情報モラルに挑む
- 1 慶應義塾湘南藤沢中・高等部―出動! 街角探検隊 /田邊 則彦
- 2 埼玉県さいたま市立大成中学校―学校外の人とのメールで /中内 則之
- V章 「総合的な学習」の情報教育カリキュラムづくり
- 〜評価の考え方を中心として〜 /今田 晃一
まえがき
新しい学習指導要領による授業実践が本格的に行われます。この学習指導要領は,情報教育という視点から見たとき,非常に重要な意味をもっています。これまで情報教育の具体的な実践現場としては中学校技術・家庭科の「情報基礎」領域(選択)しか用意されていなかったのに対して,新しい学習指導要領では,中学校の技術・家庭科「情報とコンピュータ」(必修)と「総合的な学習の時間」がその対象になります。そして「総合的な学習の時間」では,これまでと一味違った情報教育が展開できそうです。
「総合的な学習の時間」でつけたい力の一つにコミュニケーション能力があります。これからの時代,言葉やメディアを用いて,様々な相手と意見を交換することが求められます。それが実際の場面で円滑かつ有効にできるようになるためには,様々な場面における経験が必要です。そういった場面を提供できるのは,総合的学習をおいて他にありません。そして,こういった力は情報教育の目標と非常に近いものです。何かについて調べてまとめて発表するには,メディアの助けが必要です。本や資料,ビデオやインターネットなどをうまく利用しなければ,いい成果があげられないのです。メディアの特性を知り,活用方法を身に付け,必要な情報を集めて,様々な人と適切にコミュニケーションをとって自分を磨く経験を積むのが情報教育だと言ってもよいかも知れません。このような具体的な場面を通してコミュニケーションを重視する情報教育が「総合的な学習の時間」には可能になります。
ところで,情報教育は小学校から高等学校までの流れの中で考える必要があります。中学校における情報教育のカリキュラムは,小学校と高等学校の狭間にあって刻々と変わっていかざるを得ません。小学校で身に付けるスキルや,高等学校からの要求などが年々大きく変わる中で,中学校のカリキュラムも,その動きに柔軟かつ多様に対応しなければならないのです。その意味で,この本で示した事例が,多様な方向性を考える上での一助になれば幸いです。
2002年2月 金沢大学教授 /黒上 晴夫
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明治図書
















