中学校英語の運用力をつける授業づくり&指導のツボ

中学校英語の運用力をつける授業づくり&指導のツボ

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中学校英語の運用力のつけ方のツボを示す明解な指導の手引

授業時数の増加と指導内容の現状維持。これは中学校英語に、小学校の外国語活動も踏まえて、4技能を総合的に育成し、英語の運用力育成の達成を求めたものといえる。本書は、その課題にどう取り組むかを実践的に明示した指導の手引書。


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ISBN:
978-4-18-048413-3
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
1章 中学校英語の新実践課題とは
§1 中学校英語の新しい実践課題
1 小学校外国語活動を踏まえた指導の充実
2 時数増と総合的な言語活動の充実
3 運用力を高める4技能の育成
4 小・中連携の促進と充実
§2 新学習指導要領における指導のツボと言語活動のアイデア
1 「聞くこと」の指導のツボ
・「聞くこと」の言語活動のアイデア:「道案内を聞いて行きたい場所へ行こう」(1年生対象)
2 「話すこと」の指導のツボ
・「話すこと」の言語活動のアイデア:「お気に入りのものを紹介しよう(Show & Tell)」(2年生対象)
3 「読むこと」の指導のツボ
・「読むこと」の言語活動のアイデア:「朗読発表会をしよう」(2年生対象)
4 「書くこと」の指導のツボ
・「書くこと」の言語活動のアイデア:「学校紹介ポスターを書こう」(1年生対象)
2章 外国語活動を踏まえた運用力をつける授業づくり
§1 「外国語活動」を踏まえた入門期の指導のツボ
1 「聞く・話す」指導のポイント
2 文法指導のポイント
3 文字導入のポイント
§2 外国語活動を踏まえた授業づくりの言語活動のアイデア
1 「Simon Saysゲーム」と指導のツボ
2 「キーワードゲーム」と指導のツボ
3 「3ヒントクイズ」と指導のツボ
4 「スキット」と指導のツボ
5 「辞書引きゲーム」と指導のツボ
3章 運用力をつける総合的言語活動の授業づくりと指導のツボ
§1 「身近な人を紹介しよう」(1年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(聞く→話す→書く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ Guessing Game(国名当てゲーム)
A ALTの自己紹介の聞き取り
B インタヴュー
C Who is he/she?(人当てゲーム)
D 身近な人の紹介
E 人物紹介シート
○指導のツボ
§2 「電話で週末の約束を交わそう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(聞く→話す)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ 基本的な電話での対話のまとめと整理
A 伝言ゲームT・U
B 様々な用件の聞き取り
○指導のツボ
§3 「ラジオ番組を聞いて記事にまとめ,ディスカッションしよう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(聞く→書く→読む→話す)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ 情報を整理しながら聞き取る練習
A 5W1Hに留意しながら聞き取る練習
B 聞き取ったニュースの内容を書いてまとめ,意見交換する活動
○指導のツボ
§4 「英字新聞を読んで,意見感想文を書こう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(読む→話す→書く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ 記事の見出しと内容を合わせるクイズ
A 記事の内容の読み取り
B 意見や感想を話し合い,書いてまとめる活動
○指導のツボ
§5 「将来の夢についてスピーチしよう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(話す→書く→話す→聞く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ 将来の夢についてのディスカッション
A スピーチ原稿の作成
B スピーチの練習
C スピーチの発表会
○指導のツボ
§6 「ALTからの手紙に返事を出そう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(読む→書く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ 手紙を読んで相手の質問や要求等に答える文を書く活動
A 返事を書く
○指導のツボ
§7 「日本独特のものをALTに紹介しよう(Show & Tell)」(2年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(聞く→話す→書く→話す→書く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ ALTのモデル紹介
A ALTへのインタヴュー
B 紹介の準備
C 日本独特のものをALTに紹介
○指導のツボ
§8 「物語を読んで,感想を述べ合おう」(3年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(読む→話す→書く→読む→話す→書く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ ジグソーの読み取り
A 物語の挿絵を見ながらの対話
B 物語の概要把握
C 章や段落ごとの題目選び
D 感想を述べ合う
○指導のツボ
§9 「スキットを演じて楽しもう」(2年生対象)での実際
○授業づくりのポイント
(1) 目標
(2) 手順(話す→書く→話す→聞く)
(3) 事前の準備
(4) 活動の流れ
@ テーマに沿ったマッピング
A スキット作り
B スキット発表会
○指導のツボ

はじめに

 今回の学習指導要領の改訂は,基礎的・基本的な知識・技能の習得を重視した上で,論述など知識・技能を活用する学習活動を充実し,思考力・判断力・表現力等を育成することをねらったものである。そのために,外国語科においては,これまでの週3時間から4時間に時数を増やし,「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」の4技能を総合的に育成し,英語の運用力や発信力を重視した。

 時数は増加したが,それに伴う言語材料の増加は,語数の増加を除いて実質的な増加はないと言える。語数は,300語増加しているが小学校における外国語活動の導入に伴って,小学校において280語程度は慣れ親しんでいることを考えれば,そんなに語数が増えたという感じはしないと思われる。したがって,時間をかけてこれまでの言語材料に十分に習熟させ,さらにその言語材料を総合的に実際に使って英語の運用力を高め,さらに発信力を高めるような授業を工夫することが求められる。時間を余分にかけて,同じ言語材料を単に水増ししていく工夫の無い授業では,授業改善にはつながらないし,ましてや運用力や発信力の向上にはつながらない。授業を改善する工夫をするためには,同じ内容を扱うにしても,これまで以上に活動を広げたり深めたり,また,4技能を総合的に活用しながら,従来の授業より相当の付加価値を加えた言語活動とその展開が求められる。

 本書は,今回の改訂の際に外国語専門部会で様々な角度から議論してきた課題を基に,学習指導要領の内容面の変更点を具体例を通して解説し,総合的な授業のポイントと指導のツボを具体例を通して明確にすることによって,毎日の授業の改善のヒントを提示しようとするものである。

 本書の執筆は,1章を影浦攻と川上典子,2章を川上典子,3章を鹿児島大学教育学部附属中学校教諭として勤務し,日夜研究に従事し,現在はそれぞれの所で活躍している有馬綾一,枝迫香菜,松尾明,児玉恭子の4人が共同で研究した材料や方法を提供し,それを児玉恭子が原稿に起こした。いずれの方々も日常の仕事の忙しさの中に短期間で原稿を仕上げてくださったことに心からお礼を申し上げる次第である。


  平成24年4月1日   編者 /影浦 攻

著者紹介

影浦 攻(かげうら おさむ)著書を検索»

鹿児島純心女子大学国際人間学部長・教授

宮崎大学名誉教授,元文部科学省教科調査官

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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