- まえがき
- 1章 選択教科のねらいは何か
- §1 個性を生かす教育の充実と「選択教科」
- §2 主体的な学習の充実と「選択教科」
- §3 選択能力の育成と「選択教科」
- 2章 選択教科へどう取り組むか
- §1 生徒の興味・関心に応じた「選択教科」の構想と展開の工夫
- §2 学年段階に応じた計画の作成と展開の工夫
- §3 「選択教科」の学習内容に応じた展開の工夫
- §4 「選択教科」の指導で求められる運営の工夫
- 3章 選択教科の実践課題と対策10
- 4章 選択教科にチャレンジ
- 展開のアイデアと実践プラン
- §1 選択教科国語・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §2 選択教科社会・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §3 選択教科数学・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §4 選択教科理科・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §5 選択教科音楽・展開のアイデアと実践プラン
- (1)新教育課程の基本的な考え方
- (2)選択音楽の学習内容
- (3)選択音楽の評価
- (4)選択音楽実践例
- §6 選択教科美術・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §7 選択教科保健体育・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §8 選択教科技術・家庭・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
- §9 選択教科外国語・展開のアイデアと実践プラン
- (1)指導の考え方
- (2)展開のアイデアと教材
- (3)実践プラン@
- (4)実践プランA
まえがき
「生きる力の育成を」「形式的平等から、個に応じた指導の一層の工夫改善を」・・・21世紀を展望した教育改革が具体的に進展しはじめた。
「総合的な学習の時間」への関心が高まる背後で、拡大する「選択教科」の位置付けと学習内容の論議が進められていないことが気になる。
「学習内容に好奇心を示さなくなった生徒たち」の報道こ接するが、多くの学校での先生方の工夫を思い、「そんなことを簡単に言えるのか」の思いがよぎる。中学校時代は、学習内容の投げかけ方によって、確かなものとしてイメージできないまでも、自分の興味あることがらが自分のなかに芽生える時期であるのだ。現行の「選択教科の時間」でも、チャイムがなる前に生徒たちが足早に教室に集まって来たり、潰れると抗議を受ける時間となっている学校が在ることを考えると、多様な生徒が学ぶ現代の中学校で、生徒たちが好奇心や関心を示す学習の在り方を工夫する切り口の時間となりうると考える。
選択教科の時間は、教科学習で抱いたこだわりや興味・関心ある事項の継続的な探求活動を保証出来る時間であるし、躓いた学習内容をフィード・バックして再度繰り返すことのできる時間でもある。
生徒の選択ヘの戸惑いを小さくするためのガイダンスを大切にしなから、自分で諷べ学習する内容を定め、その方法を検討し解決していくプロセスを体験できたなら、一人一人に生徒の成長にとって、貴重な財産として生き続けるのではないだろうか。
本書を、各学校の子どもたちが喜々として取り組む、選択教科履修の教育課程の編成や実施に役だ立たせ、教育改革の意義の具現化に、一歩でも近づいて頂ければ幸いである。
おわりになりましたが、お忙しい中、本書にご執筆いただきました先生方に深く感謝申し上げるとともに、本書の出版に当たり、多大な労力をさかれた明治図書編集部の安藤征宏、勝村千賀子の両氏に心からお礼を申し上げたい。
平成11年6月 /堀内 一男
-
- 明治図書