- 附属小学校研究成果の刊行によせて
- /福田 光完
- まえがき
- /國岡 宏
- 研究概要
- 「子ども―文化―教師」をつなぐ(3年次)
- 〜学びにひらくストラテジー〜
- 国語科
- 第1学年の実践
- あいうえおばけえほんをつくろう
- 第6学年の実践
- 私は随筆家「私の宝物」
- 〜附属小学校旅立ちの前に〜
- 社会科
- 第4学年の実践
- 「兵庫の宝」姫路城を守る
- 算数科
- 第6学年の実践
- 順序よく整理する工夫を考えよう
- 第4学年の実践
- ポイントカードゲーム(小数のたし算・ひき算)
- 理科
- 第5学年の実践
- モーターをつくろう(電流のはたらき)
- 生活科
- 第2学年の実践
- ふれてみよう かんじてみよう わたしの成長
- 〜人とのかかわりを通した成長の気付き〜
- 図画工作科
- 第2学年の実践
- 動き出せ!! ストロー○○
- 〜一人一人の思いを高め,つくる喜びを見出す〜
- 第4学年の実践
- ミラーペーパーで○○な世界
- 〜多様な表現を引き出すために〜
- 体育科
- 第2学年の実践
- にげろ!つかまえろ!ホールドアウト!!(ゲーム領域:鬼遊び)
- 英語学習
- 第3学年の実践
- 知ってるつもり? Hyogo Prefecture U
- 〜 Our city’s symbol 〜
- 第1学年の実践
- すきなくだものをあつめよう
- 〜自分の思いや願いを大切にした授業づくり〜
- あとがき
- /本木 賢司
- 執筆者一覧
附属小学校研究成果の刊行によせて
学長 /福田 光完
平成28年度から始まった第三期中期目標の附属学校に関する目標には,「地域のモデル校として社会に還元可能な先導的学校教育実践を深化する」と記してあります。まさに兵庫教育大学附属学校の果たすべき使命であると考えています。
附属小学校では,平成25年度から「『子ども―文化―教師』をつなぐ」をテーマとし,子どもたちに「文化的実践への参加」を促す教師の指導性を問い直すという素晴らしい実践を行ってきました。すでにその成果は兵教大附属小「授業実践の窓」叢書9,および同10に示されています。
今回のテーマは「主体的な学びをうみだす授業デザイン『子ども―文化―教師』をつなぐ」です。授業はたとえ計画的でかつ綿密な指導案があっても,現実には思ったようにはいかないことがしばしば起こります。まさに教師の問いかけ,教師の表情・しぐさ,そして子どもたちの反応が,時間の流れの中で生き物のように変化し,発展するものです。授業デザインとは,あらかじめ用意されたストーリーをその通りに実践することではありません。教室という空間,そして時間の流れの中で起こる,予測可能な,あるいは不可能な変化・発展を総合的,かつ即興的に授業に生かし,活用することと考えます。ですから,授業デザインという実践が,結果的に「主体的な学びをうみだす」ことにつながるのでしょう。子どもたちは好奇心旺盛です。しかし,その好奇心を引き出し,子どもたちが学習に主体的にかかわるためには,巧みなはたらきかけが必要です。本書は,授業デザインを通して,その重要性を教えてくれるものと期待しています。
本書の刊行が,附属小学校の先導的実践研究推進の契機となり,資質向上に確実に寄与するとともに,地域や学校現場での実践事例として広く活用されることを望んでいます。
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- 明治図書