- はじめに
- 第1章 フレッシュ教務主任のスタートダッシュ!
- 1 0からのスタートではない
- 2 “物”をすっきりさせる
- 3 第1回職員会議を乗り切る
- 4 自分は何をしてほしかったかを思い出せ
- 5 新しさは自分らしさ
- 6 転入生が来たら
- 7 転出(転校)が決まったら
- 8 新任式と始業式
- 9 提出文書に忙殺されるな
- 10 4月の山場はPTA総会
- 11 5月大型連休は自分へのごほうびを
- 第1章ラストメッセージ
- 第2章 法規に強くなれ!〜なぜその仕事をするのか?〜
- 12 教務主任とは何か?
- 13 教頭と教務主任の違い
- 14 職員会議は決議機関?
- 15 職員会議が長引きそうなとき,どうする?
- 16 時間外勤務を命じることができるか?
- 17 教育課程とは?
- 18 表簿は何年保管すればよいのか?
- 19 教科書と補助教材
- 20 給食費はだれが払うのか?
- 21 教師に休憩時間はあるのか?
- 22 学校の施設を他の団体に貸すのはなぜ?
- 第2章ラストメッセージ
- 第3章 教務主任の仕事&整理術〜教務主任の身だしなみ〜
- 23 書類をカテゴライズせよ
- 24 締切日や出張予定をメモするな
- 25 1年分の枠組みを
- 26 見通しをもつ
- 27 月予定表と週予定表をリンクさせる
- 28 会議の運営術
- 29 教務主任の危機管理
- 30 机の上には何も置かない
- 31 引き出しの中の整理術
- 32 アタッシュケースがおすすめ
- 33 一流企業の電話対応を目指せ
- 第3章ラストメッセージ
- 第4章 仕事を楽しめ!〜これが教務主任のいいところ〜
- 34 授業に出よう
- 35 健康を維持するために
- 36 代理になることを意識する
- 37 週予定表に「一言メッセージ」を
- 38 「教育反省」から「教育実践レビュー」へ
- 39 集計にはエクセルをフル活用
- 40 “読ませる”文書をつくる
- 41 現職教育のススメ
- 42 1日の仕事の優先順位を
- 43 全校朝会に落ち着きを
- 44 頼りにされている証拠と思え
- 第4章ラストメッセージ
- 第5章 教育課程をつくる〜学校の未来が見えてくる〜
- 45 法規を再確認せよ
- 46 11月から動き出せ
- 47 基本方針が基本!
- 48 校内委員会を機能させる
- 49 教育実践レビューと保護者の声から
- 50 時数配当表をつくる
- 51 年間行事予定などはエクセルの複数シートに
- 52 校風+“新しさ”を
- 53 年度末の表簿を確認する
- 54 提出書類をまとめる
- 55 4月のスタートダッシュが見えたか?
- おわりに
はじめに
みなさんは,「教務主任」というと,どんなイメージをもっていますか。
いつもパソコンに向かって仕事をしている。
毎日,遅くまで学校で仕事をしている。
ときどき,土曜日や日曜日にも学校に来て仕事をしている。
…
とにかく,「仕事をしている」というのが,教務主任のイメージのようです。
しかも,その仕事には,「元気に,はつらつと」ではなく,「大変そう…」というマイナスのイメージが伴っているようです。
かくいう私も,学級担任をしていたときには,教務主任の仕事に対しては同じようなイメージをもっていました。
一方で,教務主任の仕事が,学校全体の動きに大きな影響を及ぼすことも感じていました。
学校運営の責任者は,校長です。
けれども,日々の生活において実際に現場を動かしているのは,教務主任なのです(もちろん,校長の監督を受けながら,です)。
日課表の組み方,会議の内容,行事の日程調整等,学校生活に直接かかわってくる事柄は,教務主任の提案によって決定されていきます。
教務主任の提案から,学校生活にリズムが生まれていくのです。
教務主任の仕事は,多岐にわたり,その量も膨大です。
それだけ,責任があり,やりがいのある仕事なのです。
世の中の役に立つ人は,忙しいのです。
だから,教務主任が忙しいのは当たり前です。
多忙感を超えるほどの充実感を味わえるのが,教務主任の仕事なのです。
しかしながら,気合いだけで乗り切れるほど,教務主任の仕事は単純ではありません。
どんな仕事にも,“勘所”というものがあります。
教務主任の仕事の勘所をしっかり押さえて,能率的かつ効果的に毎日の仕事をこなしていきたいものです。
その手助けとなるのが,本書です。
本書には,教務主任の実務をむだなく,そつなく,そして充実感をもって成し遂げるための55の心得を記しました。
55の心得は,すべて学校現場での仕事・実践を基に,具体的な事例として示してあります。
55の事例を読んでいただければ,すべての仕事・実践を貫いている“教師のブレない思い”に気付かれるはずです。
その思いがあればこそ,教務主任の仕事が価値あるものになります。
せっかく認められて教務主任になったのです。
ぜひ,教務主任の仕事を楽しんでください。
教師が楽しければ,子供も楽しいのです。
教務主任が楽しければ,学校の職員も子供たちも,みんなが楽しいことでしょう。
2013年3月 /佐藤 幸司
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