目次
- はじめに
- １章 コンピュータ活用学習のテーマと展開の視点
- §１ 総合的な学習の構造とコンピュータ活用学習の位置づけ
- １ 総合的な学習のねらい
- ２ 総合的な学習の課題とコンピュータ活用学習
- §２ コンピュータ活用学習のテーマと展開の視点
- １ コンピュータ活用学習の類型とテーマ
- ２ コンピュータ活用学習の展開の視点
- ２章 総合的な学習としてのコンピュータ活用学習
- §１ 展開を構想する原理・原則
- １ 総合的な学習の学習過程
- ２ 情報教育の目標
- §２ 展開の重点と支援のヒント
- １ 「課題づくり」の場面における支援のヒント
- ２ 「追究・解決」の場面における支援のヒント
- ３ 「まとめ・表現」の場面における支援のヒント
- ４ 「評価・振り返り」の場面の支援のヒント
- ５ 「発信」の場面における支援のヒント
- ３章 コンピュータ活用学習(総合的な学習)のテーマの展開と支援の実際
- ☆インターネットを活用した実践
- １ こちら子ども情報局
- ２ インターネットを使って日本各地のことを調べよう
- ☆コンピュータソフトを活用した実践
- ３ ミラクル・コラージュ―12歳の心
- ４ 英語に親しもう
- ５ コンピュータを使ってグラフをかいてみよう
- ６ パソコン交換日記をつけよう
- ☆Ｅメールを活用した実践
- ７ 自分のことをよく知ってもらおう
- ８ Ｅメールの使い方を覚えよう
- ９ Ｅメールを使って手紙を出そう
- ☆デジタル機器を活用した実践
- 10 デジタルカメラを利用してチームメンバーを紹介
- ☆コンピュータの基本操作を組み込んだ実践
- 11 なかよしになりたいね
- ☆環境教育と関連した実践
- 12 学校にはどんな植物があるの
- ☆国際理解教育と関連した実践
- 13 卒業研究―外国のことについて調べよう
- ☆外国語会話と関連した実践
- 14 外国のことをインターネットで調べよう
- ☆福祉と関連した実践
- 15 “やさしい町”を考えよう ―メールの交流を通して―
- ☆ボランティア活動と関連した実践
- 16 今，私たちにできることは？
- ☆健康と関連した実践
- 17 自分の身長や体重の変化を記録してみよう
- ☆子どもの興味・関心に基づいた実践
- 18 11歳の私の研究
- 19 Let’s Try ぼくらの町！
- ☆学校の特色に応じた実践
- 20 宿泊生活のしおりをつくろう
- ☆地域の特色に応じた実践
- 21 自分の住んでいる区や市の新聞を作ってみよう
- ☆社会科と関連した実践
- 22 ゴミって何だろう
- ☆理科と関連した実践
- 23 環境について調べよう
- ☆家庭科と関連した実践
- 24 食のつながり・人のつながり
はじめに
社会は激変している。とりわけ情報化の進展は著しく，さらに加速度を増している。そして，経済，科学はもちろんのこと教育に対しても大きな影響をもたらしている。
特に，教育については，「情報教育」の体系化や具体的な実践が強く求められている。教育は情報化にどのように対応していくのか。新設された「総合的な学習」における現代的課題の一つである「情報」をどのように取り扱うのか。国際理解，環境，福祉・健康などにかかわる課題の追究で情報やコンピュータなどをどのように活用するのかは，最大の関心事である。
本書では，総合的な学習の中で，コンピュータを活用した学習の展開と支援の技法について現時点における状況を整理することにした。その際，総合的な学習の基本過程を下図のようにとらえ，情報教育の目標とのかかわりで事例を紹介した。
情報教育の目標
Ａ コンピュータ等の基本操作の習得………基礎
Ｂ 情報手段の活用……………………………実践力
Ｃ 情報の科学的な理解………………………認識
Ｄ 情報社会に参画する態度…………………態度
さらに，事例紹介に当たって，「このテーマのすぐれている理由」として，テーマの意義や価値，設定するまでの工夫などについて示し，「テーマ（課題）の設定の仕方が難しい」という学校現場の悩みにも応える試みもしたつもりである。
今後，情報化は益々進み，コンピュータを活用した学習の進化は予想もできない広がりと深まりを示すであろう。しかし，それは，一挙にもたらされるものではなく、多くの関係者の地道な研究，試行の積み重ねによるものと考えている。
そこで，日頃からコンピュータを活用した学習を意欲的に進めている方々にご協力いただいて本書を刊行することにした。これからコンピュータを活用した学習を進めようとする方の参考になれば幸いである。また，読者の厳しいご批判をお願いする次第である。
なお，ご多用な中を，貴重な実践例をお寄せ下さった先生方にお礼を申し上げる。また，企画，編集，構成に至るまで大変お世話になった安藤征宏氏にも名を特記して感謝の意を表する。
2000年11月 編 者
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明治図書
