- 特集 現代社会の現実と解放教育の課題
- 特集にあたって
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- 第T部 現代日本の現実と教育の課題
- 子どもたちの健やかな成長をめざして―学校・家庭・地域・行政が連携した教育を
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- 対談◆日本における人権教育の課題は何か?
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- 第U部 資料編―人権教育をめぐる課題を探るために
- 【資料1】「人権教育の四つの側面」に関する考察
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- 【資料2】人権教育論におけるセルフエスティーム概念の位置づけ―『いま人権教育を問う』に関連して―
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- 【資料3】人権教育における教材のあり方
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- 【資料4】ソーシャルワークを位置づけた人権教育
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- 【資料5】人権教育におけるスキル概念の意義
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- 多文化な子どもたちの声にふれる (第25回)
- 越境人
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- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第21回)
- 「希望」としての夕張
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- 映画をみる、映画でみる (第33回)
- 「アジアの窓」釜山国際映画祭(下)
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- 【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第22回)
- 「ジェンダー」をめぐるあれこれ
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- おもちゃばこ (第58回)
- 居心地のいい場所を広げましょう!(2)
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- まいにち? マイニチ!
- 初夢
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- 子どもを見る眼 (第34回)
- 子どもを尊敬するということ
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- 編集部の本棚
- 『アシュリー事件―メディカル・コントロールと新・優生思想の時代』児玉 真美:著/『つくって学ぶ人権総合学習―被差別部落の仕事に学ぶ』東京都同和教育研究協議会:編
- 共生のトポス (第118回)
- 《岡真理さん講演より》この海の塩〜<パレスチナ>を通して考える私たちと「他者」との関係性(前半)
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- 〜「サバルタン」はなぜ、語ることができないか〜
- 編集後記
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編集後記
▼本号では、本誌の前編集長である桂正孝さんと、現在の編集長である森との対談をベースとして第T部を構成し、第U部で拙稿を集める形になりました。実は、当初の計画とはかなり違っています。当初の計画では『解放教育』誌の四〇年間ほどを振り返りつつ、「解放教育とは何か」、「それを最も端的に表す実践報告や文書はどれなのか」といった点に力を入れ、第U部には、話題にのぼった文書を載せる計画でした。実際の編集作業を進め、桂前編集長と話すなかで、「もっと現在形や未来形の特集にするべきではないか」という話になり、その結果として本号のような内容になりました。そんな意図が多くの皆さんにいい形で受け止めていただけるならばありがたいです。第U部に拙稿が多く並んでいることに、違和感を感じる方もおられることでしょう。ご寛容をお願いします。
▼今年も、兵庫県の教育研究集会に参加してきました。人権教育分科会の共同研究者として、一九八五年頃からずっと参加させていただいているので、かれこれ三〇年近くになります。今次の教研集会人権教育分科会では、ほとんどのリポーターと多くの傍聴参加者が「自分と部落問題との出会い」を語り、それをベースに、学校で教職員の仲間づくりを進めるにはどうすればよいか、部落問題学習を創造する上で何がポイントか、といった点を議論していきました。思った以上に多くの方が率直なところを語ってくださったので、いろいろな手がかりが得られました。まず、部落差別は歴然と存在するということです。まとめる必要もないほど、この点は明らかになりました。次いで、わたしたち分科会参加者がその現実を変えたいと願っており、そのための動きをしつつあるということです。そして、おそらく学校で同じような議論をしても、同じようにそれぞれの人から接点が出され、それを折り合わせることによって、学校の未来が見えてくるのではないか。そこに、教職員の仲間を広げる手がかりが見えるのではないかと感じられました。積極的に発言くださった参加者の皆さんに感謝したいと思います。
(森)
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