学校マネジメント 2006年10月号
困った保護者への対応‐よい例・悪い例

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学校マネジメント 2006年10月号困った保護者への対応‐よい例・悪い例

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ジャンル:
学校経営
刊行:
2006年9月7日
対象:
小・中
仕様:
B5判 78頁
状態:
絶版
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目次

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特集 困った保護者への対応―よい例・悪い例
親の顔が見たくなる“子どもの仰天現象”
親の姿を見て納得したわがままし放題の女の子
小野 隆行
親の「よかれ」という思いが発達の芽を摘む
河村 要和
ナプキンの上を平気で走り回る子ら
保護者と子どもの意識と行動・どこがどう変わったか―私の周りの「この10年」を振り返る―
親は、子どもにとって、優しい環境ではなくなって来た
平山 諭
虐待の意識がなくなった?親たち
波多野ミキ
結果を早く求める保護者とパワーダウンの子ども達
水野 美保
ネガティブな繋がりから、ポジティブな繋がりへ
鈴木 隆広
なぜ“保護者憲章”が必要なのか―イギリスがめざしたもの―
田中 博之
困った保護者の“泣きどころ”を掴んだ私の教師道
野口 克海
学校は保護者に何をどう要求するか―実行しやすい情報とその発信法 家庭の生活習慣づくり・学習習慣づくり
保護者との連携には細かな仕掛けとサービスを
田中 博史
新人類の親たちへのメッセージ
明石 要一
学習習慣づくりは総合的な取組の中で
本間 徃徳
「二つの“確”」
本間 明
「保護者の言い分」と「担任の言い分」=管理職がとるべき道
「保護者からの苦情」と担任への対応ポイント
苦情に対する受容と誠意ある発信・コミュニケーション
八尾坂 修
組織として対応することで苦情は処理しやすくなる
青坂 信司
「スピード」と「誠実さ」で対応―説得ではなく納得を―
中嶋 洋一
とにかく誠意をもって
阿部 惣一
「担任からの苦情」と保護者への対応ポイント
鏡になって自分の言葉を自分で聞かせる
玉置 崇
トラブルは起きて当たり前と言って割り切らせ、管理職が最後に出ると伝え安心させる
鏑木 良夫
ピンチをチャンスに
多田 元樹
関係機関と協力を
浅尾 三吉
“家庭の教育力”UPのための学校の戦略
家庭の教育力診断アンケートのとり方
平松 孝治郎
学校便り・保護者向け冊子づくりのポイント
小鹿野 輝芳
学校のHPを活用した保護者向けメッセージ
大田 公蔵
学級保護者会での効果的アプローチ法
鈴木 康一
PTA集会での効果的アプローチ法
西村 一夫
困った保護者への対応=さすが!といわれる方法に学ぶ
カウンセリングの手法をどう取り入れるか
新井 肇
コーチングの手法をどう取り入れるか
杉本 良明
アドラーの手法をどう取り入れるか
中野 浩彰
クレームマニュアル本の手法をどう取り入れるか
川神 正輝
喜怒哀楽の表現力訓練の手法をどう取り入れるか
甲本 卓司
昔の日本人の知恵に学ぶ―まともな親になるため箴言集
板倉 弘幸
子どもが盛り上がるわが校の行事イベント (第7回)
「子どもが創る」〜準備・打ち合わせ・実施〜
小幡 肇
わが校の学校図書館 (第7回)
情報活用能力を高める機能的な学習空間(金沢市立夕日寺小学校)
村井 万寿夫
医師と教師―1人前になるシステムを考える (第7回)
幻(ヴィジョン)なき民は滅ぶ
鈴木 守
教師を元気にするコーチングの活用 (第7回)
カウンセリングとコーチング
千々布 敏弥
スクールマネジメントの基礎―国政レベルの議論失敗から学ぶもの (第7回)
「原因究明」の問題〜その3〜
岡本 薫
〜「人口減少」の単純な結果を直視せよ〜
“管試問題”に見るこれからの学校経営者像 (第7回)
「マネジメント力」が新たな視点を創る
長南 博昭
若手への意見のし方 心得帳 (第7回)
「実践埋没型」の教師になるな!
駒井 隆治
“ウリ部分”をつける新しい教員研修 (第7回)
評価を授業改善へつなぐ
懸川 武史
地方分権で教育課程編成はどう変わるか (第7回)
小・中一貫教育の取組(2)
工藤 文三
編集後記
樋口 雅子江部 満
藩校を訪ねて (第7回)
哲学者 西周 文豪 森鴎外を生んだ藩校
太田 政男

編集後記

○…筑波大附属小の田中博史先生は、「問題なのは、我儘で神経質な一部の保護者の要求に学校の代表が負けてしまう場合が多いところである。そしてその結果、熱心だった教師の個性が次第につぶされていく。親たちからのクレームをできるだけ抑えるために、個性的なクラスはできるだけつくらないようにしようということになる。

 本来ならば、こうした一部の保護者の壁となるべき管理職が、逆に教師たちを管理することで保身に走るから、次第に教師は個性を発揮できなくなりそれが情熱を奪ってしまうことにつながる。(中略)地方には、複数年度の担任制も普通のように行われているし(都会では単年が多いのでしょうか…)教師の自由度も高い。そんなところは例外なく校長先生や教育長にどっしりした骨太の人がいる」(『現代教育科学』)と指摘されていますが、たしかに、結局は親の問題というよりも、教育界の問題ともいえるのかも知れません。

 それにしても―です。

 なんでこんなに保護者が自分勝手になってしまったのでしょう。

 誰がこういう、慎みのない人間を作ったのかというと、やはり、それもこれも結局は教育に責任の一端がある―ということになりそうです。

 本号は、困った保護者をめぐる対応について、さまざまな角度から迫っていただきました。

(樋口雅子)

○…中教審が答申した教員免許の更新制について、新聞各紙の論説では、反対表明が多い。例えば読売は「本当に必要な制度なのか」と疑問を投じており、朝日も「教員免許更新制まで必要ない」としている。日経は「その意図があいまいなうえ、硬直的な現行制度の強化につながる心配がある」と批判している。毎日は少々異なり新しい知識や授業技術を身に付け、リニューアルに努めるのは当然だとし「講習を受けさえすれば、質の向上につながるという安直な考え方がまかり通ってしまわないか心配だ」としている。

○…中教審答申では「教員として必要な資質能力は、本来的に時代の進展に応じて更新が図られるべき性質を有しており、教員免許制度を恒常的に変化する教員として必要な資質能力を担保する制度として、再構築することが必要」としている。しかし、問題は講習の中味ではないか。高度な教員資格認証を受けた教員が必ずしも子どもの優れた学力を保証するとは限らないからだ。伝統的な教師教育の内容の再検討をまず始めるべきではないか。

(江部 満)

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