まるしん先生直伝!研究主任の仕事大全
より良い研究に取り組むことで、学校は活性化し、先生たちはやりがいをもち、子どもたちは笑顔になります。研究主任がすべき仕事、まるごと教えます!
研究主任の仕事大全(9)
よりよいチームのつくり方
チーム学校で取り組むことの意義
立命館小学校丸岡 慎弥
2023/2/5 掲載
  • 研究主任の仕事大全
  • 教師力・仕事術

研究主任の仕事もそろそろ大詰めを迎えていらっしゃるでしょうか。ここであらためて、チームづくりについて考えておきたいと思います。

研究は、チームで取り組む仕事である

 これまでの連載でも繰り返し触れてきたことですが、研究主任の仕事の根幹は、

学校の研究に様々な人を巻き込んでいく

ということに尽きます。
 公開研究会の運営にせよ、授業検討会にせよ、学校の先生方の対話をファシリテートし、学校をチームに変えていくことができるのが、研究のよさでもあります。研究主任として、「学校をチームにすることができたか」という視点で研究の総括をしていくようにしましょう。

チームで進めるには「チームのよさ」を実感させる

 チームで進めるよさを実感してもらうのは、簡単です。「研究授業を一人の負担にしない」ことです。一人に大きな負担をかけるのではなく、「みんなで考えるよさ」のある研究にすることが必要です。
 簡単にいえば、「複数人で教材を読む」ことです。授業者として読みを終えていても、他の先生の読みを聞くと「そうした読みもあるのか」「やっぱりそこが肝だな」「その点は気が付かなかったな」ということに必ず気が付くのです。また、読み合わせることで「一人の負担」ではなく、「チームとしての考え」へと高まります。「チームでの授業づくり」を通して全体のレベルアップを図ることができるのです。

 また、チームで授業をつくるよさを実感してもらったら、「チームで授業をつくる段取り」まで踏み込むことも大切です。
 学校の先生の特徴といえば、なんといっても「忙しさ」です。出勤をしてすぐ授業を開始し、子どもたちを下校させた後には、もう間もなく退勤時間が迫ってくる…。そんな忙しい中で会議などをこなしているわけです。
 だからこそ、授業検討会等をしっかりと

行事予定に組み込んでもらう

ことが必要です。ここまでしなければ「チームで授業をつくる」ことは機能しないと心得ることです。
 ここまでやって初めて、「チーム学校」として先生方が動いてくださる、と認識しなければなりません。
 チーム学校がつくれると、一人一人の先生が授業に目覚め、
「明日の授業をどうしようか」
と、それぞれの工夫を始めていきます。
 学校がそうなったとき、「本物の研究集団」へと向かっていくのです。

丸岡 慎弥まるおか しんや

1983年、神奈川県生まれ。三重県育ち。皇學館大學卒。立命館小学校勤務。道徳科教科書編集委員。関西道徳教育研究会代表。NLPやコーチングといった新たな学問を取り入れて、これまでにない教育実践を積み上げ、その効果を感じている。
丸岡慎弥のblog★
https://ameblo.jp/marushindozo
関西道徳教育研究会HP
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(構成:林)
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