文部科学省は21日、今回初めて実施となった「全国体力テスト」(全国体力・運動能力、運動習慣等調査)の結果を公表した。小中ともほとんどの種目で、半数以上の児童・生徒が1985年度調査の平均値を下回るという結果となった。
調査は全国の小学5年生と中学2年生を対象に昨年4月から7月にかけて実施され、小・中学校ともに約7割の学校が参加。50メートル走やハンドボール投げなど8種目で運動能力を測定するとともに、生活習慣、食習慣、運動習慣などに関する調査も行った。
体力低下の傾向が出始めた1985年度の調査と比較可能な種目では、ほとんどの種目で数値が悪化。小学校では、反復横とび以外の握力、ソフトボール投げ、50m走について半数以上の児童が85年の平均を下回り、なかでもソフトボール投げは約7割が下回った。中学校では全ての種目で85年の平均を下回り、男女の持久走、女子の50m走で約7割の生徒が下回った。
地域別の傾向としては、小中学校とも秋田県、福井県といった全国学力テストの上位県が体力テストでも好結果を残し、文武両道を地でいく格好となった。地域の規模別では大きな差は見られかったものの、大都市圏は他の地域に比べてやや低い結果となった。
また、朝食を食べる頻度やテレビの視聴時間、睡眠時間などの生活習慣と体力との相関がはっきり見られ、子どもの生活習慣の変化が体力低下に繋がっていることを窺わせる調査結果となっている。
市町村別や学校別の結果については、全国学力テストと同じく文部科学省が公表を禁じているが、大阪府の橋下知事が府内の自治体に自主的な結果公表を要請する意思を表明するなど、こちらでも公表の是非についての議論が高まりそうだ。
どっちかはできるもの・・・というよりやっぱり文武両道なんですかね。