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子どもは減れど、学校が減らない理由とは―読売新聞調査
kyoikujin
2008/1/11 掲載

 11日の読売新聞の記事によると、廃校状態なのに、校舎建設時に国から受けた補助金が返せないといった理由で、休校する学校が続出していることが、同紙の全国調査から判明したとのこと。同調査は、全国の公立小中学校がおおむね3〜5年後に、少なくとも1117校減る見通しであると伝えている。

 同紙は、公立小中学校が廃校できない理由を、

 どの小学校も廃校にできないのは、校舎の耐用年数に達していないのに廃校にすると、建設時に受け取った国の補助金を、残った年数に応じて返還する必要があるため。

と説明し、自治体が、財政難で統廃合できないために耐震基準に満たない校舎を使い続けている現状を伝え、新校舎建設への財政支援の必要性を指摘している。

 文部科学省の学校基本調査等を基に作成したグラフ(※)を見ると、児童生徒数の増減に学校数が追従していないことが分かるだろう。生徒数がピーク時から半減しているのに対し、学校数は8割前後までの減少に留まっている。

公立小中学校数と児童生徒数の推移

※平成11年以前は5年毎の値、平成20年以降は読売新聞調査による推定学校数と、厚生労働省発表の出生数から推定した児童生徒数を基に表示している。

 過疎化や老朽化のため、校舎を使い続けても割に合わず、使わなくても維持費がかかるような状態では、ただでさえ人口が減少した自治体には多大な負担になるだろう。通学距離の問題などを考えるとむやみな統廃合はできないが、このような状況が明らかになることで、国の支援が検討されることを期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
3件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/1/16 9:08:34
    廃校と休校って実質的にはどういう違いがあるのでしょうか・・・?
    休校は一応メンテナンスはするということですか?
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/1/16 13:42:50
    新聞記事には、元用務員だった人が月いくらで草むしりとかをやっているって書いてありますね。何もしないで荒れるに任せておくと、あっという間に廃墟になってしまいますし。
    補助金を返還するより維持費の方が安いから、という理由で使わない校舎を維持し続けるのもずいぶん無駄な話ではあります。
    • 3
    • 名無しさん
    • 2008/1/16 14:13:24
    そうですね。補助金を返す返さないなんてのは国民には関係ない話ですし。
    国も地方自治体も財源は国民の税金なんですから、廃校にして無駄な支出を抑えて欲しいですね。
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