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マンガもゲームも世界への掛け橋―メディア芸術祭上海展
kyoikujin
2007/8/20 掲載

 19日の毎日新聞の記事によると、マンガ、アニメ、ゲーム、デジタルアートなど日本の作家の作品を集めた「メディア芸術祭」が19日、上海で始まったとのことだ。

 同芸術祭では、97年から東京で開催されている、「文化庁メディア芸術祭」で受賞した日本人作家の優秀作品を出展し、「楽しい文化を創造する日本」を紹介するとのこと。
 ちなみに、今年度第11回文化庁メディア芸術祭の作品は、10月5日まで募集している。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門があり、映像やゲーム、遊具、4コママンガなども応募可能だ。高い芸術性と創造性を基準に選考されるとのことで、無論、気安く応募するわけにはいかないだろう。だが、募集規定には年齢制限が見られないため、日本を代表する作家として、スーパー小学生が名乗りを上げるチャンスも開かれていると言えそうだ。

 こうした日本のメディア芸術分野は、03年に、アニメーション映画「千と千尋の神隠し」がベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞し、また、04年には、「コンテンツビジネス振興政策」が発表され、「コンテンツ促進法」が成立するなど、近年、内外から最も注目されている分野の一つと言えるだろう。
 同政策では、11兆円台で推移している国内の事業規模について、米国の対GDP比5%に対し、日本は2%で国際平均をも下回っていることから、成長の余地があることを指摘。教育に関連する改革目標として、「人材育成の強化」、「新技術の研究開発等の支援、普及」、「教育・啓発の充実」などを挙げている。

 今時の子どもたちが、マンガや携帯型ゲーム機に夢中になっている姿に、「我々の子ども時代は…」と嘆かわしく思う向きもあるかもしれない。だが、彼らが一消費者になるのも、次代の担い手として開眼するのも、この新しい分野が、今や国の産業の柱の一つとして期待されていることを、大人たちが認めるところから始まるのかもしれない。
 スポーツや音楽のように、子どもたちの才能を見出し育む体制が、一刻も早くメディア芸術の分野に整うことを期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
4件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/8/21 13:32:02
    ついこないだ「ボンボン」が廃刊になってましたが、少年漫画誌の部数減少は深刻のようですね。ゲーム離れやテレビ離れといった話も聞きますし、みんなネットに流れてるんでしょうか。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2007/8/22 17:14:48
    この前ディズニーランドに行った時に、多くの子どもが家族のコミュニケーションを取るのではなく、DSを手にとって黙々と並んでいる姿に違和感を感じました。メディア芸術の分野として社会的に認められるには、大人が導いてあげないと、誤った方向に行きそうで怖いです。
    • 3
    • 名無しさん
    • 2007/8/22 17:16:59
    最近は1人1台DS持ってる感じですもんね。公園来ても運動しないでDSやってるし・・・。
    私の頃は親の目を気にしながらゲームしたもんですが、最近は親の目の届かないところで自由にゲームできるから子どもにとってはパラダイスですね。
    • 4
    • 名無しさん
    • 2007/8/22 23:22:44
    禁止されないものには魅力を感じないという人間の特性により、やりたい放題のゲームから子どもの興味が離れることを期待したい。
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