著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
気づきの回路を身につけて、仕事を一段階引き上げよう!
関西学院初等部教諭森川 正樹
2017/4/7 掲載
  • 著者インタビュー
  • 教師力・仕事術
 今回は森川正樹先生に、新刊『できる先生が実はやっている 教師力を鍛える77の習慣』について伺いました。

森川 正樹もりかわ まさき

兵庫県生まれ。兵庫教育大学大学院言語系教育分野(国語)修了、学校教育学修士、関西学院初等部教諭。平成32年版学校図書国語教科書編集委員。全国大学国語教育学会会員、教師塾「あまから」代表。国語科の「書くことの指導」「言葉の指導」に力を注ぎ、「書きたくてたまらない子」を育てる実践が、朝日新聞「花まる先生」ほか、読売新聞、日本経済新聞、日本教育新聞などで取り上げられる。県内外で「国語科」「学級経営」などの教員研修、校内研修の講師をつとめる。社会教育活動では、「ネイチャーゲーム講座」「昆虫採集講座」などの講師もつとめる。
【社会教育活動】「日本シェアリングネイチャー協会」ネイチャーゲームリーダー/「日本キャンプ協会」キャンプディレクター/「日本自然保護協会」自然観察指導員/「CEE」プロジェクトワイルドエデュケーター
【ブログ】森川正樹の“教師の笑顔向上”ブログ

―おかげさまで、「77の習慣」シリーズは『学級づくり』『授業づくり』とご好評をいただきました! 本書は続編として、教師力をブラッシュアップする77の習慣をご紹介いただいています。2012年に刊行した『先生ほど素敵な仕事はない?!―森川の教師ライフ=ウラ・オモテ大公開―』を大幅に加筆・修正いただき、森川先生が今まさに続けていらっしゃる“習慣”を収録くださったのですよね。

 既刊を再構成したという部分はあるのですが、大幅に加筆したり、新しく書き加えたりしていますから、ほぼ別物ですね。
 結局、教師力をブラッシュアップするために必要なことのベースは当時から変わっていないわけです。ただ、前著に掲載していた学級通信に加えて、現在の学級通信なども加えていますから、バージョンアップしています。さらに、今日に至るまで新しく続けてきたものや、新しく意識したことなどを足しました。これらをまとめて「気づきの回路」として自己内に確立したい、という提案です。

―これまでのシリーズのインタビューでもお伺いしたので、今回もあえてお尋ねします! 本書の中で、最初に“習慣化”することをおすすめしたいものはなんでしょうか?

 習慣27の「気づきのカウンターを更新する」です。
 どんなことからでも気づいていける人は強い。それらを全て自分の肥やしにできるからです。そのための具体策は「書き癖をつける」ということ。常に「書く」習慣が身についていくことは、常に「気づく」習慣が身につくことに繋がります。
 「気づける先生」こそが、自分の教師としての安定した立ち位置を“築ける“のです。

―“教師力を鍛える”というのが本書におけるテーマですが、ご執筆いただくうえでこだわられたことがあれば教えてください。

 本書は徹底して現場からのリアルな発信、というスタンスにこだわっています。何となく気の利いた言葉をそれらしく並べた内容とは違うということです。現場を経験しなくとも様々な情報の寄せ集めで「それらしいこと」を言う(書く)ことはできます。しかし本書はそうではない。
 私自身の「実際の子どもとの会話」「実際の学級通信・授業通信」「実際の授業記録」「実際に作った資料」を軸に話を進めています。
 ともすれば抽象的になりがちな「教師力を鍛える」というテーマを、具体的に感じ取っていただければと思います。

― 最後に、今まさに新年度の学級開き・学級づくりをされている読者の先生方に、エールをお願いいたします!

 全国には同じように悩み、同じように立ち止まり、同じように努力している先生方がたくさんおられます。
 本書はそのような、真摯に自分と向きあっておられる先生方と繋がりたくて書きました。子どもたちにとって価値のある教師になりたい、そのために教師力を日々鍛えていくことは私たちの義務……ではなく権利です! だってそれは時には厳しいけれど、ベースは楽しいもの。私は楽しくて仕方がない!と実感して教師修行をしています。知的で楽しい「気づきの回路」の身につけ方を本書で感じ取ってください。
 「自分磨き」ほど、ローリスク、ハイリターンな投資はないと思います。
 さあ、皆さん、ご一緒に……!

(構成:林)
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