著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
困難を乗り切り、365日安定的に運営する学級経営術を身につけよう!
帝京科学大学こども学部教授釼持 勉
2017/4/5 掲載

釼持 勉けんもち つとむ

帝京科学大学こども学部教授。千葉大学教育学部卒業、兵庫教育大学大学院修士課程修了、高校教諭、小学校教諭、荒川区教育委員会指導主事、東京都教育庁指導部指導主事、東京都教職員研修センター統括指導主事、国立市立国立第七小学校長、小金井市立小金井第一小学校長、帝京大学教育学部初等教育学科教授を経て現職。その間、文部省各種委員、東京学芸大学特任教授など歴任。『小学校国語の授業力をみがく!』、『若手教師がヒヤッとした!80場面のトラブル解決術』、『めざせスクールリーダー!頼れる管理職になるための16のステップ』『365日の学級経営・授業づくり大事典(1〜6年)』(何れも明治図書)他、著書多数。

―本書は、小学校での学級経営について、新年度当初、GW後、運動会、夏休み、学年末の締めくくりなど、重要な場面ごとに押さえておきたいポイントが示されています。どうしてこのような場面が選ばれたのでしょうか。

 小学校の学級経営では、1年間のスパンで意図的・計画的な取り組みが必要です。そのなかで、場面場面で自己の学級経営の状況を把握、立て直し、新たな取り組みをする必要があります。児童の側に立って考え一定期間にどの程度定着したかを吟味することで、学級経営を構築していかなければなりません。

―本書では、学級経営上の大切なこととして「学級ビジョンを明確にすること」が挙げられていますが、それはどのような意味があるのでしょうか。

 新年度、学級経営方針を構築して、児童や保護者に説明をする必要があります。学校長が年度始めに教職員に説明している学校経営方針を受けて、学級経営をしなければなりません。そしてそこに学級担任としてのビジョンが最優先されてこそ、意味があるのです。

―詳しくは本書で…と思いますが、まもなく新学期が始まりますが、4月の学級経営をうまく乗り切るポイント・心構えを簡単に教えてください。

 年度始めの3日、保護者会をするまでの期間に「何を、どのような考えで学級運営をしていくか」が上手く乗り切るコツとなります。そのためには、児童に指導する内容を洗い出して、どんな手順で、どのように決めて前に進めばよいかの方針が必要です。「名前の呼び方」から「座席の決め方」「授業開き」他に至るまで自己の考えを書き出して運営していくのです。

―多くの教師が負担に感じる「保護者対応」。本書でも会話例を挙げながら紹介していただいていますが、良好な関係を維持するためのコツにはどのようなものがありますか?

 「保護者は最大の味方」「児童一人一人には保護者の思いや願いが込められて登校している」ことの意味を考えて対応していくことが欠かせません。したがって、「できるできない」のような二者択一的な考えではなく、受容的な態度で臨むことが優先されます。はじめから構えることなく、単なる人間関係を信頼関係の構築に転換していこうとする気持ちを全面に出すことで理解が深まります。

―最後に全国の小学校の先生方に一言お願いいたします。

 小学校の学級担任は、学級経営があって責務が果たせると言われています。1年間の見通しをもち、児童が安全、安心していられる居場所を確立していくことが最優先されます。そのためには、人権感覚、言語感覚に裏付けられた学級担任の力量が求められます。本書を活用して365日の充実した日々を児童とともに過ごせることを期待しています。

(構成:木山)
コメントの一覧
4件あります。
    • 1
    • K.H
    • 2017/4/7 18:03:15
    新刊読ませていただきました。私はまだまだ学級経営について不安に感じることが多く、参考にさせていただきました。特に授業開き、最初の3日間の項目については、子供たちへの願いをこめた意図的、計画的な取り組みが大切だと改めて実感しました。子供たちが安心できる居場所づくりを最優先事項として、これからの365日を過ごしていきます。
    • 2
    • F
    • 2017/4/7 22:15:33
    学校の方針を汲むこと、保護者の思いを汲むこと、さらに生徒一人一人に対応していくこと。学級経営を行うにあたり、担任には多様な観点が必要とされます。授業以外にもやることは数多くあり、膨大なあまり、漠然としがちです。その中で、期間を区切り、具体的に何を達成していけば良いかが明確化されている本書は、とても役立つ指針になる良著です。全ての教員におすすめです。
    • 3
    • H
    • 2017/4/8 8:56:14
    今まで学級経営について、きちんと教えてもらったことがなく、モヤモヤした「不安」がありました。でも、この本を読んだら「なるほど、そういうことか!」「そうすればよかったのか!」と納得できて、スッキリしました。どの時点で何をどのようにすればよいか、分かりやすく書いてあるので、とても助かります。教員1年目のときに読みたかったです。今年は自信をもって子供の前に立ち、学級開きができそうです。
    • 4
    • 名無しさん
    • 2017/4/8 22:20:14
    経験年数の少ない教員が学級経営に奮闘する毎日を見守る者です。しっかり学級経営することが学校運営に寄与することにつながります。見落としがちな視点や捉え方が豊富に示されています。自信をもって児童の前に立つために本書を活用してほしいと思います。
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