- はじめに
- 本書の使い方
- 「魔法のカナ」の発音ルール12
- 1 時は金なり
- Time is money.
- 2 習うより慣れろ
- Practice makes perfect.
- 3 百聞は一見にしかず
- Seeing is believing.
- 4 知識は力なり
- Knowledge is power.
- 5 失敗は成功のもと
- Failure teaches success.
- 6 今日のことは今日終わらせろ
- Tomorrow never comes.
- 7 団結は力なり
- Union is strength.
- 8 転ばぬ先の杖
- Look before you leap.
- 9 習うは一生
- We live and learn.
- 10 苦は楽の種
- No pains, no gains.
- 11 虎穴に入らずんば、虎子を得ず
- Nothing venture, nothing have.
- 12 能ある鷹は爪を隠す
- Cats hide their claws.
- 13 まかぬ種は生えぬ
- No mill, no meal.
- 14 簡単に覚えたことは簡単に忘れる
- Soon learned, soon forgotten.
- 15 石の上にも三年
- Patience is a virtue.
- 16 ゆっくり進めば、遠くへ行ける
- Soft pace goes far.
- 17 塵も積もれば山となる
- Many smalls make a great.
- 18 猿も木から落ちる
- Anybody can make a mistake.
- 19 言葉は剣より人を傷つける
- Words hurt more than swords.
- 20 情けは人のためならず
- One good turn deserves another.
- 21 良薬は口に苦し
- A good medicine tastes bitter.
- 22 一寸の虫にも、五分の魂
- Even a worm will turn.
- 23 用心に怪我なし
- Much caution does not harm.
- 24 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
- Nothing is lost for asking.
- 25 正直は最良の策である
- Honesty is the best policy.
- 26 自然には逆らえぬ
- Nature will have its course.
- 27 早起きは三文の徳
- The early bird catches the worm.
- 28 急がば回れ
- Slow and steady wins the race.
- 29 十人十色
- So many men, so many minds.
- 30 千里の道も一歩から
- Step after step the ladder is ascended.
- 31 二兎を追う者は、一兎をも得ず
- He that hunts two hares loses both.
- 32 好きこそものの上手なれ
- Nothing is impossible to a willing mind.
- 33 人のふり見て我がふり直せ
- One man痴 fault is another man痴 lesson.
- 34 友を愛するなら、欠点を愛せ
- Love a friend together with his fault.
- 35 どの道の達人も、かつては初心者
- The expert at anything was once a beginner.
- 36 困った時の友こそ真の友
- A friend in need is a friend indeed.
- 37 何でも楽になるまでは難しい
- All things are difficult before they are easy.
- 38 よい友は金や銀よりも価値がある
- A good friend is better than silver and gold.
- 39 井の中の蛙、大海を知らず
- The frog in the well does not know the ocean.
- 40 明日の百より今日の五十
- A bird in the hand is worth two in the bush.
- 筑波大学附属小学校での「英文暗誦」活動
はじめに
ことわざや格言というものは、先人の知恵を伝承し、今の私たちの生活に生かすことのできる大切なものであると思います。内容的なものだけでなく、そのリズムや言い回し等も含めて、様々な形で教育現場に取り入れられています。
私の担任する学級では、池田紅玉(和子)先生とのコラボで、英語と道徳の観点でことわざを学ぶことのできるような実践を昨年、今年と続けて参りました。その一環として、ことわざを英語と日本語で解釈し直し、さらに子どもと保護者の感覚も取り入れた本を作ろうということになりました。本著は1つのことわざについて、一般的な解釈だけではなく、子ども自身による作文、保護者の方のコメント、英語での言い方、道徳的な観点からの解釈を加えています。ですから、読むだけで、英語の解釈を通して視野が広がり、道徳的な観点から理解が深まり、結果的にことわざに親しむことができます。ことわざにちなんだマンガ(イラスト)も、子どもたちが自らの経験に基づいてアイデアを出したものを絵にしたものであり、きっと子どもの読者も共感しながら読んでくれることでしょう。
数あることわざの中から、私が担任する40人の子どもたちに1つずつ選んでもらいました。もちろん私の責任で全体的なバランスや内容面での整合性は図りましたが、なるべく子どもたちの言葉を生かすようにしました。保護者の方には、我が子に対するコメントをメッセージ的に書いていただいたり、大人の立場でのことわざの解釈をしていただいたりしました。
ことわざはいろいろな解釈が可能であり、人によって受け止め方やそのことわざに対する思いも様々でしょう。子どもたちのエピソードは、その子自身の経験に根ざした個別的なものであり、「少し違うな、自分だったらこう解釈するけどな」と受け止められる部分もあろうかと思います。保護者の方々のコメントについてもしかり。ですが、言い古されていることわざを別の角度から見つめ直したり、何気なく使っていることわざを改めて考え直したりするのにはちょうどよいきっかけとなりそうです。子どもの発想や切り口は、大人にはまねのできない、すばらしいものがあります。私自身、授業をしていても「なるほどなあ」と思わされることが何度もあります。本著の子どもたちの言葉をまとめている中でも、「なるほど、そう考えるか。このことわざはこのような観点から考えることもできるなあ」などと考えさせられたことが多々ありました。
また、普段からこのようなことわざの学習をしていると、授業中に「あ、これは『苦は楽の種』と同じだね」などと、関連すると思われることわざがぽんぽん出てくるようになります。出てくればよいというわけでもありませんが、それだけ視野が広がり、話し合いに深まりが出てくることは確かなようです。
本書がきっかけとなって、家庭や学校での話題が増えたり、授業に役立つことができたりすることが、私たちの願いです。
/加藤 宣行
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- 明治図書