日本の教育に“武道”を
21世紀に心技体を鍛える

日本の教育に“武道”を21世紀に心技体を鍛える

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武道で心技体を鍛え、世界に誇れる文化を継承していく。

「武道をする外国人は、日本人以上に礼儀正しい」といわれることが多い。武道の勝敗を越えるスピリットや伝統文化をどう教育の中で受け継いでいくか。日本人としてのアイデンティティの確立が緊急の課題として浮上している今日、答えは武道の教育にあると提言。


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ISBN:
4-18-708610-2
ジャンル:
保健・体育
刊行:
対象:
小・中・他
仕様:
A5判 452頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

日本武道の再生について /浅見 高明
いま,どう生きるか /片倉 もとこ
序章 日本武道の課題 /アレキサンダー・ベネット
第T部 武道と教育
1章 武道で何を教えるか /寒川 恒夫
創られた明治武道/ 武道の精神文化/ 異文化としての武道
2章 剣道教育の中心的課題 ―技法と心法の相即に着目して― /大矢 稔
「剣道の理念」とその具体化/ 術理/ 剣道の教習をめぐって/ 剣道と自己形成
3章 「障害者武道」の振興 /松井 完太郎
「障害者武道」とは何か?/ 障害者が武道稽古をする目的/ スウェーデンにおける障害者による武道研鑽/ 国際障害者武道協会による障害者武道講習会/ 指導方法は確立するのか?/ 競技性について/ ほか
4章 日本の学校体育における武道 /本村 清人
学校体育における武道の取り扱いに関する歴史的経緯/ 「格技」から「武道」へ/ 学習指導要領における武道の位置づけ/ これからの武道指導の在り方/ まとめ
5章 武道と教育 /ダンカン・ロバート・マーク
教育/ 武道/ まとめ
6章 武の道と流派武芸と合戦武術の一考察 /カール・フライデー
流派武芸と合戦の歴史/ 流派武芸と武道/ 結論:西洋における歴史と武道
「武道と教育」をめぐる討論
第U部 武道の思想
1章 20世紀の武道と神秘体験 /鈴木 貞美
武道の国際化/ 東洋の神秘への憧れ/ 柔道,その近代化/ 弓道の形成/ 阿波研造の弓道思想/ 天地自然に合一せば……/ 禅と陽明学/ 神秘体験/ 大正生命主義/ 植芝盛平,合気道の神秘体験/ ほか
2章 宮本武蔵『五輪書』の思想史的研究 /魚住 孝至
人物研究/ 文献学的研究――武蔵の著作の確定/ 思想研究/ 思想史的な位置づけ
3章 禅と日本の剣術の再考 /ウィリアム・M・ボディフォード
1868年以前における禅と日本の剣術/ 禅僧によって書かれた一般的な伝書/ 精神修養と呼吸法を唱道する伝書/ 禅の文献から語彙を取った武術テクスト/ 結論
4章 剣・禅・書と現代 /寺山 旦中
発生と成熟/ 武蔵と鐵舟/ 法定と身をなくす/ 日本文化と「ものにゆく道」/ 実の空と宇宙意思
「武道の思想」をめぐる討論
第V部 武道と理念
1章 武道における文化摩擦 /阿部 哲史
武道における文化摩擦とは何か/ 技術指導論にみられる文化摩擦/ 武道の理念と文化摩擦/ 文化摩擦を超えて
2章 術から道へ ―講道館柔道の誕生― /村田 直樹
改革者の生誕/ 柔道の創始/ 柔道の思想成立/ 柔道に上中下三段の別あり/ 柔道の国際化――道から競技スポーツへ/ 競技スポーツの発展原理/ 新柔道論の展望
3章 理念としての武道 ―武道の特性から考える― /入江 康平
武道文化の持つ多様性/ 武道の特性/ 武道の競技化と国際化
4章 韓国社会における武道概念の混乱 /羅 永一
強要された武道理念/ つくられた武道理念/ ゆれる武道理念/ 結論
5章 武の文化性 ―その経緯と理念をめぐって― /作道 正夫
第1期近代化過程――江戸中期頃から幕末/ 第2期近代化過程――明治,大正,昭和初期/ 第3期近代化過程――戦後から今日に至る
「武道と理念」をめぐる討論
第W部 武道と国際環境
1章 アメリカ合衆国海兵隊マーシャル・アーツ・プログラムの開発における日本武道の影響 /リチャード・J・シュミット/ ジョージ・H・ブリストル
海兵隊接近戦体系の歴史的概観/ 海兵隊マーシャル・アーツ・プログラム(MCMAP)の特徴/ ベルト・ランキング昇段制度/ 個々の帯レベルの内容/ MCMAPの職について/ ほか
2章 日本柔道の指導法を見直す /デビッド・マツモト
新しい教授法を求めて/ 日本史の中の武術/ 嘉納治五郎師範と柔道の誕生/ 現在の日本――新しい日本/ 固定観念と実相の間をどう埋めるか
3章 民間武術と儀礼:経済変遷を通じての継続性 /レイモンド・アンブローシ
中国の梅花拳/ 日本そして愛知県・棒の手武道
4章 剣道の黒船 ―韓国―剣道の国際普及とオリンピック問題― /アレキサンダー・ベネット
海外における武道の人気/ 剣道(けんどう)か剣道(コムド)か?/ 組織過多/ オリンピックの提案/ オリンピック・ファミリーへの導入過程/ 剣道の矛盾/ 国際剣道の行方
5章 勘違いの武術:日米における古流武術伝承の複雑さについての考察 /マイク・スコス
はじめに/ 古流武術と現代武道の特徴の比較/ 古流武術と現代武道の海外への導入と現代の日本とアメリカにおける武術の伝承/ 結論
6章 武道の教え ―イスラエル・パレスチナ対立の壁を乗り越える― /ダニー・ハキム
平和のための武道/ 武道とは「対立を解決する道」を意味する/ 武道とは何か,そして道場でどのように教えられているのか/ 人格形成と平和の術/ 武道の訓練を通じた敬意と調和の促進/ ほか
「武道と国際環境」をめぐる討論
第X部 公開講演会
1章 "オリンピックスポーツとしての柔道"と"伝統としての柔道"のパラドックス /アントン・ヘーシンク
2章 国際化の時代における柔道の果たすべき役割 /山下 泰裕
あとがき /山田 奨治
執筆者紹介

日本の武道の再生について

   日本武道学会会長・筑波大学名誉教授 /浅見 高明


 現在,世界の武道人口は約5000万人といわれるオリンピック種目としての柔道をはじめ,剣道,弓道,空手,相撲なども金・銀・銅レベルのメダルを目指して,日本人だけでなく外国人もたくさん競技会に参加している.最近,日本の武道人口の減少が問題視されだしてから,かなり長期的に右肩下がりを示しているが,海外の武道愛好者数の増加は右肩上がりの傾向を示しているようである.しかし,今日の武道が直面している問題には,武道人口の増加といった量の問題だけでなく質の問題も含まれている.

 本書は,2003年11月に「21世紀の日本武道の行方−過去・現在・未来−」と銘打ったシンポジウムが京都の国際日本文化研究センターにおいて,内外の武道愛好者・研究者を集めて開催された内容をまとめたものである.武道の国際化が進むにつれて,世界の中の日本の存在はますます大きくなっていくに違いない.日本が世界の人びとに正しく認識・評価され,日本文化を自信を持って発信していくためには,日本人自らが自国のことをよく知り,文化・歴史・伝統・教育を掘り下げていくことが重要である.

 現在,日本武道学会においても武道フォーラムとして「現代における武道の概念を探る−競技スポーツとの違いは何か−」を企画・実施しており,競技性を重視する武道か,伝統・教育を重視する武道か,かん侃かん々がく諤がく々の議論を展開している.

 本書が武道の国際化を考える上で,また日本武道の再生のために貴重な意見を多く含んでいることに強く感謝するとともに,実践へとどのように結びつけていくのか大いに期待している.

著者紹介

山田 奨治(やまだ しょうじ)著書を検索»

国際日本文化研究センター助教授.筑波大学大学院修士課程医科学研究科修了.京都大学博士(工学).

アレキサンダー ベネット著書を検索»

国際日本文化研究センター助手.京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了.京都大学博士(人間・環境学)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書

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