- まえがき
- 1 都道府県スキル作成法
- (1) 冊子型
- (2) クリアホルダー保管型その1
- (3) クリアホルダー保管型その2
- 2 すべての子が覚える都道府県スキルのユースウェア
- (1) 1日目 なぞる→うつす
- (2) 2日目 なぞる→うつす
- (3) 3日目 たしかめる
- (4) 4日目 テスト
- (5) 満点でない子の再テストの方法
- (6) 復習ページのやらせ方
- (7) 1年間のシステム
- 3 日本地図直写スキル作成法とユースウェア
- (1) 日本地図直写スキル作成法
- (2) 日本地図直写スキルのユースウェア
- 4 都道府県定着のための教材とその活用法
- (1) 都道府県フラッシュカード
- (2) 都道府県パズル
- (3) TOSSランドのゲームサイト活用法
- 5 地図帳を活用した都道府県定着のための授業
- (1) デフォルメ日本地図
- (2) アメーバ日本列島1
- (3) アメーバ日本列島2
- (4) 都道府県すごろく
- (5) 都道府県クイズ
- (6) 地図帳フラッシュ
- (7) 5分間早書き
- 6 都道府県スキル (1)-(35)
- 北海道地方・東北地方 …(1)
- 関東地方 …(4)
- 中部地方 …(7)
- 復習1 …(10)
- 近畿地方 …(12)
- 中国地方 …(15)
- 四国地方 …(18)
- 九州地方 …(21)
- 復習2 …(24)
- 47都道府県 …(26)
- 都道府県 実力テスト1・2 …(29)
- 地方 実力テスト …(33)
- 日本地図直写スキル …(35)
- 7 都道府県庁所在地スキル (1)-(32)
- 北海道地方・東北地方 …(1)
- 関東地方 …(4)
- 中部地方 …(7)
- 復習1 …(10)
- 近畿地方 …(12)
- 中国地方 …(15)
- 四国地方 …(18)
- 九州地方 …(21)
- 復習2 …(24)
- 47都道府県庁所在地 …(26)
- 都道府県庁所在地 実力テスト1・2 …(29)
- ○コラム 夏休みの宿題
- 8 小学生地理スキル (1)-(58)
- 方位 …(1)
- 地図記号 …(4)
- 方位と地図記号 …(10)
- 日本のまわりの海洋 …(14)
- 日本のまわりの海流 …(17)
- 国土の区分 …(20)
- 三大工業地帯 …(23)
- 日本のまわりの国々 …(26)
- 日本の島 …(29)
- 領土問題 …(32)
- 日本のはし …(35)
- 緯線と経線 …(38)
- 緯度と経度 …(41)
- 六大陸 …(47)
- 六大州と三海洋 …(50)
- 世界の主な国 …(53)
- 北半球と南半球 …(56)
まえがき
小学校の教師は,すべての子に47都道府県の位置と名称を覚えさせなくてはならない。
47都道府県の名称と位置については各学年においても指導し,小学校修了までには確実に身に付け,活用できるようにする必要がある。
(小学校学習指導要領解説社会編 文部科学省 平成20年6月 p.52より)
都道府県の名称と位置を定着させるために,これまでにもいろいろ工夫して取り組んできた。
市販のプリントをやらせたり,フラッシュカードを活用したり,TOSS ランド(http://www.tos-land.net/)のゲームサイトをやらせたりした。
しかし,得意な子はそれなりに努力をして覚えるのであるが,苦手な子はなかなか覚えることができなかった。取り組みも中途半端に終わっていた。
ある程度の子が覚えたからこれでいいだろう,これ以上やっても無理だろう,覚えられないのは子どもたちの努力が足りないからだなどと考えていた。子どもたちのせいにしていたのである。
そもそもすべての子に100%都道府県の名称と位置を覚えさせたいという強い気概もなかった。
何を使ってどのような方法でやれば成果が上がるのか,突き詰めて考えていなかった。
教室には勉強の得意な子,苦手な子,特別支援を要する子など,さまざまな子が存在する。
それらすべての子に都道府県の名称と位置を定着させるには,
システム
が必要である。
都道府県定着のためのシステムが確立すれば,指導も成果も安定する。
そこで,『都道府県スキル』を作成した。
次の特徴がある。
@授業始めの短い時間に活用できる。(宿題にはしない)
A苦手な子にも優しい。
「なぞる→うつす→たしかめる→テスト」のステップ
Bユースウェア(使い方)が確立している。
これを受け持ちの5年生に試してみた。
ユースウェアどおりに授業してみた。
苦手な子,特別支援を要する子も地方別のテストでは100点をとることができた。
「これならば覚えられる」と喜んでいた。
社会の授業の最初は都道府県スキルをやるとわかっているので,休み時間からの切り替えもスムーズにできて,一気に集中する。
教師側にしてみると,何を,いつ,どの程度,どのようにやらせればよいのかがはっきりしているので,授業が安定する。
都道府県スキルを活用することで,
都道府県定着のためのシステムが確立し,指導も成果も安定する。
都道府県スキルを4年生の上半期,都道府県庁所在地スキルを下半期に行う。
こうすることで1年間にすべての子に無理なく都道府県と都道府県庁所在地を覚えさせることができる。
宿題ではなく授業の中で無理なくやっていくことで,すべての子に力をつけることができる。
すべての子に都道府県名と位置を定着させるには,都道府県スキルをユースウェアどおり行うことが不可欠である。
これを基本としたうえで,ほかの楽しい活動を入れていく。
都道府県を楽しく無理なく覚えさせる活動は今までにも多く紹介されてきた。
その中でも特に有効なものや自分で工夫して取り組んできたものを本書でまとめてみた。
新学習指導要領社会科第5学年の内容(1)アには次のように書かれている。
ア 世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土
解説編にはそれぞれの項目についてさらに具体的に書かれている。
例えば「主な国」については次のように書かれている。
「主な国」の取り上げ方としては,例えば,近隣の諸国を含めてユーラシア大陸やその周りに位置する国々の中から10か国程度,北アメリカ,南アメリカ,アフリカ,オーストラリアなどの大陸やその周りに位置する国々の中からそれぞれ2か国程度を選択することが考えられる。指導に当たっては,地図帳や地球儀などを活用しながら取り上げた国の名称と位置を確認するようにする。その際,近隣の諸国については正式な国名が分かるようにする。
(解説社会編 p.66,67より)
世界の主な国だけでなく,六大陸や三海洋の名称,北方領土については4島の名称も明記されている。
これらを定着させるためのワークも必要になってくる。
そこで,『小学生地理スキル』も作成した。
これには方位や地図記号,海流,工業地帯,緯度や経度などについても入れてある。
小学校地理で定着させたい項目が,「なぞる→うつす→たしかめる→テスト」のステップで進められるようになっている。
指導が難しいといわれている緯度・経度についても,このスキルをステップどおりにやっていくことでマスターさせることができる。
本書をぜひ教室で活用していただきたい。
最後に,本書を執筆する機会を与えてくださった明治図書の樋口雅子編集長に,心より感謝申し上げたい。
/新村 勲
子どもたちがどんどんと都道府県を覚えるようになり、助かっています。
また、都道府県だけでなく、社会科における重要語句、地図記号などもこの一冊で覚えることできます。
社会科の授業の導入で、使うことをお勧めします。